井上さんを好きでも家族を作るという事は
麻原の命令やったとしても 好きと現実 これを自覚させられてしまう出来事になるやん
嫌いやない中川智正と結婚するシナリオは
最悪しか生み出さんと思われとるやろけど
中川さんにすれば全てを任せる相手になるんよ

死刑を迎えても自分の遺体を任せられる
オウムの後継団体に対して個人でも力がある

そんな最悪な未来を予想もしてない時期に
井上さんを好きになって毎日が楽しくても
麻原のクソみたいな命令で着実に オウム真理教の幹部になる道が口を開けて待ち構える 上祐さんに初めて会った時も生まれた土地が同じだと言われて 麻原の妄想が物語を生んでそれを信者に嬉々として語る

見るからに不器用な人にしか見えず
94年からは不器用さに拍車がかかって
私に嘘をつけんのに無理して嘘をついてて
指摘されたら嘘だと認めてしまうような人
そんな人が中川智正って人でも頭は良いから
生物兵器 化学兵器 それに携われる能力がある

麻原が私に対して見せつけのように
2人をコンテナに監禁をして新実さんと
早川パパが2人を閉じ込めた時も2人に対して
怒りとか湧いてないけど麻原に対しては 殺意が沸いた 私が言う事を聞かんのが理由やなく自分の命令の正しさを見せつける為にする

上祐さんが帰国するのを知った上で
閉じ込めるのは村井さんの案で一石二鳥
上祐さんがそれを見た時に忠実な人間でも
気分一つでどうにでもなるという見せしめ
現に私の姿を見つけてコンテナから離して
身体が冷えた私を怒鳴ったのは上祐さんで
全てを使うのが麻原のやり方だと分かるけど
精神的な屈辱は許し難い 井上さんと恋愛しよるとしても中川さんには見せん

麻原が新婚旅行を与えて彼女さんと
インドで2人っきりで過ごした事実も見せん
見せんにしても後々必ずバラされるんよ

巧みに人の気持ちを利用しよるけど
その反動は逮捕されて自分の身に返るやろ
弟子たちが自分の死刑を覚悟して証言をする
1番に利用をした中川智正は オウム真理教の死刑囚の中で誰よりも酷く麻原を裏切ったユダ そうなって何も語らず死刑で死んでしまう未来が待ち受ける

私もダンナを死刑で亡くして
好きやった井上さんに裏切られたと思って
ずっと生きてきて執行後に さようなら の意味を書き残されて真実を知る辛さもあるけど
辛い記憶より良い記憶も少しはあってそれを
見てしまう程に2人を恨んだり出来んのよね

中川さんを恨んだりしてないよ
悲しいけど霊感の強さで一部始終を視てしまう
息子4人もウチらから受け継いどるからこそ 
広島拘置所の前に立つだけで刑場を視てしまう

どんなに交通が遮断されても
広島から岡山の実家に連れ帰る手配をする
連れ帰った後すぐ身体を綺麗にしてあげて
冷えすぎる部屋を作って身体にドライアイス
死後硬直していようが関係ない 綺麗にして
冷たくて鼓動が聞こえんでも身体はまだある
そう思えるって事は幸せな記憶もあればこそ
家では本来の姿で優しくてドジな姿を見たり
子供が生まれる度に謝る意味が分かっても
その場で生きる道を模索する事に決めた事
三男が井上さんそっくりなのに愛してる事
そんな記憶があれば死刑になったとしても
悲しんで泣くのは間違ってないやんか

まぁ遺された遺品の整理やなく
手紙の相手を子供達にさせたのもあるけどね
誰とやり取りしとるとか … 彼女さんとは禁止
弁護士にも本人にも言って許しとらんけど
どうか分からんけんが調べさせたら全くない
それを見て息子らが私の行動を見て複雑な顔で
私を見ようが構わんやんか

位牌は岡山の仏壇にある
遺骨は全て私の手元で後継団体を視野に
上祐さんと久方ぶりに再会するのも計算

そうなる未来は遥か先になる90年代でも
本来の姿を見てしまえば情も出てきてしまう