私に伝えたい気持ちを
最初は矢継ぎ早に伝えてきたけど
今は話を聞いてくれると知れば落ち着いた
Ifの相手 それを見つけて自分が視ていた世界の話と自分がオウムに行くしかなった

神秘体験の数々を繰り返し見せてくる

自分がまた変わってしまう前
高校時代の写真を見せるのは
今の 中川智正は大学時代までの朗らかで誠実な優しい人 やっと本来の自分に戻れた安堵感が多いからだよ

If を繰り返し見ていた数ヶ月
広島拘置所での数ヶ月は眠る時が幸せ
もう1人の自分は父親で理解者が側にいる
逮捕された時に自分を怒りまくっても
最期まで一緒 だと言ってくれた人

法廷で麻原彰晃に対して
掴みかかろうとして制止されても
自分の前で証言台を蹴っても文句を言う

私はまだそこまで見てないけど
法廷で ヴァジラティッサと自分が悪い って調書を裁判官に聞かされてキレた

中川智正を返せよ
医師免許がある中川智正を
利用したのはお前やろうが!

こう博多弁で怒鳴って水を投げつける
テロリストの女で妻だと雑誌に書かれても
中川智正を信じるとか愛してる姿とか
毎月被害者の会に賠償金を払いよるので
中川さんも被害者だって声も増えてたよ

オウムでの出産も普通じゃ考えれん
2人だけの出産をさせられて
取り出したのが中川智正さんだと知ると
日本中オウムの酷さと特殊性に注目する

Ifだとしても許せん
17歳で出産するんやけど
自分の愛人だけは医者看護師をつけて
私は広告塔やからバレたらダメだってので
医師は父親である中川智正だけ

出血が多いのは相変わらずとして
中川さんが子供を取り出して
出血多量の中で一生懸命に子宮の中に
ガーゼを押し込んで血を吸わせて
出して入れての繰り返しで部屋が血だらけ

止血剤を打つけど出血は止まらん
何とか止まった時は私もフラフラなのに
男の子なのを喜ぶ

そんな出産を私が暴露して
鬼畜以上の鬼だと更に言われてしまう

法廷で取り押さえられても
暴れて発言をする私を見て泣く人が続出
賠償金も払いよるのを知られていて
中川智正を支え続けて3年とかやったな

私は  智正さんを返して
これだけを繰り返した後で 麻原彰晃を殺して被害者の方にお詫びする

智正さんと一緒に死ぬ

中川智正さんが視た If
私が言うだろうなって姿のままやった
麻原を殺してお詫びした後に共に死にたい
私は必ずこう言うって自分でわかる

裁判官に対しても
最初で最後の愛した人
ハッキリ宣言してその姿を見た傍聴席の人が
泣くのも分かる気がする

私は広告塔でメディアに出てたから
広報部の正悟師 これになってて
ホーリーネームも麻原が適当につけた

と思いきや理由があって
私そのものを見た時の感想をつけた

なんとか パールヴァティー
ドゥルガーと同類の危険な神とかなんとか
美しい人って意味で付けられた人もいる
なのに私は 見た目と内面が違いすぎる危険な女 そんな事まで言われる

ヴァジラティッサが揺れ動いて頼りない
パールヴァティーの強さが必要だったとか
自分の娘にドゥルガーを使っているから
同類のホーリーネームをつけたとか

世間ではパールヴァティーと呼ばれ
ヴァジラティッサとパールヴァティー
ただの広告塔が幹部にされて広報部

法廷では当然
元交際相手として彼女さんも来る
そこで 前の中川くんじゃない
とか言われるから本当に言われたんかもね

中川さんの感情もサッと引く感じ

現実の今でも責任って言葉しか浮かばん
理解者になれんかったって事なんやろ

現実は色んな話があるけど
私が側にいたら女は近寄らせんようになる
麻原彰晃も初めて見るタイプの女なので
予防線を張りまくりで危険対策万全

気が強い上に死ぬ事も厭わん
イニシエーションに否定的 教義も関係ない
居場所としてオウム真理教に入った女

ゲルニカ事件の女子生徒で
メディアにも裁判所にも名前が知られとる
本気で私に噛み殺されると思うからこそ
ホーリーネームも物騒な名前をつける

中川智正さんより私は強いもんね
13歳年下でも経験値が違いすぎる
麻原彰晃の挫折の日々も鼻で笑える
兄貴に金を出させるぐらいの甘い経験値
だからこそ中川さんと結婚させるんよ

中川智正さんがいれば
私は大人しくもないけどキレたりせん
自分の酒池肉林を軽蔑の眼差しで見ても
我関せずで口にも出さんのが私やもんね

気持ち悪すぎて吐き気しかせん
中川さんに対して優しくて健気に支える
麻原彰晃に対しては軽蔑の眼差し
情けない幼児体験を鼻で笑えるぐらい
私の経験は麻原よりも遥かに上

愛人は全員裏切って離れたけど
中川智正さんには私が離れずにおる
生々しい法廷で私は危険人物とされて
気持ちは分かるけど落ち着いて!と言われる

こんなIfを繰り返し見ていたら
本当の相手を探してしまうよね

瞬間的に魂は身体から抜け出るから
瞬時に相手が誰か悟ったのが中川智正さん
Ifの相手だとしても私が気づかなそれまで

でも私は中川さんの気持ちを受け取った

どんなに支えられたか伝えてくるけど
広島拘置所の数ヶ月は東京拘置所よりも
ギリギリの精神状態やったんやと思うよ

面会が出来ても
確定死刑囚になってからは身内と博士だけ
無意識に自分の姿を残そうとして
論文と本じゃない俳句の小雑誌を残したって

漠然とした記憶のようなIfがあって
いつも隣にいた女の子の影を見てたらしい
分かってくれるとか考えてない

ただ理解者を見つけたかった

私は霊力が高くて強いから
光って見えるんよね、それを見つけた時から
ずっと自分の気持ちを話してた

それが落ち着いたのは
生々しい感触があった夢で会ったやんか

愛してる って言われて
抱きしめられたまま私は崩れ落ちたけど
それでも元に戻った中川智正は良い人

私の先祖いわく
麻原みたいな奴は許せん
けど中川智正は被害者
私は血を残しとるやんか

息子を産んで血筋は繋げた
だから私の考えに反対もしてない
死んだ後に縁が結ばれるのも
陰陽師と術師の力を受け継いどるからだと

名前も 智慧 で同じ
私は仏教の文殊菩薩から付けられた
知恵じゃなく智慧 それもある

私の人生を先祖が見ていたら
自殺をするんやないんなら認めるスタンス
紙一重でオウム真理教に入ってたのも私
中川智正さんの理解者で子供を産む女

それはIfでもIfじゃなくなる真実

その証拠に本人が写真を出したりする
自分の変わる前を一生懸命に伝えてくる

オウム = 麻原彰晃 上祐史浩

この認識だけやったのに
ヴァジラティッサ 中川智正
この名前を聞いた事もないぐらい

死刑執行の文字を見て
名前が中川智正しか見えんくなった途端
本人の思念と最期が飛び込んできてフラフラ

Ifも本人の伝え方がリアルすぎて
私も視る内容が一致した上に男女の違い

広島拘置所から連れ帰った後
私の手で綺麗にやり直して身体を拭きながら
首を見た時にくっきり付いてるアザを
触りながら首のマッサージしよった

身体は冷たいのに関係なく
綺麗にしながら首を触りまくる
お通夜だけは白装束を着せて
お葬式はワイシャツとスラックス
靴も履かせて大学時代に着ていた白衣も
左の薬指に取り上げられた指輪をつける

太ってたのに指だけは入るんよ

オウムでも持っていたハーモニカは私
新しく買ったハーモニカを棺に入れて
お葬式が終わって火葬場に行く時も
私は遺影を抱いたまま泣き崩れて支えられる

生々しい場面の連続やったけど
広島拘置所の裏門から棺を運んだ後に
立ち会った刑務官からの言葉がシンクロ

愛してる これが最期の言葉
被害者の方にお詫びを言った後に
直前の声を聞いた人が教えてくれる

縄を首に付けた人がそう言う

さすがにIfでもキツいやろ

中川智正さん本人の意識は
お詫びを口にした後に 愛してる
この言葉を最後になくなってる

繰り返し見ていた時に
自分の最期も何となく見ていたみたい
繰り返し考えてたのもあるけど
無様な最期を迎えないようにする為だけ

なんで現実でも呟くように
そう言ったか聞いたら「Ifでも真実だから」

理解者がいたって事だけで救われた

こう言うけど犯罪を思い出して
あの場所は人間じゃいられない空間
亡くなった人の遺体も腐るまで放置とか
注射をするのも嫌だったとか

麻原は医師免許を持つ自分を巻き込んだ
VXもサリンも作る時は必ず中川と言われ
サリン中毒になりながら破棄してた時も
一瞬だけ死ねると思ったけど注射した

理解者がいない事が心残り
そうすると注射を打ってしまう
悪行は嫌だったのに言う事に逆らえない

逮捕された時に死刑は覚悟したって
生まれてきた事を後悔する日々と
親不孝を考えて気が狂いそうになって
論文や知識を博士に教えるのが慰めだった

広島移送が早くて
前日にただそう思った事を伝えたら
翌日に移送になって苦しい時間だったけど
岡山の文字を見た時に覚悟を再確認した

今は首も痛くないし苦しくもないけど
罪の大きさが苦しいだけ

初めて人を憎んだって言いよる
麻原彰晃を憎んどるんやろね
自分自身の行動も自分で憎んで憎んで

視ていた世界が現実になって
死んだ事は自覚しとるけど
やっぱり理解者の所に戻ってくる
 
ずっと1人やったって言うんよね
友達もいて彼女もいて医者にもなったけど
ずっと自分は1人で理解されん苦しみ

それは理解出来て辛くなる
1人だと思いながらオウムで利用されて
死刑囚になって7年後に執行

理解者がいれば
オウムに入ってないってのが強い

Ifを視ると理解者がいる喜びはあるけど
それでも悲しい結果があるのに
愛してるとか言われたり言ったり出来る

そんな瞬間がオウム時代にあれば
あれほど辛くて人格を
変えてまで耐えんかった

中川智正さんは自我の崩壊を防ぐ為に
スイッチを入れて別人になっとるね

麻原彰晃みたいだったと言われるのは 
スイッチを入れてしまえば中川智正は消える

でもサリン事件の前に
中川さんは揺れ動いて幹部にしごかれ
無理に帰依を誓わされとる

あのままサリンを製造して
そのまま逃亡を命じられたけど
爆弾を送る司令まで受けて翌日に逮捕

悲しすぎる話が現実

アイツを私は個人的に許せない

12人の幹部の人達は助けたいけど
アイツは未来永劫縛られたままでいい
中川智正さんを利用するだけ利用して
道連れにしようとした事は許せん

本気で死者にかける呪詛をかけてやりたい

先祖が怒るので禁は犯さんけど
それでも中川智正さん達に近寄らせん
12人の死刑執行とアイツは意味が違う