実践!!金なしコネなし職歴なしの学生が行政書士で食っていけんのか!?

実践!!金なしコネなし職歴なしの学生が行政書士で食っていけんのか!?

行政書士という資格で開業して、ダメ学生でも本当に食べていくことができるのか。今年26歳の筆者が実体験をもとにノウハウ含め綴っていくブログです。

Amebaでブログを始めよう!

毎度お世話になっております。行政書士の遠藤(仮名)です。


前回「事務所について(前篇)」の続きとなります。


では早速、


1.オフィスを借りて(または購入して)、仕事専用の事務所を新しく構える

2.自宅を仮事務所として登録し、自宅で仕事をする

3.何名かの行政書士、又は他士業の方とともに、共同(合同)事務所を構える



この3つの方式について、それぞれメリット、デメリットを紹介していきましょう。


まず1.オフィスを借りて(または購入して)、仕事専用の事務所を新しく構える


これはもっとも一般的な形で、もっとも自由度が高い事務所形式となります。メリットとしては、新しく場所の選定から始めるので、立地、内装、すべての面で自分の考える方式に合わせて作り上げていくことができます。


また、自分ひとりのため、経営スタイルを自由に設定でき、誰かに口出しされることもなければ、気を使うこともなく存分に仕事ができます。


士業を志した理由の一つに、誰かに気を使いながら仕事をすることに疲れたという理由がある方にとっては、これもとても大事なことでしょう。


何より個人で経営をしていこうという方は総じてクセが強い方が多く見受けられるので、3.のような形での共同事務所では、経営スタイルや意見の相違の結果、最終的に喧嘩別れというケースにもなりかねません。


加えて、自分の事務所を自宅ではなく専用の場所に作り上げることによって、気分を一新し、オンとオフを切り替えるという効果もあります。どうしても自分を律するものが自分の意思だけである士業にとっては、いつも自分との戦いを続けていくことになります。管理やモチベーションに自身のない方は、自宅事務所が向かないという側面があります。


そして最後に、何より大きな理由は、きちんとした事務所は、お客様を迎えることができる=信頼性につながるということです。


別に事務所がないから信頼されないというわけではないのですが、やはり仕事をするにあたって一度こちらへ伺いたいというお客様もいらっしゃいます。その際に事務所を見ての評価というのも、自らのブランディングという視点ではとても重要だと感じます。


また、事務所が自宅でお客様を迎えることができない場合、いつもこちらから伺うという形では移動時間や費用、労力をより多く消費することになります。


なので、ある程度の余裕ができてきたら、最初は自宅事務所から、やがて自分の独立事務所を立ちあげる、という方法は多く見受けられます。



そして忘れてはいけないデメリットについて。これはもう、何と言ってもコストの問題でしょう。前回も書いたように、そんなに大きくない事務所であっても、やはり運営には月に100,000円くらいの費用はかかってくるものです。


規模や立地、設備によってもっと安くすることもできるでしょうが、やはり自宅事務所や共同事務所と比べると割高な費用がかかってしまいます。


他に、これは上記のモチベーションのお話と矛盾するように感じる方もいるかも知れませんが、一人で事務所を運営する場合、誰もいないのでついなまけてしまいがちになってしまいます。その点、行政書士同士や他士業との合同事務所であれば、一緒に働いている人間がいることによって、自らの生活にメリハリをつけることがでたりします。


しかしこの辺は好みの問題もありますので、それぞれの経営スタイルによって決めていけば良いと思います。



では次に


2.自宅を仮事務所として登録し、自宅で仕事をする

についてお話をしましょう。


これはいわゆる自宅事務所と呼ばれるもので、開業して何年もたっている行政書士でも、いまだにこの形式をとっている方は大勢いらっしゃいます。


ただこの形式が悪いかというと無論そんなわけもなく、状況、メリット及びデメリットを勘案した結果のものだと思います。


では早速、そのメリットについて例をあげていきます。


これは1.との対比でのお話になるのですが、何よりもあるメリットはまず、コストの安さ、費用面でのアドバンテージになります。


なぜなら新しく事務所を借りる必要がないので家賃もかかりませんし、せいぜいが事務機器を揃え、外に看板を掲げることくらいです。


開業初期ではお客さまもそんなについてはいないので、実際この形でも十分やっていくことはできます。他に費用面でのメリットとして、毎朝の通勤費用、通勤時間がかからないという事も挙げられます。


サラリーマンの方などは毎朝1時間かけて通勤というのもザラだとは思いますが、自宅事務所であれば、その必要は一切ありません。(ただしお客様のもとへ打ち合わせのために伺わなければならない可能性もありますが。)


ただここで一つ注意して頂きたいのですが、自宅事務所を開業する場合でも、一戸建てで事務所に適している住居を持ってらっしゃる方もいれば、マンションの一室で、事実上「事務所」としては使用できない方もいらっしゃると思います。


前者であれば、お客様を呼ぶこともできるかも知れませんし、わりと事務所として問題は出てこないかと思われますが、後者の場合は、あくまでも行政書士会に登録する名義上だけのものとなってしまい、それこそほとんど各地を飛び回りながら営業や打ち合わせを行い、自宅では書類の作成のみをこなすというスタイルになってしまうでしょう。


現に私はワンルームのマンションで開業したため、初めて1年間はそういう形で業務を行っていました。


ちなみに現在は行政書士同士の共同事務所に属していますが、当時そのやり方で不都合を感じたことはあまりありませんでした。共同事務所を経験した今となっては不便な部分も多々あったと思い返すのですが、それはあくまでも忙しくなってきてからの話だと思います。


では次にデメリットについて。


これはお客様を呼ぶことができない場合の信頼性について、また、生活スペースと業務スペースとの区分けができないためについだらけがちになってしまうことについてなど、主に1.で述べたことの裏返しとなります。


意志の強い方であれば問題にならないでしょうし、一戸建ての事務所に適した立地の方などであればむしろその方が良いような場合もあるので、いちがいに悪いことばかりではありませんが。


また、事務所規模によって将来人を使うようなケースの場合は、自宅に人を上げて使うことについて、また、様々な人が自宅に入り浸ることによっての、安全性の問題を考えられる方もいらっしゃるようです。




今回もかなり長くなってきてしまったので、この辺で一度区切り、次回の


3.何名かの行政書士、又は他士業の方とともに、共同(合同)事務所を構える


についての説明と総論で、実際共同事務所に属している私の経験談を含め、「事務所について」の記事を締めくくりたいと思います。ではまた次回に、今日はこれで失礼させて頂きます。


ではでは<m(__)m>