プロ野球、今季中にも10球団1リーグ制に!?
今季中にも10球団1リーグの再編騒動が再燃する 日本テレビ、TBS野球中継にソッポ
●選手に年間指定席の営業を
景気のいい話は聞こえてこない。「頭打ち」とも「地盤沈下」ともいわれる日本プロ野球。億の年俸を稼ぐ選手が80人近くもいる一方、球団の経営はどこも四苦八苦だ。
「ヤクルトは昨年の契約更改の席で球団幹部が各選手に、神宮球場の年間指定席の販売に協力してくれるよう要請しています。選手にも営業マンとして働いてもらおうというわけです。球団の備品を使う場合、ボールペン1本でも総務に申告しないといけない球団もあるし、巨人だってこれまでほとんどノーチェックだったタクシーチケットの利用も制限されるようになった。タクシー移動が多い助っ人外国人もずいぶん不便を強いられているって話ですから」(球界関係者)。
あの巨人までもが財布の紐を締めるのは、球団の収入源の柱となるテレビ放映権料と無関係ではない。
巨人が最大13ゲーム差をひっくり返す“歴史的逆転優勝”を果たした昨年も、視聴率は上向くどころか、下降線を描いた。 ビデオリサーチ調べ(関東地区)では、平均視聴率9.7%。一昨年の9.8%から、さらに0.1ポイント下がってしまったのだ。
「年々、地上波での巨人戦のナイター中継数は減っていってますが、今年はさらに縮小されるのは間違いありません。日本テレビは昨年末、今年4月の午後7時からのゴールデンタイムで報道番組を放送すると発表した。月曜から金曜日までの帯番組ですから、時間帯が完全にかぶる巨人戦のナイター中継は、放送しないと宣言したのに等しい。巨人戦は、やっても週末のみとなる可能性が高い。TBSも同じ枠でニュースの帯番組をやることが決まっている。昨年以上に中継は減るのです」(放送局関係者)。
日刊ゲンダイ 31面 2009年1月6日(5日発行)
ソース http://up.mugitya.com/img/Lv.1_up82699.jpg
日付入り http://up.mugitya.com/img/Lv.1_up82701.jpg
●放映権料、入場料収入の惨状
放映権料と並ぶ収入源の観客動員も回復する気配はない。地域密着が根付くパ・リーグはまだしも、セ・リーグの昨年の入場者数は巨人、阪神、ヤクルト、横浜が前年比ダウン。ペナントレースで4位と健闘した広島は奮闘したが、前年比プラスの中日もわずか1.6%増にすぎない。
●赤字は12球団連結で150億円
近鉄とオリックスの合併問題が起きた03年当時には全12球団中、巨人と阪神、広島を除く9球団が赤字経営とのデータが明らかになり、「12球団を連結すると150億円の赤字」という報道もあった。楽天の新規参入、交流戦 の導入があっても各球団の内実は今もそれほど変わっていない。
「巨人に寄りかかってきた日本の球団経営のモデルは、巨人人気の低落とともに完全に崩壊しかけている。水面下では、今でも10球団1リーグ制の導入を模索する動きがある。テレビ中継を含めた今年の結果次第では、
球界再編騒動が表面化する可能性はあるよ」(在京球団関係者)。