100%、ヒトのエゴである。自分も含めて。

絶滅危惧種を大切に飼育して、種を守ろうとしてる団体もあるけど、絶滅に追いやったのもほとんどがヒトの仕業。


千石先生のことを思い出した。 


とある講演会の定例質問コーナーで、

「飼いきれなくなったカメがいるのですが、どうしたらよいですか」

返した答えが

                   「殺してください」

千石先生らしい。

最後まで責任もった行動を取れ。ということなのか?故人なので、真意はわからない。


小さい頃から犬猫より、虫、両生類、爬虫類が好きだった。ダンゴムシ、ナメクジ、クモが潜んでいる庭の大きめな石をめくったり、アリの巣がどこまで繋がっているのか深く掘り下げたり、水たまりのアメンボをプラケースに入れたり、田んぼのアマガエルを捕まえたけど、逃げた瞬間、自転車で踏み潰してしまったり、土手沿いの雑木林にミツを仕掛けては、カブトムシやクワガタを採取したりと。
わからない虫を見つけては、図鑑で調べて名前を都度、覚えていた。
感動的だったのは、採取したカブトムシのオスとメスが交尾して、幼虫からサナギ、成虫へと羽化したこと。もちろん、図鑑で調べながら交尾した後の管理も実施していた。ところが、毎日気になってしまい、幼虫とサナギを掘り出してはさわっていたので、羽化した成虫は若干、前ばねが歪んでいたのも記憶している。見た目はそれはカッコ悪かった。

千石先生の言葉で印象的だったのは、「体験と知識は車の両輪のようなもの。両方あることで、より深く学ぶことができる」

爬虫類飼育はまさにそのことを示しており、体験だけでは「見る」だけで終わり、飼育本を読むだけでは「知る」だけで終わってしまう。

生体を購入した後は、誰しもが必ずその生体についての特性や飼育方法を、ショップ側に聞くものである。もちろん、購入前にある程度の予習をしてから望むものだと心掛けているが、ショップ側も様々な情報を持っているので、それらを提供してくれる。

それはそれで、当然ながら非常にありがたいことである、が、全ての情報はなかなかアタマの中に詰め込むことは不可能に近い。

ところが、その情報の中に自分自身が「体験」していることがあるならば、「知る」こと以上の情報がアタマの中に入ってくるものである。

それは、ショップ側が提供する情報が発展してより新しい情報を入手することが可能になるのだから。