今朝の横浜の空、青空に刷毛で掃いたような薄い雲が漂っています。連日の良いお天気です。

さて昨日はNPOの仕事が佳境で、結構忙しいため残業になってしまいましたが、普段より40分遅れでT体育館に向かいました。ランニング不調が続きましたが、日曜日にようやく回復。3日ぶりのランニングも30分間２セット、適当なビルドアップ走で1時間合計11.4kmで終了しました。気候も暑くなって大汗をかいた割には減速することもなく走り切れました。

ところで火曜日の「四月大歌舞伎」昼の部の観劇について、「双蝶々曲輪日記（ふたつちょうちょうくるわにっき）引窓（ひきまど）」、「七福神」、「夏祭浪花鏡（なつまつりなにわかがみ）」の3演目。

今回取り上げるのは「夏祭浪花鏡」。上演機会の多い人気演目ですが、意外にも愛之助が演じた団七は歌舞伎座初登場。これまで大阪松竹座、名古屋御園座、博多座で演じて、昨年6月の博多座で勤めた団七などで、芸術選奨文部科学大臣賞を受賞しました。

舞台は大阪住吉、団七は堺の魚屋。恩義ある玉島兵太夫の息子磯之氶（種之助）を全力で助け、その恋人琴浦（かん玉）を巡り、舅の義平次（橘三郎）と緊迫したやり取りになります。俠気（おとこぎ）に溢れ、一本気な上方の兄ちゃん、という役どころはまさに愛之助にピッタリ。

大詰で、金目当てに駕籠で琴浦をさらった義平次に追い付いた団七は、駕籠を戻して欲しいと舅に懇願し、三十両の金と引き換えに目的を果たします。しかし、実は団七はそんな大金は持っていない。駕籠が去った後、金の話が嘘だと知った義平次は、激怒し団七を雪駄で打ち据え、眉間に傷を負わせる。刀を抜きかけるも、相手が舅と思って辛抱する団七。それを良いことに義平次はなおも団七を挑発する。そうして揉み合いとなる中、ふとしたはずみに団七は義平次の肩先を切ってしまう。「親殺し」と騒ぐ義平次に、団七は覚悟を決めとどめを刺す。宵宮の祭りの群衆に紛れ、団七はその場を逃れて行くのであった。この2人のシーンだけで30分以上、愛之助はともかく名脇役の橘三郎がこれだけ長く舞台に留まるのは観たことがありません。

2人の大熱演に、上方狂言の名作を堪能いたしました。

「夏祭浪花鏡」片岡愛之助の団七、歌舞伎座初登場