危険なブロック塀の解体工事に助成金が出るお話です | 妻を亡くした夫と母親を亡くした娘の生活

妻を亡くした夫と母親を亡くした娘の生活

2016年9月病院で愛妻が亡くなりました
夫は翌年大学生になった娘と愛犬2匹と暮らしていました
2022年11月二女が動物病院で亡くなりました
2024年1月に三女が後を追うように亡くなりました
大学生の娘と二人家族になりました

昨夜は飲み会で深酒してしまいましたので、起床したのは午前8時過ぎと私としましては遅い時刻でした。ワンちゃんたちにご飯をやりまして、家事の合間にリビングでぼんやりと過ごしておりました。

ふと携帯電話が鳴りましたが、相手は登録していない番号でした。基本的に未登録の電話には出ないことにしております。たまに出てもほとんどが間違い電話です。でも東京からの固定電話の数字にどこか見覚えがあったので出ました。相手は母親の住居がある地域の民生委員の男性でした。

この方からは2度ほど電話を受けた事があります。母親が2年半前から施設に移って空き家となっていることも把握しており、長男である私にある苦情の電話をかけて来るのです。都内下町の実家は古い一戸建て住居で、門扉の両側に計2.5mのブロック塀があるのですが、小学校の通学路でもあり、地震で倒壊する心配があるので、取り壊すようにと言うのです。大阪でのブロック塀による小学生圧死事故があってから、各自治体で危険なブロック塀対策を講じていることは報道で知っておりました。しかし、役人が何か提案して来るならともかく、たかが1民生委員の意見に余計なお世話だと思い、当初は放置しておりました。そもそもこの人に電話番号を教えた姉にはまず苦情を入れました。不愉快なので相手の電話番号は登録しませんでした。

数ヶ月後同じ相手から電話があり状況はどうなっているか聞いてきたので、こちらもやや喧嘩腰で只今対応中だからしばし待たれよと言い返して電話を切りました。区役所のHPを見て担当部署に相談したところ、助成金は出るだろうとの話でした。しかし、その金額は1m当たりわずか6,000円とのこと、2.5mですから15,000円にしかなりません。しかも補助の対象は解体費用のみで、その場所に新たに塀や囲いを作る費用には補助は出ません。

もちろん実家のブロック塀が危険だと言う指摘には頷かざるを得ません。でも厳密な意味では通学路ではないのです。通用門という登校時のみ開く、いわゆる「裏門」が実家前の道路の並びにあるのです。家の前を通るのは近隣のわずかな生徒たちだけです。しかし、たとえ1%の確率でも事故は起こりうるので、このとき解体の覚悟は決めました。

本日民生委員から3度目の電話を受け、母親と相談した上で、近いうちに工事に着手することを明言しました。この人に私が何か約束する義務はないはずですが、何だか妙な気持ちになりました。

しかし、たったの15,000円の助成金ではインセンティブにならないですよね、もっとインパクトのある制度に出来ないのかと考えてしまいました。