たまには自分の言葉で | 毎月のマイナス貯金を減らすきっかけに

たまには自分の言葉で

こんばんは、山北です。

珍しい時間のブログ更新になります。
明日の朝は、更新をサボってしまいそうな時間ですね^^;


今、準備書面を作っています。
裁判所では、ドラマや映画にあるように、「異議あり!!」とか、激しく主張しあうような事は全くありません。
また、「静粛に(コンコン)」と叩く、木槌もありません。
よって、準備書面という、「言いたいことを書いた書類」を、訴えた人・訴えられた人の間で、文通のように交換しあって、お互いの言いたいことを言うようにできています。


で、、、話がそれました。準備書面を作っています。


ちょっとぶっちゃげます。


今作っている書類は、相当胃が痛いです。
なぜならば、勝って当たり前。負けたら過払金が大幅に減る、という種類の過払い請求だからです。

そんなのはしょっちゅうあります。


だけど、今回のは少し思い入れがあります。
(特別とかじゃなく、思い入れ、です)



「センセさ、おもしろくないよね。」
「説明責任があるのはわかるけど、やりますできますって言わないよね」


ふとした雑談に混ぜられた、依頼者の本音。


いつのまにか依頼を受ける側として、「保身」というものができてくるようです。
まだまだ、保身を持てるほどの年齢でもなければ、経験もないのに、です。


「勝てますか?」と聞かれたら、

「○○のケースならば、勝てる可能性が高いですが、△△のケースになると、ちょっと分が悪くなります」


こういう曖昧な返事をするクセがつくんですね。


そりゃ、人によっては、

「勝てるって言ったのに、負けてるやん!!どう責任とるのよ!!」と詰め寄ってくる依頼者さんもいるでしょう。
それだけ自分の事を真剣に考えていた証拠です。

でもね、そんな事に備えてしまう自分がちらほら。



『自分が仕事をしている業界では、みんな真剣だから、できないことでも、「やります!!」って言う。そういう世界で仕事をしている』

そう言われた時、衝撃が走りました。



さらにぶっちゃけますと、司法書士が代理人として扱えるのは140万円までです。

過払い請求の報酬が2割だとすると、

100万円を回収すれば20万円の報酬
90万円を回収すれば18万円の報酬


実は、90万円回収するのはとても簡単でも、100万円回収するのはとっても大変、というケースが本当に本当に多くあります。


でも、こちらの報酬は2万円差。
裁判所に行く回数も大幅に増える。


2万円の差で、裁判所に行く回数が4回増えて、書類も30~50ページ増えるならば、2万円の報酬が少なくても良い、こう考える考え方もあるでしょう。



90万円しか回収できないことに理由があれば、仕方ないです。
払った物しか返ってこないのが過払い請求ですから、理由があれば戻ってこないのも仕方ない事です。
理由なく、なんでも戻せるのはジャイアン理論でしょう。


でもねぇ・・・

自分が受任者として、楽したいからと90万円の回収を選ぶことが、どうもできません。


きっと、一般に同業者の先輩先生方もそうだとは思いますが、なかなか楽を選べません。


でも、その苦労を依頼者さんに話しても、なかなか伝わりません。

「で、結局どっちが得だったんですか?」と、こちらの苦労話はスルーして普通に言われます。



ただ、それでもやるのがプロとしての責任だと思っています。

そういう意味で、依頼者の方に言われた、「真剣」という言葉の意味をしっかり考えて、モチベーションを上げて、頑張って書類を作りたいと思います。