プロ野球の開幕問題が話題になっています。計画停電が実施されているにもかかわらず、セリーグが強気な姿勢を崩す気配がありません。その背景を探ってみたいと思います。

はじめに各リーグの球場と計画停電の状況を並べておきます。

■パリーグ
所沢①、千葉⑤、仙台×、札幌-、大阪・神戸-、福岡-

■セリーグ
東京●、神宮●、横浜●、名古屋-、甲子園-、広島-

【凡例】丸数字は計画停電エリア。-は対象外。●は東電エリアにも関わらず計画停電対象外の球場

明らかになることは、パリーグは計画停電エリア内に2球場、使用不可が1球場あり、そもそも予定通りの開催は不可能だってことです。

一方で、セリーグは東電エリア内に3球場あるにもかかわらず、一切計画停電エリアに含まれておらず、電力供給の心配はありません。つまり、セリーグが強気に出るのは、邪推ですが、

「私達は自主的に延期するつもりはありません。出来るものなら、文京区、新宿区、横浜市を計画停電エリアに指定したらどうですか」

と無言の圧力をかけているように思えてなりません。

東電の計画停電の対応もサイレントマジョリティー(社会的発言力の弱い大多数の市民の意)をバカにしているように思えてなりませんが、東電の姿勢を利用しているに違いないセリーグも同罪ではないのでしょうか。

被災地の人達を応援したいという大義は理解できても、限られた電力を優先的に使う事の正当な理由になりえるには、説明不十分、論拠不足であるようには思えてなりません。むしろ、上から目線的な違和感を感じています。

プロ野球問題の対応をこのまま見誤り続けると、読売新聞は政府や東電の対応を批判しようにも、その正当性を失い、それはマスメディアとしての存在放棄につながりかねないように思います。