子どもの心は、真っ白な画用紙のようなもの。
いろんな経験を重ね、
徐々に、その純白な紙に色をつけていく。
ある女性が、その意義について話してくれた。
子どもの心は「疑似体験」をしながら育つ、という。
実際に直面しなくても、見聞きする行為を通じて、
本当に体験したかのように経験を積むことをいう。
感情を込めて絵本を読む親の言葉が豊かな心を育て、
「悲しいとは何か?」「うれしいとは何か?」
などの価値判断を身に付けていく。
早稲田大学の加藤諦三名誉教授が警鐘を鳴らしていた。
「笑顔で子どもをお風呂に入れながら『気持ちいいね』と
話しかけてくる母親と、黙ってお風呂に入れている母親とでは、
子どもの心の成長は違ってくる」
「ふだん使っている言葉の意味を五感とともに教えるのが
心の教育である」と。
子育てといい、教育といい、まずは「育てる側」が、
心を尽くして関わることから出発する。