まあ、雛人形はしまいましたよ。

なんでかっていうと、娘が怖がっているから。嫁にはやりたくないのでゴールデンウィークまで

出してようと思ったのに。

見なきゃいいのに心霊で人形がどーたらとか、呪いのうんたらとか。

俺も小さいときは霊的なもの、怖かったけども。

見たことないし、いたらいたでそれはどうでもいいっていうか。そんな話はどうでもいいんだけど。



今年は娘の小学校卒業。妻も行事には積極的なので、いろいろ役割があるようだ。

謝恩会の座席表作ったり、お金集めたり、文句言ったり。



ある日、妻から打診があった。

妻「子供たちの学校生活を撮って、卒業記念にDVDでも作って、みんなに渡したらどうかなあ」

俺「ああ、いいんじゃない?」

妻「去年は子供たちの小さい頃からの写真を集めて、謝恩会で流したみたいよ」

俺「ああ、いいんじゃない?」

妻「もしビデオ撮りためたら、編集する?」

俺「ああ、いいんじゃない?」

みたいなやり取りがあった気がする。



気がつけば、DVD作ることになって、なにやら俺から指示要望を言ってた気がする。

「みんなの自己紹介でもランダムに撮れば?」

「学校の風景とか、何でもいいから素材が欲しいなあ」

「PTAのキレイな奥さんの映像も、ついでに撮ってくれないかなあ」

最後の望みはスルーされましたが。



さて、そんなこんなで素材が集まり。

仕事はホントに忙しかったんだけど、もともとこういうの好きなので2時3時までPCと向かい合い、

「効果音大全集」レンタルしたり、「20世紀少年」をはじめ、音楽も凝ってみたり。

編集作業はアドビのナントカいうソフト(よく固まる)使って。

多分ソフトの持つ機能の2割程度しか使ってないと思いますが。

40数名の自己紹介を切ってつなげて音楽のせて、効果音入れて映像効果でごまかして

学校の風景をスローで入れながら、自分の撮りためたビデオを織り交ぜて、

まあそこそこの作品ができました。



謝恩会当日、みんなの評判が気になって気になって。

なにせ謝恩会の会場には、仕事の都合で行けなかったもんだから。



そしたらそしたら!

すごい評判良かったみたいで。

作り手としてはうれしいのですが、そんなことよりココからが本題になります。



今回、たった数日ではありましたがDVD作成していていろんなことを考えました。



まず、自分がいかにいままで娘の友達を知らなかったか。

ほとんどの子とは話したことがないけれど、この機会にみんなの顔と名前、

夢や思い出がいっぺんに分かった。これは他のお父さん連には絶対にないこと!すげー!

たとえば明日、どの子に会ってもこちらから話しかけることができそうな気もするぐらいに。



今の子達は、自分が子供だったときに比べて、氾濫する情報の中で

意外と自分の意志を持っている子が多いんだなあって気がついたし。

イヤ、結構しっかりしてまっせ。みんな。

医者やら考古学者やら飼育員やらレスキュー隊員やら検事やら…

お父さんはウレシイよ!これで将来年金も安定的にもらっていける気がしたよ!



それから、一生残るであろう、出来がよければその子の結婚式にも使われるかもしれない

そんな記念のDVDを作るプレッシャー!もあったと思うし。



娘や妻からの少ない情報を頼りに、その子のことをイジっていいのかどうかの判断、迷った。

また全体のバランスを考えて、どうすれば印象に残るモノが作れるのかを考えたり。

これはまるで学校の先生のような仕事だと思ったなあ。大げさかもしれないけどねえ。

学校の先生はもっと大変だと分かっているけど。





ひとつの作品(大げさかも)を作り上げて、ふと思ったんですが

自分がもし!余命1週間を告げられたとしたら、家族の思い出を映像にまとめたいなあ、と。

そしたらずーーーーっと残るし、作ってるときに、今みたいに色んな想いが去来するんだろうなーって

思うし。多分そのときは病室で泣きながら作るんだろうね。悲しいんじゃなくて。

いろんなことを思い出しながら。なんかね。



結婚して娘が生まれて喜んで怒ってケンカして泣いて笑ってダラダラして

セカセカして焦って悲しんで叱って踊って歌ってドライブして買い物して仲直りして…

全部家族があったからなんだよねえ。




子供が成長するにつれ、写真や映像が少なくなってきていませんか?(俺だ)

逆に両親や兄弟姉妹、親族の写真や映像をちゃんと残していますか?(俺だってば)

悪いことは言わないから、たくさん撮りましょう!それは必ず

撮ってて良かったーって思うから!(分かったか、俺!)