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http://blog.livedoor.jp/medicalsolutions/archives/51967777.html
より転載させて頂きました。
東大医科研、坪倉正治氏が朝日アピタルに連載しているブログに先週アップされた記事、
『それは内部被曝じゃなかった』http://apital.asahi.com/article/fukushima/2013020100003.html
に対する批判が、公開当初よりネット上で噴出している。
今回、この記事に対して矢ケ崎克馬先生が非常に論理的に反証されておられるので、以下に掲載する。
東大医科研グループの「被曝調査活動」がいかに杜撰で「住民軽視」のものであるかが、科学的にも「立証」されつつある。
是非お読みいただきたい。
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《48》 それは内部被曝じゃなかった 2013年2月 2日
を見て「何と情けない」「科学的考察のできない」「安全論者」になっているのだろうと慨嘆しました。少し坪倉氏の論理を批判したいと思います。
去年の夏頃の検査でセシウム134と137併せて、3000Bq/body程度検出する方がいました。40代の成人男性で体格はやや細身、職業は事務でした。
その時は、何かしら高度汚染食品を摂取したのかなと思っていたのですが、腑に落ちないところが少しありました。・・・
その原因は、スーツに残った汚染でした。・・・
今回のことで言えることは、検査前は着替えましょう。というだけです。・・・
理論上、この外部被曝の影響を考える必要はありません。たとえば、1000Bqのセシウム137の(非常に小さい)固まりがあったとして、1mの距離での空間線量は6.2x10^-5(0.000062)μSv/hほど上がる計算になります。3000Bqの服を身にまとったとして、その体の中の空間線量の増加分は0.001μSv/h程度の桁にすらならないと計算されます。空間線量計の精度をご存知であれば、意味がある数字かどうかはお分かりになると思います。
(IAEA資料 IAEA-TECDOC-1162 88ページ参照)
まず、被曝解析について、坪倉氏のあまりにも無知が目立ち、被曝を解析する能力の無いことを自ら暴露していることです。何故このようなむしろ率直すぎる用語を使うかと申しますと、坪倉氏の論理が坪倉氏個人の論理に留まらない、市民の命と健康の切り捨てる陣営の一角を担っているものと判断せざるを得ないからです
放射線被曝を解析するとき、被曝線源と被曝する人の実際上の位置関係、線源の形態、線種の飛程等々、物理的条件を考慮して初めて実際の危険を数値として反映することができます。
市民の実生活上の被曝で、衣服に付着した汚染による被曝は深刻です。単にスーツだけでなく下着等も汚染されていることが報告されています。
衣服等の汚染を放射線源とすると、点線源ではなく面線源です。面線源の場合、最も単純な解析モデルは、放射線は面の両側に平等に出て、放射線は面に垂直に放射されるというものです。これはあくまで、面は広く、点線源が面上に均等に分布している状態で、放射線が身体をどう貫くかという幾何学的展開を単純化したモデルです。面が平面をなすならば、放射線は平行線と近似できるというモデルです。衣服の場合は、身体の両側から被曝させるので、単位面積当たり放射する放射線の半分ずつの放射線が両側からやってくるのです。衣服を割いて平面にしたならば、そこから出ている面当たりの全放射線量の半分が被曝を与える放射線になります。被曝がさらに線源から被曝する人の体に至る距離関係は、衣服が身体に密着していると考えれば、発射される全量のきっちり半分が身体を被曝するのです。
坪倉氏が点線源で1m離れたところの数値を計算していますが、全く的外れでのモデルを適用しようとしています。おそらく、ご自分で計算などしないものだから、どこかに数値が載っているものを転用しただけなのだと推察しますが、これで一人前の「科学者」ぶりをして安全度を解説しているのだから有害で、迷惑千万な話です。市民の健康を心配するのならば、倫理上絶対に許されない、「現実を理解しない上での「安全論」」をひけらかしているのです。
坪倉氏のモデルとしている点線源の場合だけでも6ケタもの過少評価につながります。なぜなら、点線源から発射される放射線量は単位時間について一定で放射状に発射されるので、計算しようとする「点線源を中心とする球の表面」上でどの場所でも同じ強さになり、単位面積当たりの被曝線量が計算できるのです。ところで衣服が汚染されているのですから衣服上の一つの点線源は、身体までの距離が1mm程度です。点線源から考えている点までの距離の二乗がそこに描いた球面の面積に比例しますので、この場合半径1mと1mmの距離の比率は1000倍違います。表面積はその二乗に比例しますから100万倍大きさの程度が違います。すなわち6ケタ違います。坪倉さんのどこかの文献で見つけ出してきた線量を100万倍したら、皮膚に密着した場合の線量の目安となります。坪倉さんの出している数値0.000062μSv/hの100万倍は62μSv/hになります。巨大な被曝線量です。そのあと、3000Bqの服を身にまとったとして、と「計算した」と称している数値はまさに被曝計算の物理的設定もできない者が、「専門家」ぶった安全論を説いています。
その上、1mでは届かなくなっているベータ線→アルファ線は1mmでは完全に被曝に寄与しているのです。セシウムだけとっても、セシウムはベータ線を出し、バリウムになり、バリウムがガンマ線を出します。セリウムとバリウムは放射平衡を構成しており、物理的現実は2本の放射線を出しており、「セシウムのガンマ線」という表現は間違いなのです。衣服の被曝を論じるのならば、せめてこの程度は論じてたうえで、どうぞ「安全論」に進めるのならお進みください。
空間線量計の精度をご存知であれば、意味がある数字かどうかはお分かりになると思います。とおっしゃっていますが、物理的な条件の違いもわからない方が、意味がある数字かどうかはお分かりになると思います、は無いでしょう。意味もわからない方が安全論を説くのは、市民としたら有害な厚顔無恥の輩でしかありません。
今回のことで言えることは、検査前は着替えましょう。というだけです。という弁にも市民の健康に対する配慮そのものが伺えません。東電事故前は被曝なんてほとんど無縁であった市民が現実に多面的に被曝していることをどう思っているのでしょう? 被曝地の住民に関わっている以上、チェルノブイリの現実を学んでください。WBCの精度が尿検査に比較して少なくとも2ケタ以上は悪く、WBCは被曝の現実を切り捨てて、「検査をしてみましたが被曝はありませんでした」と、原子力ムラのご都合に奉仕しているのではないのでありませんか?
否、これは坪倉さん個人の科学者の資質の問題ではなく、加害者の論理を被害者に強制する「原子力ムラ」の一員を、周囲からほめられて一所懸命演じているのではないのでしょうか?
被曝の「科学」は原爆以来徹底した加害者の都合が「科学的」と称されてきて、実際の被害を切り捨てる論理が放射線学の世界的「原子力ムラ」を形成してきました。こういう歴史も是非学んでください。何よりも現実を市民に寄り添って科学的に考察できる人間として誠実な人になってください。
こんなことをしているのなら、坪倉さん、あなたはホールボディーカウンターの操作はできるテクニシャンではあるかもしれませんが、専門的な判断をする科学者あるいは医者とは名乗らない方が良いのではないでしょうか? 医師の肩書持った「安全論の官僚」は医師の仕事はしていないのだと思います。医師ならば、市民に寄り添って、健康を最大限防護する心が無ければならないと思うのです。以前、講演会で鼻血を出した市民の話を聞いたとき、たちどころに「それはでたらめな情報だ」という意味の言を発し、切り捨てたと聞いています。何故もう少し丁寧に科学的に考察する姿勢を持てないのでしょう?バンダジェフスキーの臓器解剖結果をどう読み解きますか? 条件記載が明示されていない論文は論文として認めないから、その事実は無かったことにするというお考えですか。少なくとも被曝の結果の解析の背後にある可能性として受け止めれば、でたらめ情報と切り捨てる権威主義は出てこないでしょう。
矢ケ崎克馬
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病児保育を手がけるNPO法人フローレンス代表・駒崎弘樹さんのエントリです。