2026
通学の男の子らも日傘さす稲穂の中の麦藁帽子
しげる葉の宙に浮きたるクサギの実 瑠璃の目をした異星人かも
秋晴れを俳句に詠みてホスピスでブログ再開毬栗の笑み
酒飲んだ俺には俺が分からない 十月三日と箸ぶくろだけ
すすき梅雨ほんの束の間朝日さす百キロくらゐ行けさうな足
LINEの返信あれでよかつたか水馬ひとつ輪をひろげたり
若き日の夢にうなされ 青柿が九月の雨をただ受けてゐる
全身を伸ばしてモモは眠りをり 飢えなどなくてドローンも来ず
荒ぶりし天白川のみなもとに ひそと小さきハッチョウトンボ
会食も朝の散歩もとりやめた 日差しなつかし黄色の花よ