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大家族の幸せー(*^o^)/\(^-^*)

犬&猫&モルモットの大家族です(^-^;

常に貧乏だけど、幸せな日々を自己満足でブログにしちゃいます♪

今後は動物保護活動にも携わりたく思ってます。

可愛い子と暮らしている方はぜひ!!!!

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「あっちの世界」

いつだったかな…
おいらは、この町で産まれ育ったんだ。

母さんは…知らない
父さんは…知らない
兄弟は…知らない

知らない事ばかりだ。

おいらの家には、おばあさんが居て、ばあちゃんはいつもおいらに鰹節をかけた御飯や、出汁を取った後の煮干をくれた。
勿論、カリカリは常においてあった。

おいらは、好きな時に外に出て、近所を散歩した。

隣のおばさんは、おいらを見つけると、いつも抱っこして撫でてくれた。

公園近くの子供達も、おいらを見つけると走ってきて、みんなで抱っこしたり、撫でたりしてくれるんだ。
この間は、女の子がおいらを抱っこしようとして、尻餅をついちゃったんだ。
何故かって?
おいらは、結構大きい猫だからさ。

おいらはね、抱っこも、頭を撫でて貰うのも、何でも大好き。
みんなを、大好きなんだ。
だって、ばあちゃんと同じように、みんなおいらを撫でてくれるもん。


おいらは、ボーちゃんって呼ばれている。
それはね、いつもニコニコしながら歩いているか、ボーっと座っているからって。
良いじゃん。だって、それが平和ってもんでしょ?

ばあちゃんが、おいらに言うんだ。
「ボーや、私が先にあっちの世界に行ってしまっても、ボーはみんなに可愛がられているから、大丈夫だよね。美味いものを貰ってな。うんうん。大丈夫だ。みんなボーを可愛がってくれるから、ばあちゃんは安心だ」

「あっちの世界って何だろう?
美味しい物が沢山あって、毎日ニコニコ、ボーっとしていられる所が、ここ以外にも有るのかな?ばあちゃん、おいらと暮らしているのに、変な事いうよね」
おいらは、ばあちゃんが撫でてくれる頭を少し傾けた。

それから数日後、ばあちゃんは何処かへ行って帰って来なかった。
親戚という人達が、おいらとばあちゃんの家の戸や窓を全部閉めてしまったから、おいらは家に入れなくなってしまったんだ。

暖かい日は、庭で寝ていれば良かったけど、寒い日や雨の日は困った。
裏の物置の床下にもぐりこんで寝た。

近所の人達は「ボーちゃんかわいそうね」と言いながら、相変わらず抱っこしたり、撫でてくれたけど、誰もばあちゃんが何処へ行ったのか?どうして帰って来ないのかは、教えてくれなかった。家に入れてくれなかった。
御飯だけは、少し離れた場所に住んでいる、顔見知りのおばさんのところへ行って食べることが出来た。
そこへ行くには、線路を渡って行かないとならなくて、結構ひやひやしながら通っていた。
そうしているうちに、おいらの白い毛は、だんだんと灰色になった。

ある日、おいらとばあちゃんの家に、知らない人がやってきて、窓や戸を開けた。

「あっ!ばあちゃん帰って来たのかな?」
おいらは、嬉しくなって、早速いつもの戸から、家の中に入った。

知らない人が居た。
「あっ!野良猫!出て行け!」

大声で、怒鳴られた。

え?おいら、ばあちゃんの家の子だよ。
おいらは、ここのばあちゃんの家の子なんだけど…

「何!この猫。汚い~。シッシッ!」
追い払われた。

おいらは、仕方がないから、庭に出た。

すると
「まだいる!シッ!」と、水が飛んできた。

酷いな~おいらは何もしていないのに…

今日は物置の床下で寝るしかないか…

翌日、おいらは、いつもの戸から家の中に入った。
ばあちゃんが、いつも座布団をおいておいてくれた場所に、新しいクッションが置いてあった。
「おいらの座布団だ~」

すぐに座ってみた。

「柔らかいな~」
ぽかぽかと日差しが降り注ぎ、おいらはウトウトとし始めた。
幸せだな~平和だな~

「あっ!また!あの野良猫!シッ!出て行きなさい!」

知らないおばさんに追い出された。

おかしいな?おいらの家なのに…

その日の夜、家の中を覗いて見ると
知らない家族が美味しそうな鍋を囲みながら話をしていた。

「あの野良猫、いつも入ってくるのよ」
「そうだな、保健所に持って行ってもらうか」
「そうね、汚いし、大きくて怖いわ」

保健所って何だろう?
ばあちゃんが言っていた、あっちの世界の事かな?
美味しい物が沢山ある場所かな?

夜が明けた。
おいらの目の前には、見慣れない箱が置いて有って、その中から美味しそうな匂いが漂って来た。

「ばあちゃんが置いてくれたのかな?」

何の疑問も持たないで、おいらはその箱の中の御飯を食べた

ガシャン!!

「入った!入った」
「ちゃんと、保健所に連れて行って処分して頂戴ね」

おいらは、車に乗せられて、知らない建物に運び込まれた。

「ここが、ばあちゃんの言っていた、あちらの世界かな?随分寂しげな所だし…色々な声が聞こえる…」



「飼い主さんの持ち込みはすぐに処分となりますよ。良いのですか?」

「はい。勿論ですよ」

短い会話の後、おいらは、知らないおじさんに抱っこされた。
「おいらを抱っこしてくれるんだ~頭も撫でてよ」
しかし、おじさんは頭を撫でてくれなかった。

おいらは、そのまま檻に入れられた。

この先どうなるんだ?

檻から周りを見ると、沢山の猫達が居た。

「みんな、あっちの世界の住人なのかな?」

少しすると、さっきのおじさんが御飯を運んで来てくれた。

久しぶりの缶詰御飯が美味しかった。

ゴロゴロ ゴロゴロ

「あれっ?この子、笑いながら御飯を食べているね。可哀想に…。こんなに人懐っこくて、ニコニコ顔の子なのに、持ち込み処分か…。慣れていない子も、慣れている子も、みんな同じ命だけど、飼い猫の持ち込みは残酷だな。家族を処分って…。野良猫だって、生きているのが当たり前なのにな…可哀想に…」
そういうと、おじさんは部屋から出て行った。

暫くすると、女の人が入って来た。
「この子ですね」
そういうと、おいらを檻から出して、抱っこしてくれた。

「よしよし、あと、2日しかないんですって…困ったわね…」

そう言いながら、おいらを檻に戻そうとした。

「もっと抱っこしてよ。頭を撫でてよ」
おいらは、もっと抱っこをして欲しくて、しがみついた。

「ごめんね。本当にごめんね」

そういうと、おいらを無理やり檻に戻し、部屋を出て行った。

その日の夜、おいらは眠れなくて、ボーっと前を見ながら座っていた。
すると、ばあちゃんが来て、おいらの頭を撫でながら「ボー、よかったね。良かった。ボーや、よかった」って言うんだ。
ばあちゃん!おいらを置いて、何処へ行っていたのさ?おいら家を追い出されちゃったんだよ。でもね、今ばあちゃんと一緒に居るって事は…やっぱり此処がばあちゃんの言っていた、あちらの世界なんだね?ねえ、ばあちゃん。もう何処へも行かないでよ。抱っこして、頭を撫でてよ。ねえ、ばあちゃん

すると、ばあちゃんは、笑顔のまま手を振って、だんだんと薄くなって消えてしまったんだ。

ばあちゃん!抱っこしてよ、。頭を撫でててよ!

おいらは追いかけようとして目が覚めた。
夢だったんだ…ばあちゃんに会いたいな…

朝になって、あのおじさんが来て、おいらを檻から出して抱っこをしてくれた。
「檻に戻さないでよ。頭を撫でてよ」

すると、おじさんは、おいらを小さいケースのような箱に入れた。
「降ろさないでよ。もっと抱っこしてよ。頭を撫でてよ」

箱の中は、暗くて、周りが見えなかった。

外では、誰かが話をしている。

ごめんねとか、ありがとうとか、話している。

おいらは、あっちの世界から出されてしまったのかな?
それとも、これから行く所があっちの世界なのかな?

何も見えないまま、時間が過ぎて行った。


「もっと抱っこしてよ。頭を撫でてよ。」言ってみたけど、返事はなかった。


箱の扉が開いた

此処は何処だ?あっちの世界かな?
おいらは、あっちの世界に居るのかな?
う~ん、ちょっと違うみたい…。

だって、見慣れたおばさんが居るんだもん。
毎日線路を渡って御飯を食べに通っていた家なんだ。
此処はね、毎日美味しい御飯が食べられる。
毎日日向ぼっこが出来る。
毎日ニコニコしながらボーッとしている。

「ポンちゃん。危なかったんだよ。あと1日出会うのが遅れたら、ポンちゃんは、此処に居なかったんだから。あっちの世界にいってしまうところだったのよ。良かった出会えて良かった」
そういうと、おばさんは、おいらを抱っこして、頭を撫でてくれた。
おいらボーって名前だけど、まあ良いか。
おばさんは、前からおいらをポンちゃんって呼んでいたからね。
おいらは顔をこすり付けて甘えた。

おばさん、いつも御飯を出してくれてありがとう。おいら、おばさんが大好きだよ。ねえ、もっと抱っこしてよ。頭を撫でてよ。ばあちゃんみたいに…

「よしよし、ポンちゃんは甘えん坊ね。良い子良い子 よしよし。もう悲しくないわよね。帰らなくて良いからね。だって、もううちの子だもんね、寂しくないわよね 家族なんだから。よしよし」

おばさん、ありがとう。おいら嬉しい。ねえ、もっと抱っこしてよ。頭を撫でてよ

「もう何処へも行かないで良いのよ。うちの子なんだからね」


ばあちゃん、おいら、また家が出来たよ。
おばさんは、ばあちゃんと同じように、抱っこしてくれる。頭を撫でてくれる。
あっちの世界には行かれなかったけど、おいら、なんか幸せみたいだ。


もっと抱っこしてよ。頭を撫でてよ

「あらあら、もっと?甘えん坊ね。フフッ。良いわよ。良い子良い子」

ゴロゴロ ニコニコ

もっと抱っこしてよ。頭を撫でてよ。ねえ、ばあちゃんみたいに…

いっぱい抱っこしてくれる。いっぱい撫でてくれる。おいら幸せだ。
ばあちゃん、こっちの世界も良いみたい。おいら嬉しいよ。

もっと抱っこしてよ。頭を撫でてよ

「良い子良い子 よしよし」

ゴロゴロ ニコニコ

もっと抱っこしてよ。頭を撫でてよ。ねえ、ばあちゃんみたいに…

ばあちゃん、安心してね。おいら、こっちの世界で、今とても幸せだよ。