🍺惚れることで仕事は変わる:福地茂雄流ビジネスマインド
アサヒビール元社長・福地茂雄氏の哲学は「惚れること」に集約される。営業の世界では、好かれるより先に“好きになる”姿勢が重要だという。冷たくされた顧客ほど、「絶対に打ち解けたい」と心を燃やすことで、不思議と距離が縮まる。初対面が最悪だった相手ほど、後に家族ぐるみの仲になったという逸話もあるほどだ。
人間関係においては、こちらの好意が伝わらなければ相手の心も動かない。男女、友人、職場、そして“仕事そのもの”に対しても、この法則は生きてくると福地氏は語る。
🎯嫌いだった営業こそが天職に
学生時代は会計学に没頭し、希望していたのは経理職。勤務地も東京ではなく地元の九州を望んでいた。しかし現実は、苦手な営業職で、大阪へ赴任。まったく希望通りではなかったはずが、今では大阪弁が馴染みすぎて「関西の出身ですか?」と聞かれるほど地元愛が深まっている。
人事部が出す「転勤希望」調査票にも、毎回白紙で提出。なぜなら「自分よりも見識のある人が決めたほうが適任だ」という信念があるからだ。それが吉と出たのか、入社から13年半もの長期間、転勤なく大阪勤務を継続。その間に“営業嫌い”は“営業こそが自分の道”に変わっていった。
📘エピソード:酒と惚れ方の関係
面白い話がある。ビールの銘柄変更に悩む居酒屋オーナーに対し、福地氏は“まず好きになってもらう努力”を重ねる。結果、最初はアウェイだったアサヒが、その店の定番に昇格。この「惚れ戦略」は商品にも人にも共通して効く。まるで“好きな人に振り向いてもらう努力”のようなビジネスモデルだ。
🚄 新幹線で学生にビールを奢った“伝説の営業マン”
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就職活動で落ち込んでいた学生に、隣の席の男性が「ビール飲む?」と声をかけ、アサヒスーパードライを2缶奢る。
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会話の最後に名刺を渡し、「アサヒビールをよろしく!」と笑顔で降車。
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学生はその後ずっとアサヒのファンに。“商品愛”が人の心を動かした瞬間
🍵ちょっとした雑談:惚れるとき、人は鼻が利く?
“惚れる”とは、感情の話だけでなく、五感が冴える現象でもあるらしい。ある研究によれば、恋に落ちる瞬間、人間の嗅覚が一時的に鋭くなるとか。営業マンが顧客に惚れると、その人の好みや機微が自然と読み取れるようになる…なんてこと、実際あるのかもしれない。
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ドイツの友人が言ってました。スーパードライ、これ上手いなぁ。
でもなんて言うドリンク? ビールとは思わなかったようです。。。
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タガヤ社長との対談