妹が誇りに思える理由 山元加津子(小松瀬領支援学校 教員)

高校生の妹・きいちゃんが挑戦したのは、姉の披露宴で着てもらうための浴衣作り。 

彼女は幼少期の高熱の後遺症で手足が不自由でしたが、ミシンを使いながら何度も針を刺し、血豆ができるほど練習を重ねました。

 

仕上がった浴衣は見事な出来栄えで、姉に送ったところ、思いが伝わり、なんと結婚式に姉妹そろって招待されました。 母の理解もあり、姉の晴れ舞台に参加することに。

 

その会場で思いがけないことが起こります。 姉が披露宴のお色直しで登場した際に着ていたのは――きいちゃんが縫ったその浴衣。 誰もが注目する場面で、姉は妹の作品を纏っていたのです。

 

姉はマイクを握り、会場にこう語りました。 「この浴衣は障がいのある妹が縫ってくれました。高校生で、こんなに美しいものを縫える人が他に何人いるでしょう。 私は、妹のことを誇りに思って生きていきます。」

 

拍手が鳴り止まない中、きいちゃんは嬉しそうに微笑み、堂々と立っていました。 周囲の“できない子”という見方を、姉が公に覆してくれた瞬間だったのです。 それ以降、きいちゃんは明るさを増し、「和裁を一生の仕事にしたい」と胸を張って語るようになりました。

 

ちなみに、きいちゃんが最初に布を買った店の店主は、彼女の姿勢に感銘を受け、自分の娘にも和裁の習い事を勧めたそうです。 小さな努力は時に、周囲の人生まで変えてしまうものですね。

 

話は変わりますが、最近「ゆかた」を洋装化した“浴衣ドレス”というアレンジが人気なのをご存じですか? 伝統と現代の融合って、面白いですよね。和の技術が時代とともに変容していくのもまた美しいと思います。

 

きいちゃんって可愛い名前ですよね。恐らく元は、きえちゃん なのかな?

愛される良い子が多い名前だと思います。

 

🧍‍♀️「障害があることは“不幸”ではなく“不自由”なだけ」

  • 内閣府の調査では、肢体不自由の当事者から「障害があることは不幸ではない」という声が多く寄せられています。

  • 「眼鏡をかければ視力が補えるように、支援や道具があればできることは多い」と語る人も。

 

 

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