命懸けの観察者:永遠へと向かう刻み手の哲学
✨発見を彫る男:外尾悦郎と“命懸けの芸術”
🌿地元の心に溶け込む彫刻
外尾悦郎氏が追い求める彫刻とは、「これは最初からここにあるべきだった」と地元住民が自然に感じる作品。斬新でありながら、違和感なく地域の風景や生活リズムに馴染むことを目指す。巨大な彫刻ゆえ、置いたら最後、簡単にはどかせない。その責任と覚悟が制作に込められる。
👀創造よりも“発見”を
自らを「クリエイターではなくリサーチャー(探究者)」と位置づける外尾氏。その発想は、建築家アントニ・ガウディの「人間は創造しない。発見するだけだ」という思想と重なる。鳥の飛翔や草木の成長に宿る神秘的な美から、芸術は始まる。発見のためには何よりも“観察力”が不可欠だ。
🛐ジャンルを超えて、幸福を彫る
建築、彫刻、絵画など、芸術の分野は違えど、人間の根底にある「幸せ」を求めている点では全て同じ。人間の幸福への探究こそが、表現の原点だと外尾氏は語る。
💼契約職人のプレッシャー
サグラダ・ファミリアでは長年、正規職員ではなく契約彫刻家として活動。教会が納得しなければ契約が切られる危機と常に背中合わせだった。だがその緊張感こそが作品に魂を吹き込む。
💥命懸け、それが“面白い”
「命懸け」という言葉は重いが、外尾氏にとっては、真に面白い仕事をするにはそれが必要不可欠。生きること自体がすでに命懸け。その極限の感覚が、作品に生気を宿らせる。
⌛「その時がいま」の信念
憧れの瞬間は未来ではなく“今”そのもの。人生の節目がいつか訪れると思って待つ人には、本物の機会は来ない。目の前の瞬間を、本気で、集中して取り組むことでしか、真の創造は起こらないという信念。
🎨外尾悦郎(彫刻家)のプロフィール
1953年、福岡県出身。サグラダ・ファミリアで主任彫刻家を務める日本人。1987年より教会の彫刻制作に関わり、「生誕の門」などを担当。公式サイトは存在しておらず、詳細はWikipediaを参照。 Wikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/外尾悦郎
こぼれ話:彫刻家の日常と思考の断片
1つ目:サグラダ・ファミリアの石材に触れる前、外尾氏は毎朝1時間ほど“黙想”を行う。石と向き合う前に心を整えるのだという。
2つ目:作品が完成したあと、地元の子供たちが彫刻に触れながら遊ぶ姿を見て「これが芸術の完成形だ」と語ったことがある。
ちょっと おしゃべり:パリの彫刻公園での驚き
パリ郊外にある彫刻公園では、展示された巨大彫刻の上に鳩が群れていた。美術館では禁じられるような“鳥のフン”すら、その彫刻の一部になっていたように見える不思議な光景。アートって懐が深い。
●他の偉人の、珠玉の名言も読む?
●株歴50年超のプロが今、買うべきと考える銘柄