加齢臭が、宿泊してる駅の上の高層の高級シティホテルに、車を走らせた。


自宅から、15分ほどで着いた。


「今、着きました。」


「ちょっと、ここ夜景が綺麗だから、上のラウンジで飲まない?夜桜さんは、車だからお茶がいいかな?夜景だけ見ていかない?」


「わかりました。じゃ車駐車場の中に入れます。」


「はい。僕がフロントに手配しておくから、駐車場に止めてね。」



15Fの、ロビーまで上がった。


ロビーで、イスに座って加齢臭が待っていた。


最上階の40階まで上がった。


自分の住んでいる街が見渡せた。


このホテルは、友達とランチには、良く来るホテルだが、ラウンジは初めてだった。


薄暗いラウンジで、加齢臭がスマートにエスコートしてくれた。


「ドライブ行かないの?」


「今日はいいよ。夜桜さんの事もっと知りたいし、色んなお話したいから。」


彼は、関西人だけど、関西弁が優しかった。


関西でも、大阪と兵庫では、違う。


彼は、兵庫の富裕層の地域に自宅を構えていた。


私より2歳下ななのに、頭の回転が素晴らしく会話がスマートで人の心を惹きつける上手な会話術。


そうだ!!!経営コンサルだから、研修や人前で話す機会も多いし、人を見抜く力もあるはずだ。


加齢臭が、目が痛いと言い出した。


コンタクトが乾いて、部屋に戻りたいと・・・・



そのホテルは食事やパーティーで、よく訪れてはいるが、部屋は見たことが無い。


少し部屋の中が見たくなった。



彼の部屋は32Fだった。


「なに????この部屋???凄いね??セミスイート??」


「うん。そうらしいね~。取引先がいつもリザーブしてくれてるんだよ。」


「貴方、そんなに凄い仕事してるの?」


「いや・・・・そうでもないけど・・・笑」



その後、彼は、彼の友達から聞いたが、高学歴・高収入・高身長のそのものの3高で、その道では、有名な人だったのだ・・・・



そんな人が、なんで出会い系なんか????


私は疑問だった。



窓から見渡す私の住む街は別世界だった。


彼は窓側に座って外を見ている私を後ろから包むように、一緒に外をみた。


私は、主人以来、男性になれていないため、その場から逃げた。


「ごめんね。いきなり後ろからビックリさせてしまったね。」


「いいえ・・・・怖かったから・・」


「約束したでしょ?僕はいきなりそんな事はしない。って・・・君の髪と香りが素敵で、思わず、それにつられてしまった・・」


「女性になれてらっしゃるのね?」


「いや。そんな事無いよ」



良く見たらいい男。


180センチ。


会話がスマート。


女性にもてない訳無い!!



彼は、サイトの登録の話をしてくれた。


「僕は仕事柄、女性と逢う機会もあるが、それは仕事。自分をさらけ出せる人には、出会えない。だから、サイトに登録してみたんだよ。そこに、君の投稿が目に入って、会って見たいと急いでメールしたんだ。凄い倍率だったでしょ?まさか、僕なんかにメールがくるなんて思っても見なかった。」


「あなたの、メールも私は興味をひいたわ。ガツガツしていなくて、とても紳士的でスマートだったから・・・」


「うれしいなぁ~。やっと理想の人に巡り会えたよ。君を車に乗り込んで見た瞬間から、僕はピンときた。僕の事そう思ってもらえたら嬉しいけど、君のおめがねに叶うかは・・・」


「ううん。貴方の事、お話聞いてて、身元もしっかりしてるし、価値観が似ているから、良い方に出会ったわ・・・」



私たちはお互い家庭があることは、その時わかっていても、お互いだけを見てその背後にあるものを見ていなかった・・・・



家庭をもってる彼に惹かれていった・・・


彼も家庭がある私に惹かれていった・・・



彼は、凄く頭がいい人。




それが最後にその頭の良さがズルイ方向にタケテいくとは、その時は思っても見なかった・・・・

加齢臭(彼)は、私の車に乗り込んできた。


臭いがした。


加齢臭の臭いだ。


その加齢臭は、その後私の大好きな臭いになるとは、その時思いこしなかった。


車の中で、初めての挨拶をした。


「はじめまして。僕は○○です。今日はお時間いただきまして有難うございます。」


「はじめまして。夜桜です。いえいえ、本当は、駅近辺でお茶でもしたかったんですが、ごめんなさい。誰かに見られると怖いので、私の我儘で、車に乗っていただいて・・・」



「いいえ!!この街は出張で毎月来るのですが、全く知らなくて、今日は、車で来て頂き本当に申し訳ありませんでした。僕はドキドキしています。で、まさか、こんなお綺麗な人で、そしてこんな凄い車とは、ビックリしました!」



「ありがとうございます。」



私は、車を走らせた。


駅近辺は、娘がバスで降りるかもしれない。


娘の中学の制服姿のお嬢さん達で、溢れていた。(バス停の側だったから・・)


加齢臭と、こ洒落た店に入った。


加齢臭が車から降りた瞬間。


(わ!!この人、背が大きい!!体格がいい!!)


ヨレヨレのスーツも気にならなくなっていた。


お茶を飲みながら、加齢臭と会話。


会話に惹きつけられた。


会話が面白い!!紳士的!!爽やか!!


まさに、メールで思った通りの人だった。



私たちは、初めて会った感じがしなくなっていた。


お互い何時間も時間を忘れて、話をした。


それくらい楽しかったのだ。


気がついたら、3時間たっていた。


夕食の準備をしなくてはいけない。


加齢臭は、駅の上の、シティホテルに部屋を取っているといった。


ソコのホテルは、普通のサラリーマンが出張などで泊まれるようなホテルではない。


私たちは話が尽きなかったが、名残惜しくお互いの連絡先を、交換し、加齢臭をホテルまで送っていった。



家に帰って、加齢臭から、メールがきた。


「今日は、本当に楽しい時間ありがとう!!本当に理想の素敵な人でした。僕には勿体無い人です。夜桜さんはどうでしょうか?」



私は、加齢臭の臭いなど気にならなくなっていた。


むしろ、会話が楽しくて、彼の爽やかな態度が、スガスがしかった。


また会いたいと思っていた。


「私こそ、楽しい時間有難うございます。もう夕食とられましたか?」


「はい!こちらの名物を食べましたよ。今は、ホテルに帰って、これから部屋で仕事します。」


「宜しかったら、こちらの土地の夜景みたいですか?」


「はい!!是非!!またすぐにでも会いたいです!!変な意味にとらないでくださいよ。僕は夜桜さんを見て、一目ぼれしました。これから、お互い想い合える、いい関係を続けていけたらと、そう願っているだけです。夜あっても、変な事は決してしませんから!!」


「もちろん!!それは、当たり前です!!ただ、この町を案内したいんです。主人、今夜接待で、いませんから・・・今から、子供達に、お友達とお茶に行くといって出ますね。」



「はい!!!!是非!!!お待ちしています。ホテル近辺に来たら電話下さい。」



私は、加齢臭に会いたくて、車のハンドル握っていた。



こんな気持ちは、結婚して以来、初めてだった・・・・



その後、加齢臭のホテルの部屋に入るとは、その時は想っても見なかった・・・・



加齢臭との、メールのやり取りで、加齢臭が、私の住む街に出張でやってくると連絡があった。


私は、会うつもりなどなかった。


加齢臭のメールは、実に紳士的で、爽やかだった。


人柄が伺えた。


ガツガツしていない。



一体、実物はどんな感じな人なんだろう・・・


私は、興味をそそられた。



「夜桜さん。ちょっとお会いするのは、早いかもしれませんが、僕は夜桜さんの住む町に出張に行くんです。来週の水曜日。少しの時間でもいいですから、時間があえば、お茶しません?」



「えっ??会うのはちょっと・・・」



「無理にとは言いませんよ。時間は合わせますから。」



加齢臭は、私の携帯アドもきいてこない。


サイトを通してのみのメールのやりとり・・・


それが良かったのかもしれない。


会おう!!会ってどんな人か見てみたかった。



約束の水曜日。


加齢臭が、午後新幹線に乗って、私の町にやってきた。


待ち合わせは2時。


誰かに見られるかもしれないので、私は駅の端の所に車を止めて、車の中で待とうと思った。


あえて、加齢臭に、私の車の車種を伝えておいた。


約束の時間を15分遅れて、私は加齢臭の待つ場所に着いた。


加齢臭が、私の車に乗り込んできた。


普通の人。。。。


加齢臭がする。


スーツが臭い。



第一印象は、私にとって、悪かった。


夫は、お洒落で、足の先にまでこだわる人。


この男は、変な靴はいて、スーツもヨレヨレ。


で、臭いもある。


家庭の臭いがした。


第一印象で、もう二度と会うことはないだろう。と思った。



それが・・・・・・・

私。(夜桜)40代


一つ上の夫。


3人の子供。



彼。(加齢臭)40代



3つ下の妻。


2人の子供。




夫が、出会い系をしていると、感じ、夫の登録していたサイトに登録。


夫は最初、私だと知らず、「会いたい」とかサイトを通してメールを送ってきた。


夫の浮気癖は、何度とあり、経済的にも夫は余裕がある為、仕事のストレスの発散だと、目をつぶっていた。


夫は、家庭では、良き夫。良きパパだった。


愛されている自信もあった。



そんな私に、サイトを通してメールが来た。


何通か沢山来たが、1通だけ気になったメールがあった。



私は、そのメールの送り主に興味を持ち始めた。


それから、彼(加齢臭)とのメールが始まった。


彼(加齢臭)は、関西に住む会社役員。


職業は、経営コンサルタント。


大手外資系の経営コンサルから独立していた。


私、専業主婦。



遠距離だから、会えるはずはないと、思っていたからメールができた。



でも・・・・


それから、3年もの、壮絶な泥沼な付き合いになるとは、その時は思ってもいなかった。。。。