「炭素繊維複合材料に適用可能なCAE解析技術セミナー」について触れてみたいと思います。
平成23年11月18日(金)の13:30~16:30の休憩なしでみっちり3時間
の講習を受けてきました。
タイトルは『Marcによる複合材料の破壊シミュレーション』で、講師は
エムエスシーソフトウェア㈱ のSenior Directorである 立石 源治 工学博士です。
概要ですが、
「炭素繊維複合材料の積層構造で発生する層間剥離破壊をシミュ
レーションする手法としてVCCT(Virtual Crack Closure Technique)法があり、
エネルギー解放率の評価や、クラックが進展する様子が解析できる。本セミナーではMarcを
用いた破壊シミュレーションの基礎知識を習得する。」
とのことです。
解析シミレーションの例です。
①Dytran - Adamsの連携によるヘリコプターの衝突解析
②エアバッグ解析
③携帯電話の落下解析
④ペーパーフィーディング
⑤ウォームギアの接触解析
メニューは、以下の通りでした。
①はじめに
・MSCが提供する非線形ソルバーの位置づけ
・Marc 2010新機能の概要
・HPC with Marc
・CONTACT機能の強化
・機構解析の応用
・リリース計画
②破壊シミュレーション
・き裂パラメータ
・VCCT及びCZM
・リゾーニングを伴う進展型破壊解析
・要素消去で表現するき裂進展解析
③複合材の破壊シミュレーション
・複合材モデリング
・破壊パラメータの算出
・進展型破壊
・複合材料の層間剥離破壊解析
・キュアリングによる反りの解析
・射出成型部材を対象とした異方性複合材料の解析(DIGIMAT連携)
・マイクロストラクチャモデルによる母材と強化繊維の界面破壊(DIGIMAT連携)
④質疑応答
予想通り、中身は非常に高度なものでした。正直、今回初めての内容でした
ので、こんな便利なものもあるのだなという理解までできれば充分かなぁとい
うのが率直な感想です。
将来、CFRPの加工を行うときがきた時、このソフトなんかを使ってシミレーシ
ョン実験ができたりすると、かなり技術的にも進歩できそうですね。
CFRPの場合、金属にはあまり見られない、このクラックにどう対応するか が、品質維持の大きなポイントでしょうね

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