AviUtlの拡張編集画面で動画編集を行う際には、拡張編集画面の設定を行っておくと編集作業が楽になります。

拡張編集画面の設定は、拡張編集画面上の何もない箇所で右クリックして表示されるダイアログ画面の「環境設定」をクリックする事で行えます。

AviUtlの拡張編集画面の環境設定
拡張編集画面の環境設定

拡張編集画面の環境設定

拡張編集画面の「環境設定」を行う画面で重要な項目は「編集画面の時間表示設定」と、「中間点追加・分割を常に現在フレームで行う」という2つの項目です。

拡張編集画面の環境設定で重要な項目
拡張編集画面の環境設定で重要な項目

編集画面の時間表示設定

「編集画面の時間表示設定」という項目では、拡張編集画面のタイムラインの上に表示されている目盛りの単位を「秒数」単位で表示するか、「フレーム」単位で表示するかが設定できます。

時分秒にチェックを入れた
編集画面の時間表示設定

「編集画面の時間表示設定」で「時分秒」にチェックを入れた場合、タイムラインの上の目盛りが秒数単位で表示されます。

タイムラインの上の目盛りが秒数単位で表示
タイムラインの上の目盛りが秒数単位で表示される

「編集画面の時間表示設定」で「フレーム」にチェックを入れた場合、タイムラインの上の目盛りがフレーム単位で表示されます。

フレームにチェックを入れた
「編集画面の時間表示設定」で「フレーム」を選択

 

タイムラインの上の目盛りがフレーム単位で表示
タイムラインの上の目盛りがフレーム単位で表示される

中間点追加・分割を常に現在フレームで行う

「中間点追加・分割を常に現在フレームで行う」という項目では、オブジェクトに中間点を追加したり、オブジェクトを分割したりする際に、オブジェクト上で右クリックを行った位置で中間点の追加と分割を行うか、シークバーが有る位置で中間点の追加と分割を行うかの設定が行えます。

 

「中間点追加・分割を常に現在フレームで行う」にチェックを入れない
中間点追加・分割を常に現在フレームで行う

「中間点追加・分割を常に現在フレームで行う」にチェックを入れない場合、オブジェクト上で右クリックした位置に中間点が追加されたり、オブジェクトが分割されたりするようになります。

「中間点追加・分割を常に現在フレームで行う」にチェックを入れずに中間点を追加した
オブジェクトに中間点を追加する
右クリックした位置で中間点が追加された
オブジェクト上で右クリックした位置に中間点が追加された

「中間点追加・分割を常に現在フレームで行う」にチェックを入れた場合、シークバーが有る位置に中間点が追加されたり、オブジェクトが分割されたりするようになります。

「中間点追加・分割を常に現在フレームで行う」にチェックを入れた
「中間点追加・分割を常に現在フレームで行う」にチェックを入れた
「中間点追加・分割を常に現在フレームで行う」にチェックを入れて中間点を追加した
オブジェクトに中間点を追加する
シークバーがある位置に中間点が追加された
シークバーが有る位置に中間点が追加された

私自身は、シークバーが有る位置に中間点が追加されたり、シークバーが有る位置で分割が行われたりする方が、動画編集作業が楽なので、「中間点追加・分割を常に現在フレームで行う」にはチェックを入れるようにして今うs。

 

AviUtlのシーン機能では、別の画面で作った映像を、別の画面に読み込む事が出来ます。

AviUtlのシーン機能の使い方
AviUtlのシーン機能

シーン機能を使えば、複数の映像が混ざり合った映像を作る事も出来るので、シーン機能の使い方を覚えれば、かなりクオリティーの高い映像を作れるようになります。

拡張編集画面左上の「Root」をクリックしてシーン画面を選択する

拡張編集画面の左上に「Root」を書かれている箇所があり、その箇所をクリックすると、映像を作成するシーン画面を選択する事が出来ます。

「Scene 1」を選択すると、AviUtlの「メインウィンドウ」画面、「拡張編集」画面が「Scene 1」画面に切り替わります。

Scene1画面に切り替えた
Scene 1 画面に切り替えた

後は、「Root」画面で映像を作った時と同じように、「Scene 1」画面で映像を作りましょう。

Scene1画面で文字の映像を作った
Scene 1 画面でテキストの映像を作った

「Root」画面に「Scene 1」画面で作った映像を読み込む

「Scene 1」で作った映像を「Root」画面に読み込みたい場合には、「Root」画面に戻り、「Root」画面のタイムラインの何もない箇所で右クリックして、「メディアオブジェクトの追加」の中の「シーン」をクリックしましょう。

シーンオブジェクトを挿入
シーンオブジェクトの挿入

そうすると、シーンオブジェクトが挿入され、シーンオブジェクトの設定ダイアログ画面の「シーンの選択」で「Scene 1」を選択すれば、シーンオブジェクトに「Scene 1」画面で作成した映像が読み込まれます。

シーン1の映像が読み込まれた
Scene 1 の映像が読み込まれた

シーンの映像にアルファチャンネルを追加する

シーンの映像を読み込むと、背景が黒いままになってしまっていると思います。

これは、映像を作成したシーン画面にアルファチャンネルが追加されていない状態になっているからです。

シーン画面の映像にアルファチャンネルを追加したい場合には、アルファチャンネルを追加したいシーン画面に切り替えた後、シーンを選択するプルダウン上で右クリックを行い、「アルファチャンネルの追加」にチェックを入れて「OK」ボタンをクリックしましょう。

シーンの選択をクリック
シーンの選択をクリック
アルファチャンネルありにチェックを入れる
 
シーン1の背景が透過された
Scene 1 の映像で、映像が無い箇所が透過されている状態になった

そうすると、そのシーンの映像にはアルファチャンネルが追加されて、そのシーン画面で映像が無い箇所は透過した状態で表示されるようになります。

 

拡張編集画面のレイヤー機能では、オブジェクトの映像の重なりを作る事が出来る以外にも、上のレイヤーにあるオブジェクトの映像でクリッピングしたり、レイヤーに挿入されているオブジェクトを非表示にしたりする事が出来ます。

AviUtlの拡張編集画面のレイヤー機能
拡張編集画面のレイヤー機能

拡張編集画面のレイヤーの各機能の使い方を覚える事で、AviUtlの動画編集で行える範囲が増えますので、次に、拡張編集画面のレイヤーの使い方について紹介したいと思います。

レイヤーの右クリックメニューの使い方

拡張編集画面のレイヤー上で右クリックすると、右クリックしたレイヤーの設定を行うことが出来ます。

拡張編集画面のレイヤーの右クリックメニュー
レイヤーの右クリックメニュー

右クリックして表示される各項目をクリックすると、その項目の機能のON/OFFを切り替える事が出来ます。

レイヤーのロック

レイヤー上で右クリックして「レイヤーのロック」をクリックすると、「レイヤーのロック」にチェックが入った状態になり、レイヤーの右上に赤い印が無いります。

レイヤーのロック
レイヤーのロック

レイヤーのロックにチェックを入れると、そのレイヤーに挿入されているオブジェクトを移動させたり、長さを伸ばしたり、分割したりする事が出来なくなります。

レイヤーの表示

レイヤー上で右クリックを行い、「レイヤーの表示」をクリックして、「レイヤーの表示」のチェックを外すと、そのレイヤーに挿入されているオブジェクトの映像を非表示にしたり、音声が再生されないようにしたりする事が出来ます。

レイヤーを非表示にする
レイヤーの表示

「レイヤーの表示」の設定は、非表示にしたいレイヤー、または表示状態に戻したいレイヤーをクリックする事でも、表示/非表示を切り替える事が出来るので、レイヤーを直接クリックした方が作業的に楽です。

 

レイヤー名を変更

「レイヤー名を変更」をクリックすると、そのレイヤーの名前を変更する事が出来ます。

「レイヤー名を変更」をクリックすると、レイヤー名を変更する画面が表示されるので、その画面で変更したいレイヤー名を入力して「OK」ボタンをクリックしましょう。

拡張編集画面のレイヤー名を変更
レイヤー名を変更
レイヤー名を入力
レイヤー名を入力する
レイヤー名が変更された
レイヤー名が変更された

他のレイヤーを全表示/非表示

「他のレイヤーを全表示/非表示」をクリックすると、右クリックしたレイヤー以外のレイヤーを全て非表示にしたり、他のレイヤーと一緒に全表示状態に戻したりする事が出来ます。

他のレイヤーを全表示非表示
他のレイヤーを全表示/非表示
他のレイヤーを全て非表示にした
他のレイヤーが非表示になった

レイヤーを挿入

「レイヤーを挿入」をクリックすると、右クリックしたレイヤーの上に、新しくレイヤーが挿入されます。

レイヤーの挿入
レイヤーの挿入

また、新しく挿入したレイヤーの下にあるレイヤー名の番号が自動的に変わります。

レイヤーが挿入された
レイヤー名の番号が変わる

レイヤーの削除

「レイヤーの削除」をクリックすると、右クリックしたレイヤーが削除されます。

レイヤーの削除
レイヤーの削除

また、レイヤーを削除すると、削除したレイヤーの下にあるレイヤー名の番号が自動的に変わります。

レイヤーが削除された
レイヤーが削除された

座標のリンク

「座標のリンク」をクリックすると、同じレイヤーに挿入されているオブジェクトの座標がリンクされるようになります。

レイヤーの「座標のリンク」
座標のリンク

例えば、一番上のレイヤーには、画像ファイルオブジェクトと図形オブジェクトが挿入されています。

子のレイヤーの画像ファイルオブジェクトの映像上の位置をX軸の左側へ移動させると、同じレイヤーに挿入されている図形オブジェクトの映像上の位置もX軸の左側へ移動します。

同じレイヤーのオブジェクトを移動させた
画像ファイルオブジェクトをX軸の左側へ移動させた
座標がリンクしている
同じレイヤーの図形オブジェクトもX軸の左側へ移動した

上のオブジェクトでクリッピング

「上のオブジェクトでクリッピング」をクリックすると、右クリックしたレイヤーの映像が、そのレイヤーの上にあるレイヤーの映像でクリッピング(くり抜き)されます。

上のオブジェクトでクリッピング
上のオブジェクトでクリッピング

例えば、動画ファイルオブジェクトが挿入されている「Layer 2」の「上のオブジェクトでクリッピング」をクリックしてチェックを入れます。

レイヤー2で右クリック
レイヤー2で右クリック

そうすると、「Layer 2」の上にあるレイヤーに挿入されている画像ファイルオブジェクト(女性の顔のシルエット)の形状にクリッピング(くり抜き)されます。

上のオブジェクトでクリッピングされた
上のオブジェクトの映像でクリッピングされた

このように、レイヤーの右クリックメニューの機能を使えば、AviUtlの動画編集で行える処理の範囲が広がると思いますので、レイヤーの使い方も覚えておいてください。

 

AviUtlの拡張編集画面では、動画編集の基本的な処理を行うことが出来ます。

拡張編集画面のタイムラインで行える動画編集処理は、主に以下のものとなります。

  • 拡張編集画面にオブジェクトを挿入する
  • 挿入したオブジェクトの削除
  • 映像/音声のカット(分割)
  • 映像/音声が再生される位置の調節
  • オブジェクトが挿入されているレイヤーの移動

これらの動画編集処理が行えれば、基本的な動画編集技術は身に着けた状態になるので、タイムラインの使い方を覚えれば、基礎的な動画編集は行えると思って頂いて大丈夫です(^ ^)

拡張編集画面へのオブジェクトの挿入と削除

拡張編集画面にオブジェクトを挿入するには、二種類の方法があります。

1つ目の方法は、動画内で使用した動画ファイルや画像ファイル、音声ファイルを拡張編集画面にドラッグ&ドロップする、という方法です。

AviUtlの拡張編集画面にドラッグ&ドロップでオブジェクトを挿入
拡張編集画面にファイルをドラッグ&ドロップして挿入する

動画ファイルや画像ファイルを拡張編集画面にドラッグ&ドロップすると、「動画ファイル・オブジェクト」「画像ファイル・オブジェクト」「音声ファイル・オブジェクト」というように、ファイルの種類ごとにオブジェクトが挿入されます。

※ また、オブジェクトの端にマウスを合わせてドラッグすると、オブジェクトの長さを調節する事が出来ます。

もう1つの方法は、拡張編集画面のタイムラインの何もない箇所で右クリックして現れるダイアログボックスの「メディアオブジェクトの追加」項目にマウスを合わせて、表示された一覧から、追加したオブジェクトの種類をクリックします。

拡張編集画面に「メディアオブジェクトの追加」でオブジェクトを挿入
「メディアオブジェクトの追加」からオブジェクトを挿入する

注意していただきたいのは、テキストファイル(.txt)を拡張編集画面にドラッグ&ドロップすれば、テキスト・オブジェクトとして挿入されますが、テキストファイルのユニコード(文字コード)が合っていないと、そのテキストファイルの文字が全て文字化けした状態になってしまうという点です。

ですので、もし、動画内にテキストを入れたい場合には、「メディアオブジェクトの追加」で「テキスト」を選択して、タイムラインにテキストオブジェクトを挿入した後、そのテキストオブジェクトの設定ダイアログ画面のテキスト入力欄に文字を入力するようにしましょう。

テキストオブジェクトで文字を表示する
テキストオブジェクトで文字の映像を表示する

タイムラインに挿入したオブジェクトを削除したい場合には、削除したいオブジェクトを選択状態にした後、キーボードの「Delキー」(Deleteキー)を押すか、削除したいオブジェクト上で右クリックして、表示されたダイアログ画面の「削除」をクリックしましょう。

オブジェクトをDelキーで削除する
オブジェクト削除する(Delキー)
オブジェクトを削除する
オブジェクト削除する(右クリック→削除)

映像/音声のオブジェクトの分割と移動、レイヤーの入れ替え

拡張編集画面のタイムラインに挿入したオブジェクト上で右クリックして、表示されたダイアログ画面の「分割」をクリックすると、そのオブジェクトを分割する事が出来ます。

オブジェクトを分割する
オブジェクトを分割する

※ また、キーボードの「S」キーを押せば、シークバーが有る位置でオブジェクトを分割する事が出来ます。

タイムラインに挿入されているオブジェクトをドラッグすれば、そのオブジェクトのタイムライン上の位置を移動する事が出来て、オブジェクトのタイムラインの位置によって、その映像が表示される位置が決まります。

オブジェクトをドラッグして移動する
タイムラインのオブジェクトの位置を移動する

タイムラインの上部には目盛りが付いていて、その目盛りで映像や音声が再生される位置が確認できます。

また、オブジェクトをドラッグすれば、レイヤーを移動する事も出来るので、映像の重なりを調節する事も出来ます。

オブジェクトのレイヤーを移動
オブジェクトのレイヤーを入れ替える

拡張編集画面のタイムラインの使い方を覚えれば、基本的な動画編集は行えると思いますので、まずは、ここで紹介したタイムラインの使い方を覚えるようにしてください。

 

AviUtlで動画編集を行うには、拡張編集画面での作業がほとんどになります。

ですので、AviUtlで動画編集を行いのであれば、拡張編集画面でどのように動画を編集するのかについて覚える必要があります。

拡張編集画面の機能
拡張編集画面の機能

拡張編集画面は、タイムライン・レイヤー・シーンという3つの機能に分かれていて、それぞれの編集機能を組み合わせて動画編集を行っていきます。

拡張編集画面のタイムライン

拡張編集画面のタイムラインでは、オブジェクトを分割したり、オブジェクトの映像が表示されたり、音声が再生されたりする位置を移動させたりする事が出来ます。

AviUtlの拡張編集画面のタイムライン
拡張編集画面のタイムライン

拡張編集画面にドラッグ&ドロップした動画ファイルや画像ファイル、音声ファイルなどは、オブジェクトと呼ばれる状態で表示され、そのオブジェクト上で右クリックして、表示されたダイアログ画面の「分割」したり、そのオブジェクトをコピーして貼り付けたりする編集を行う事が出来ます。

拡張編集画面のタイムラインでオブジェクトを分割
拡張編集画面のオブジェクトを分割する
オブジェクトが分割された
オブジェクトを分割された

 

 

拡張編集画面のレイヤー

拡張編集画面のタイムラインに挿入した動画ファイルが画像ファイルなどの映像は、レイヤーに挿入されている順番で映像が重ねられます。

例えば、「Layer 1」と「Layer 2」に挿入されているオブジェクトが有る場合には、「Layer 2」のオブジェクトの映像が「Layer 1」のオブジェクトの映像の上に重ねられます。

AviUtlの拡張編集画面のレイヤー
拡張編集画面のレイヤー

このように、AviUtlでは、拡張編集画面に挿入したオブジェクトを、レイヤーを使って映像を重ねていく事で動画編集を行っていきます。

拡張編集画面のシーン機能

拡張編集画面左上にある「Root」と表示されている箇所をクリックすると、別の画面で映像を作成する事が出来ます。

「Root」という箇所をクリックすると、プルダウンメニューが表示され、映像を作成する画面を「Scene 1 ~ Scene 49」の中から選択する事が出来て、選択した画面で作成した映像を、別の画面に読み込んで使用する事が出来ます。

AviUtlの拡張編集画面のシーン機能
拡張編集画面のシーン機能

例えば、「Scene 1」を選択した場合、「Scene 1」画面で映像を作成する事が出来て、その「Scene 1」画面で作成した映像を「Root」画面に読み込んで、「Root」画面で作成している映像内で使用する事が出来ます。

Scene1画面で映像を作成
Scene 1 で映像を作成
Scene1画面で作った映像をRoot画面に読み込んだ
Scene 1 で作った映像を「Root」画面に読み込んでいる

このように、AviUtlの拡張編集画面は、タイムライン・レイヤー・シーンという機能に分かれていて、それぞれの機能を組み合わせる事で、多様な映像を作る事が出来ます。

細かい使い方については別の記事で個別に解説していきたいと思いますので、とりあえず、まずは、拡張編集画面では、このような編集機能があるという事を覚えておきましょう。