大辺路 富田坂・・・の半分 | 空と海・・・ときどき山のブログ

 

 『富田坂(とんだざか)』は、旧日置川町(現在は白浜町)にある

熊野古道 大辺路(おおへち)の一部です。

 

 歩いたのは一年ほど前の10月14日(月)。

 

 体育の日だったような・・・(今年ではない)

 

 今回のように実際は歩いていますが、

ブログに投稿していない熊野古道ウォークがまだまだあります。

 

 つまり、ネタはある。

 

 あとは、ブロガー本人のやる気次第である。

 

 やる気は・・・ ・・・ 

 


富田坂

 大辺路の醍醐味は海を見ながら古道を歩けることであるが

今回、見られるのは海ではなく、日置川という川である。

 

 しかしながら、この場所に至るまでに十分、太平洋の大海原は

車内から移動しながら堪能できている。

 


道標
  今回は『安居の渡し』までの

 約5kmを往復しました。

 

  なお、この先の分かれ道から

 

 行ける『祝(しゅく)の滝』は

 見逃しました。

 

 

 

 

 


姶良地層
  姶良(あいら)火山灰層 ▽

 

 

 

  三ヶ川(みかがわ)の林道ゲート付近で

 姶良火山灰層が見られる。

 

  今から二万二千年前に九州の

 霧島火山帯の桜島が大爆発を繰り返し

 噴き上がられた火山灰が偏西風に

 乗って、約五百キロ離れた日置川町

 安居の三ヶ川(約30cmの地層が

 見られる)や本宮・中辺路にも

 積もって、現在これが地層として

 見られる。

 

 

 

 


石碑   梵字塔(ぼんじとう) ▽

 

 

 

  現在1基のみ林道沿いに建立されて

 

 いるが、尾根上にもいくつかの

 石碑が祀られている。

 

  梵字は古代インドの仏教とともに

 

 日本に導入されたサンスクリット(梵語)

 の文字で、そのうち仏を表す文字が

 供養塔や卒塔婆に見られる。

 

  この梵字塔は梵字を並べて上から順に

 

 大日・弥陀・勢至・観音・薬師などの

 十仏を表現している。

 

  元々は尾根上にあったものが

 

 幾度かの移動を経て、

 現在ここに建立されている。
 


庚申像
  庚申塔 ▽

 

  庚申は十干十二支のかのえさるで

 

 六十日ごとに周ってくる。

 

  この日は夜も眠らず過ごし

 

 健康長寿を願うという信仰があった。

 

  これは道教の教えに基づくもので

 

 その人が生きているときの善悪の

 行為によって寿命が決まると

 教えられており、人の身体の中には

 「三戸(さんし)の虫」がいて

 庚申の日になると寝ているうちに

 身体を抜け出し、悪行を上帝に告げ口

 すると考えられていたからである。

 

 この場所には、石製の庚申立像と「庚申」と彫り込まれた文字塔が

並んでいる。

 

 また現在は破損しているが、石囲いの小祠跡があり

 

ここには庚申立像やその周囲にある地蔵像などが安置されていた

可能性がある。

 

 ここは寺山や三ヶ川の旧集落の入口にあたるので

 

庚申塔や地蔵像が建立され、集められた。

 

 

道標02

 

 途中にある空き地は駐車場なのだろうか。

 

 しかし、たまに通り過ぎる車は建設会社の公用車っぽい。

 

 奥の方で、治山工事でもしているのだろうか。

 


日置川の神社

 三須和神社の石碑の説明板にはこんな事が書かれていた。

 町指定文化財 (史跡)

   安居暗渠碑(あごあんきょひ)

 

 この碑は、江戸時代に安居近世農耕用水路(安居村暗渠)の開通を

成し遂げた鈴木七右衛門重秋の業績を讃えるものである。

 

 仁井田好古撰による文筆であり、天保5年(1834年)に紀州藩主徳川斉順

に建立された。

 

 安居近世農耕用水路は、安居村の庄屋であった鈴木七右衛門重秋が

私財をなげうち、実に6年の歳月をかけて、

文化2年(1805年)、延長273m、高さ2,72m、幅1,81~1,27mの

水路トンネルを掘削し、水路総延長約1500mの大工事を完成させた。

 

 現在でも、暗渠および水路の一部が往時のままで残されている。

 

 


ゲートボール場

 安居の渡しの手前にて

 

 おじいさん、おばあさんの熱い闘いを激写!

 

 


安居の渡し

 写真の奥の方に清流 日置川が見られます。

 

 エメラルドグリーンの川では鮎釣りが盛んだそうです。

 


富田坂記録
  熊野古道ウォークは登山より

 歩数はカウントされやすいような気がする。

 

  はしごも上らなくていいしね。

 

  しかし、今回は富田坂のコースの

 半分しか歩けていない。

 

  所要時間 片道1時間40分

 

  アップダウンはほとんどない。

 

  古道というより林道なので

 注意点は時々、往来する車に

 気をつけるべきである。

 

 

 

 追記 上の写真は今回の古道ウォーク往復時の

     記録です。