急に僕が作業着を着てみんなと同じ作業をしだしたら周りはどう感じるのだろう。


間違いなく僕が営業を首になったというのがたちまち噂になるだろう。


また、今の同僚達は僕のことを情けのまなざしで見るに違いない。


そういうのに耐えられない。


そして第一に今これを受け入れてしまったらそれで自分の人生が終わってしまうような気がしたのだ。


自分の中でまだやれると思っていた。どこからそんな自信が沸いてくるのかといえば、


これまでの営業の中で培った経験や人脈、お客さんとのやり取りである。


『 君がうちの担当でよかった。 担当替わらないでくれよ 』


営業冥利に尽きる言葉である。そんな言葉をかけてもらったこともしばしばあった。


うちに来ないかと誘われたこともあった。それだけ自分を認めてもらっているのかと


感じると共に自分のやってきたことが間違いではないと確信することもできた。


自分の渾身の力で投げたストレートを場外ホームランされて投げる球がなくなったのだったら


諦めもつくのだが、そうではないのだ。



自宅に帰ったが夕食は食べずに寝てしまった。いや食べれなかった。

 


つづく・・・