Let's noteシリーズは PC としては高価な部類なので少々迷いましたが、10年も使えた実績があるので、今回もLet's noteを選びました。

いやはや、PCで10年の違いというのはすごいものですね。
RAW現像やコンポジット処理などCPUに負荷のかかる処理が早いこと早いこと…。
まるっきり別次元です。

OS は Windows 10 pro 64bit版が標準で搭載されていました。
Vista では問題があったモニターのキャリブレーションも快調で、以前のようにスリープや休止状態から復帰するとキャリブレーションが無効になってしまうようなことは無くなりました。

色に関しては安心して利用できる…と思っていたのですが、一つ問題が…。
キャリブレーションされているはずなのに、アプリケーションによって色が違って見えるのです。

最初に気づいたのは Windows 10 標準の画像ビューアである、「フォト」の表示でした。

結論から書きますと、「フォト」がカラーマネージメントに対応していないという単純な原因でした。

今まで標準だった 「Windows フォト ビューアー」はカラーマネージメントに対応していたので、最新の「フォト」では当然、対応していると思い込んでいましたが、実はその機能が実装されていなかったのです。
なぜこのような仕様になっているのか、理解に苦しみます。

カラーマネージメントはデジカメやモニター、プリンターなど、色を扱う機器の特性をデータ化したカラープロファイルを利用することで、異なる機器間で同じ色を再現するための仕組みです。
Mac は昔から OS レベルでそれが実現されていて、特に何も考える必要がないとのことですが、Windows の場合はそうはいきません。
画像を表示する際にカラーマネージメントを有効にするためには以下のような条件が必要です。

(1)  画像データにカラープロファイルが組み込まれていること。
デジカメで撮影した画像ファイルはは多くの場合、 
sRGB というIECが定めた標準的なカラープロファイルが
組み込まれているので問題はないでしょう。

(2)  モニターのカラープロファイルが OS に組み込まれていること。
モニターはパソコン売り場をご覧になればわかるように
メーカーや機種によって色味がバラバラです。
同じ色を再現するためには
それぞれのカラープロファイルが必要なはずですが、
組み込まれているのを今まで見たことがありません。
(私が知る限りですが…。)
なので、普通に売られているPCはほぼ全て
カラーマネージメントが無効ということになります。

キャリブレーションツールを使うとモニターの特性を計測して生成した
プロファイルをOSに組み込んでくれます。
Windows の調整機能を使ってカラープロファイルを作ることもできます。
[設定] → [アダプターのプロパティの表示] 
→ [色の管理]タブ → [詳細設定]タブ → [ディスプレイの調整] 
で調整画面を表示します。
イメージ 3
色調は人の見た目で調整するので精度はそれなりでしょうが、
調整しないよりはずっと良いと思います。

(3)  アプリケーションが (1) 、(2) を読み取って表示する機能を持っていること。
私が使っているアプリケーションは次のような状況でした。

< カラーマネージメント非対応のアプリケーション >
Windows の標準アプリケーションは「フォト」もそうですが、
「ペイント」やブラウザの「Edge」「IE」などカラーマネージメントについては
全滅です。
「フォト」だけでも対応してほしいものですが…。
Word 2010,Excel 2010, Powerpoint 2010 もダメでした。

Registax などの天文系ソフトは対応していないので、
Photoshop などで調整する際にカラープロファイルを再設定すると
良いでしょう。

[2017/07/02 追記]
その後調べてみると、「Edge」「IE」「フォト」、Officeなどは
画像のカラープロファイルには対応しているけど
画面のカラープロファイルは無視して sRGB の表示装置として
仮定して表示しているようです。
なぜこのような中途半端な対応をしているのかよくわかりませんが、
表示装置のプロファイルが組み込まれているPCをまず見たことがない
という状況がそれを物語っているかもしれません。

< カラーマネージメント対応のアプリケーション >
Photoshop Elements 6 は10年以上前の古いソフトですが、
さすがにしっかり対応しています。

RAW現像ソフトも対応しています。
Nikon View NX 2
FUJIFILM RAW FILE CONVERTER EX powered by SILKYPIX 

Google Chrome は特に設定等はありませんが、対応しているようです。
ほかのブラウザは使ったことがないので不明です。

カラーマネージメントに対応していないアプリケーションはは画像データの色情報、RGB(赤、緑、青)各々0~255の256諧調をモニタ表示のRGB各々256諧調にそのまま対応させて表示するとのことです。

カラーマネージメントに対応しているアプリケーションでカラープロファイルが無い画像データを読み込んだ場合、アプリケーションによって対応が違うようです。

・ Photoshop , View NX 2 , SILKYPIX … 画像は sRGB のプロファイルと判定して表示。
・ Chrome … カラーマネージメントに対応していないアプリケーションと同様に、RGBの各値をそのまま表示。


次の画像は上がカラープロファイル有り、下が無しです。

カラープロファイル : Nikon sRGB
イメージ 1

カラープロファイル : なし
イメージ 2


私の環境だとこんな風に見えます。

・ Google Chrome … 上は意図したとおりの色調。下はシアン(水色)がかって少し寒そうな印象になります。空や雲の色の違いが顕著です。
[2019/03/01 追記]
現在の Chrome のバージョン 72.0.3626.119 では上下とも意図したとおりの色調で表示されるようになっています。

・ MS Edge , IE ,フォト など … 上も下もシアンがかった意図したのとは違う色調になります。

・ Photoshop , View NX 2 , SILKYPIX … 上も下も意図したとおりの色調になります。カラープロファイルを持たない画像は sRGB として取り扱われるので下の画像も上と同じように表示されるようです。


カラーマネージメントが無効でもそれほど破綻した色調になるわけでもなく、最初からその画像だけを見ていれば不自然にも見えません。
このようなブログに掲載する画像がどのように表示されるかは相手の環境次第なので、わずかな表示の違いを気にする必要はないのかもしれません。
天体写真のように肉眼で見えない世界の場合はなおさらです。
それでも、せめて自分がこう見せたいという意図だけはできる限り画像データに込めておきたいと思います。

皆さんの環境ではどのように見えるでしょうか…?

※ カラーマネージメントについて、わずかな経験と調べたこと自己流に解釈して書いてみましたが、間違いや勘違いなどありましたら遠慮なくご指摘ください。