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洋一のブログ

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6月8日木曜日、この日は早朝から仕事でしたが湯川れい子先生の木曜塾に参加するために、数日前からこの日は早めに仕事が終わるように準備していました。

 

音楽評論家で作詞家の湯川れい子先生による木曜塾の事を知ったのは今回初めて参加する1週間くらい前でした。

ゲスト出演される方はウクライナ出身の歌手でウクライナの民族楽器バンドゥーラ奏者でもありますナターシャ・グジーさん。


僕がナターシャ・グジーさんの事を知ったのはウクライナ戦争が始まる1年以上前の事で、湯川先生がツイートでナターシャ・グジーさんの事を紹介されていたのを見たからでした。

僕が先生にいろいろお聞きしてナターシャさんの非常に美しい歌声の事やバンドゥーラという弦が60本以上もある伝統的な民族楽器の事も教えていただいて初めて知りました。


そしてロシアによるウクライナへの侵攻が始まり

ウクライナ出身の歌手のナターシャさんがウクライナ支援の為に活動されている様子をメディアを通じて見ることが多くなりました。


ナターシャ・グジーさんの音楽はずっと聴きたいと思ってましたので湯川先生とのトークも楽しみで木曜塾に参加する事を決めました。


8月6日木曜塾当日

会場は四ッ谷駅から徒歩数分のところにある宝石店「エイトスター・ダイヤモンド」の2階にあります「天夢」というイベントスペースでした。


18時少し過ぎくらいに会場に到着しました。







2階に上がりましたら今回のゲストのナターシャ・グジーさんのグッズコーナーがありまして、CD以外に「なっちゃんボルシチ」というウクライナ発祥のウクライナの国民食ボルシチをナターシャさん監修のレトルト食品として販売されていたのがとても興味深かったです。






そしてウクライナの民族衣裳がたくさんありました。

これはナターシャさんのウクライナ支援プロジェクトの1つで、ウクライナに住まわれいる方から服を買い取らせていただいて販売されているそうです。

中には爆撃を受けて瓦礫の中から探し出した服もあるそうで、服の売上げは服を提供いただいた方へ寄付されるそうです。

服の1つ1つに服を提供いただいた方のメッセージが手書きで書かれていて、中には子供サイズの服も何着もありました。






会場の席に着きましたらパンフレットのようなものが置いてありました。

始まるまで30分近く時間がありましたのでじっくりと読ませていただきました。


この宝石店「エイトスター・ダイヤモンド」と湯川れい子先生との深い関わり。

湯川先生のファンの方々はみんなきっとこのお店の事をご存知だったかと思いますが、僕は本当にこの日お店に来るまでまったく知りませんでした。







湯川先生の木曜塾のゲスト出演者の方々が載っていたのですが、第一回のゲストは小泉純一郎元総理大臣と知って非常に驚きました、その時のレポートも詳しく書かれていて。

小泉純一郎先生は僕が昨年7月まで勤務していたホテルレストランにもお客様としてご来店いただいた事もありましたので親近感も感じます。

ルー・ウーチンさんは日本と中国の合作の壮大な大作「国姓爺合戦」の映画音楽を担当された時のCDを購入してずっと愛聴してました。

日本に活躍されてる京胡(胡弓)の第一人者と思います。

江原啓之さんは日本武道館でスピリチュアル講演するほどの大人気の方です。

よくこれほどの人気の方を100人以下のイベントで呼ぶ事が出来たと驚いてしまいます。

松元ヒロさんは紀伊國屋ホールでの公演はいつも満員売り切れで大変な人気芸人の方。

松元ヒロさんを追ったドキュメンタリー番組がテレビ界の最高賞にも輝いた事もありました。

パティシエの鎧塚俊彦シェフは日本最高のパティシエで真っ先に名前が揚がる凄腕パティシエです、僕も大変尊敬している方です。


これら木曜塾に出演されたりこれから出演される凄い方々を見て、この小さな会場では湯川れい子先生でないと呼べない方々と思いました。








僕は湯川れい子先生の木曜塾という「塾」という事にとても惹かれました。

塾というと思い浮かべるのは吉田松陰の松下村塾や緒方洪庵の適塾などですが。

湯川れい子先生が主宰される塾ならきっと大切なことも学ぶことが出来ると思いましたので参加してみたくなりました。


吉田松陰の師で松下村塾の創始者である玉木文之進の座右の銘が僕はとても好きです


「百術不如一清(ひゃくじゅついっせいにしかず)」


あらゆる技術(テクニック)など、1つの清らかな心には敵わない。

そういう意味だそうです。



時間が18時30分になりまして湯川れい子先生が壇上に登場しました。

にこやかに挨拶をされて木曜塾の事と、そして今日のゲストのナターシャ・グジーさんの事を話されて、どのような話をしていくのかを説明されました。

湯川先生は出来れば戦争の話しはあまりしたくない、素晴らしい音楽を聴いて美味しいボルシチのお話しだけを聞けたらいいのだけれども、しかしそうはいきません。

そこのところを少しずつ聞いていきたいと思います、とそう話されてました。


そして拍手でナターシャ・グジーさんが呼ばれてナターシャさんが壇上に登場しました。


湯川先生が「ナターシャ本当に綺麗ねぇ」


そう言いましたらナターシャさん「恐縮です」と日本語ではにかみながら話されました。


湯川先生とナターシャさんは壇上の椅子に座ってお二人によるトークが始まりました。




湯川先生は最初に映画の話しから切り出されました。

その映画作品はウクライナが舞台になった映画史上に残る巨匠ヴィリオット・デ・シーカ監督、ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニ主演の映画「ひまわり」から始まりました。


湯川先生があの映画は戦争の悲惨さを描いた作品。

湯川先生は現在も続いているロシアによるウクライナ戦争と第二次世界大戦後の状況を対比させながら語られているように思えました。

映画のラストにウクライナで撮影された広大なひまわり畑が登場するのですが、湯川先生がナターシャさんにあのひまわり畑はウクライナのどのあたりなの?と質問されて。

ナターシャさんはウクライナの首都キエフからどのあたりまでなのかを説明してくれました。


ナターシャさんは「ウクライナの人々は花が本当に大好きなんですよ、特にひまりの花は綺麗なだけでなく種を料理して食べるのも大好きなんです」


そう楽しそうに話されて、ウクライナの良いところ素晴らしいところを多くの人に知ってもらいたくて活動しています、と話されてました。


湯川先生はつい数日前に起きたウクライナのダムを破壊し、ウクライナの人々が大変な被害を受けられた事を話されました。


この巨大ダム決壊についてはロシア軍の仕業かウクライナによる仕業かとお互いに非難し合っています

いずれにしても一番の被害島はウクライナの人々で、ナターシャさんは本当に心が痛みますと沈痛に語られてました。

湯川先生は戦争が起きた時に一番の被害者は名もなき市民、なぜ世界中の指導者は戦争を止める方へ動かないのか。


僕は湯川先生のトークをじっくり聞いてましたが本当に対談の名手、トークの達人と思いました。

湯川先生は祖国が戦火に見舞われている状況のナターシャさんへ、けしてナターシャさんを傷つけないように言葉を選ばれて、優しくオブラートに包むように話しかけながら、しかし戦争という困難な状況に対してウクライナ人から話を引き出されたいと話されていると思いました。


そして湯川先生はナターシャさんに言われました。


「ナターシャはどうしたら戦争を止める事が出来ると思う?」


そう湯川先生はナターシャさんに話して。


「それは……」


とナターシャさんはしばらく真剣に考え込まれてました。


ナターシャさんは

「多くの人々の涙が流れて血が流れて」


「神様は人間に越えられない試練は与えないと言うけれど」


「あまりにも状況が悲惨で、自分にはどうする事も出来ないけれど」


「いつも神様に祈っています」


そのようにナターシャさんは話されてました。


ナターシャさんは笑顔で

「私はキリスト教徒でカトリックですが、お寺にも神社にも行って祈りますしコンサートもします、神様は1つではくあらゆるものの中に神様はいると思います」


そうナターシャさんは話されました。


湯川先生は言われました

「ナターシャ、私は音楽も神様だと思ってるの」


素晴らしい音楽は世界中の人々の心に響いて音楽に国境はないことを話されて。


そして湯川れい子先生とナターシャ・グジーさんとのトークは終わって、ナターシャ・グジーさんによるミニコンサートが始まりました。


こちら開演前にいただいたのですが、こちらがこの日のナターシャ・グジーさんのミニコンサートのセットリストです。





 

ステージ始まる前の挨拶で

「こんばんはナターシャ・グジーです、なっちゃんと呼ばれています、なっちゃんって呼んでください」と微笑みながら挨拶されました。


ナターシャさんの歌声は水晶の歌声と呼ばれていますが本当にため息が出そうなくらい美しい歌声です。

そしてバンドゥーラというウクライナの伝統的な民族楽器。

63本もの弦のあるバンドゥーラを演奏するのは本当に難しいと思いますが、ナターシャさんは自分の身体の一部のように自在に操られて極上の音色が響き渡りました。


このナターシャ・グジーさんによるミニコンサートの1番の特色はナターシャさんがマイクを使わずスピーカーも使わず、完全に生の歌声と生の音色の演奏だったことでした。


コンサートで聞く歌や演奏はマイクやスピーカーを通じて聴くのが当たり前と思っていた僕には、完全の生歌と生演奏に本当にもの凄く感動しました。


このようなコンサートが出来るのは、この人数のサロンコンサートのような形式のコンサートだからやれたのだと思います。

これ以上大きな会場でしたらスピーカーを使わないと難しいかと思います。

少人数の優雅なサロンコンサートを聴いているようでした。


「わたしは生まれも育ちも葛飾柴又」

とナターシャさん寅さんの口上を真似て観客を笑わせてくれて「違います本当はウクライナ出身です」と

ナターシャさんは葛飾区在住らしいですね、下町生まれと言われても違和感を感じないくらい本当に日本語が上手い方です。


パブロ・カザルスさんの演奏で大変有名な「鳥の歌」もナターシャさん歌われて演奏されました。

演奏が終わったあとナターシャさんは手を鳥の形にして、ゆっくりと羽ばたいていく姿を表現されて本当に感動しました。


僕はナターシャさんが歌い演奏されている間、湯川先生の方を何度も見ました。

湯川先生はナターシャさんの歌声と演奏を目を瞑られたり目を半開きにされて聴き入られていて、まるで瞑想しながら音楽を聴いているように見えました。

僕も湯川先生と同じように目を瞑って聴いてみましたら、視覚をシャットダウンして音のみを聴いてますと、よりナターシャさんの美しい歌声とバンドゥーラの音色が鮮やかに音の輪郭まで感じられるくらいに聴こえて驚きました。

こういう音楽の聴き方もあるのだと思いました。


最後の曲は日本人の心の歌とも言えます「ふるさと」をナターシャさんの歌と演奏で会場の観客みんかで合宿して歌いました。


ナターシャさんの歌と演奏中は撮影禁止でしたが、特別に撮影タイムをしてくださって撮影させていただきました。












そしてアンコールにナターシャ・グジーさんは湯川れい子先生作詞で渡辺俊幸さん作曲の「幸せをありがとう」を歌われて演奏されて。

これは本当に湯川先生に伝えてなくサプライズで歌ったそうで湯川先生は大感激されてました。


すべてのプログラムは終了し、湯川れい子先生による木曜塾、ナターシャ・グジーさんのコンサートは終了しました。


最高に素晴らしかったです。


本当にここに来た人しか体験出来ない感動と素晴らしさでした。

ある意味大きなホールでやるトークやコンサートよりも大きな感動をいただきました