2019年よく聞いた名盤 | 夕暮れビジュアル鑑賞会

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 どうも―。本年はありがとうございました。2016年に更新ストップしてから、今年また書き初めまして。ここ2週間ほど更新できてないんですけど、Switchのモンスターファームやってました(笑)。昨日実家に帰って今年買ったCDとDVDを保管しました。毎年100本ぐらいのペースで増えるのでどうしようかと…。

 

 そんなこんなでもう2019年最後です。というわけで今年のベスト10的なよくある企画を…と思ったんですが、まあよくレビューしてるバンドばかり聴いてたんで(笑)、発売日問わず今年よく聴いた作品をバンドごとに紹介しようかなと。50音順

 

 

the GazettE~

 

 2017年発売のバラードベスト。全曲再録されており、中でも初期の「絲」リメイクが非常に嬉しい。ほぼ自分たちでディレクションした手作り感のある作品。正直音質が悪いというか霞がかって不明瞭に聴こえるのと、アレンジも全てが良くなったとは言えない出来。とはいえ再録っていうのは新曲とはまた別の楽しさがあったかな。

 

 

 2018年発売の9thフルアルバム。横アリのライブに行ったりと思い出も沢山できた作品。とにかく楽曲の粒が大きく、『DOGMA』のドス黒さやラウドさ、今までのV系らしいメロディアスさも満載で、ノンコンセプトながらバランスも良い。the GazettEの最高傑作と断言できる作品、去年から今年にかけ間違いなく一番聴いた。

 あと初回盤には代々木第一体育館で行われた15周年ライブの映像がついてくるのですが、これがもう素晴らしすぎる。異端芸者時代の、今となってはレアな曲たちのオンパレード。このライブが開催されただけでもやばいのに、全編収録されているなんて…。僕はDVD盤を買ったのですが、今年からBlu-ray環境になったおで買い直そうかと思っているぐらい(笑)

 

 

GLAY~

 

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 2017年発売。GLAYには珍しい夏アルバムとして、カラッとして非常にポップ。メンバー色もかなり強く、過去作と比べても異色な作品。ライブにも参戦し、より深く楽曲の世界に触れられたのも大きい。

 

 

 今年発売、表題曲のないEPシリーズの5作目。セブンイレブンタイアップ、ダイヤのA主題歌、MISIAとのコラボなど、トピックは多い。正直その3曲は普通かな…といった感想ですが、TERU作詞作曲の「COLORS」が名曲すぎる。ホールツアーで先行して聴けたのですが、その瞬間から心わし掴み。張り裂けんばかりのハイトーンボイスと最強に泣けるメロディ。よくテレビでも披露されていたのが嬉しかったな。

 

 

DIR EN GREY~

 

 2018年発売の最新アルバム。先行シングル「詩踏み」がまず超アグレッシブかつキャッチーで最高で。ライブで先行披露されていた「Ranunculus」も、アート性とメロディアスさの極み。これもルナフェスで聴けて感動した。久々のアルバムはかなりハードコアに振り切れていて、構築されたアート性やカオティックな面はなりを潜めたものの、ロック的なキャッチーさが強まったのは嬉しいところ。ゴリゴリにハードだけど聴きやすい。

 

DECAYS~

 

 

 2016年発売。DIR EN GREYのギタリストDieのソロプロジェクトで、中村中やAyasaなどアクの強いミュージシャンが参加。作品ごとにメンバーは流動的のため、今作でこの体制が最後となってしまったのが惜しい。ゴシックな色合いを基調としつつ、ポップでダンサブルで超メロディアス。中村中とDieのツインボーカルも最高。

 

 

DEZERT~

 

 去年と今年はDEZERTの年と言ってもいいくらいハマったバンド。2018年発売の今作はアングラでハードなV系サウンドから一転、かなり邦ロックに寄った作品。かといってクオリティが下がったわけでも全く違ったバンドになったわけでもない。相変わらずメロディアスでカオティックな面はカッコよく、ストレートになった歌詞が刺さる。

 

 

 今年11月に発売。前作のストレートさを維持しつつ、また別方向にカオティックでハードさも戻ってきた。どの曲もインパクトがありメロディも素晴らしい。非常に最近の作品ですが、好きすぎて毎日聴いてる。2019年最も衝撃的な1枚。

 

~バンドじゃないもん!~

 

 

 2017年発売、再メジャーとなった2ndフルアルバム。HISASHIが参加していることで興味を持ちましたが、他の作曲陣も豪華で。楽曲の派手さとキャッチーさ、メンバーの可愛らしい個性が爆発した極彩色のアルバム。ロックのスパイスも心地よく、メロウな楽曲もクオリティが高くて泣ける。アイドル作品として満点をあげたい。

 

 

 今年発売の3rdフルアルバム、”バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI”と改名して初めての作品。前作程のハジケたアイドル路線はなくなり、メンバーの趣向が大きく反映されているのかなと。作曲陣も相変わらず豪華で、まさかのラウドロックからパリピ色強い(笑)ダンスロック、メルヘンなポップスなど幅広い。分かりやすさは前作に軍配が上がるものの、中毒性が何倍にも増した。

 あと限定版では未発表のライブBlu-rayが3作品も同梱されており、その点かなりお得。僕はそれに加えメンバーの生サイン付き写真もセットの豪華版を購入(笑)

 

 

Plastic Tree~

 

 2018年発売、現時点での最新アルバム。軽快な邦ロック路線も、フォーキーなポップ曲も、ラウドロックもいつも通り完備。なのに全編を通してジャケットに通ずるような寂寞感が支配している。プラをプラたらしめているものって、こんな楽曲たちだよなあと。さすがに初期ほどの重苦しさはないですけど。

 この作品もライブ映像が収録。過去アルバムの人気投票を行い、まるまる1作品演奏するというプレミアムな公演をパッケージ。ただ初回盤A・Bそれぞれ別物なので、すべて集めるのは結構な出費…。

 

 

~おわりに~

 2019年も終わりですねえ。V系の的なトピックといえば、10年代=イチゼロ年代なんて言葉が生まれましたが、それも今日まで。明日から生まれたバンドは20年代となるんですよね。

 00年代を全力で生きてきた自分としては、さらに次世代になるのか…と年取ったことに切なくなると同時に、さらなるヴィジュアルシーンの盛り上がりを期待したいところ。

 

 個人的には来月すぐにラルクとGLAYのツアーを控えてるので、20年代どころじゃないんですが(笑)。

 今回紹介したバンドって結局ここ2、3年ずっと聴いてるバンドなので、新進気鋭のバンドでなにかガツンと衝撃を受けられたらなと。ただそれは自身のアンテナの張り具合と、感度もビンビンでいないとだめなので、せめて精神だけは若くいたいなと。

 

 サブスクも入ったことだし、CDを買わなくとも容易に音楽が聴けるようになった時代。もう間違いなく良い時代になりました、聴く側はね。相変わらず僕はCDを買うことをやめませんが、サブスクもCDもどちらも存分に楽しんで、2020年も素晴らしい音楽と出会えればと思います。

 来年もよろしくね。