どうもー。今回は実家から引っ張り出してきたPENICILLINのCDです。PENICILLIN大好きなんですよね。高校生時代にインタビュー見てて気になって、当時2006年ぐらいでしたけど、とりあえず「ロマンス」が入ったアルバムを買ったんですよね。そのCDはハマらなかったけど、その後に買った2000年代のアルバム群が僕的にヒットして大好きになっちゃいました。
今でこそ活動規模はかなり縮小してしまったけど、GLAYやラルクと同じくらい長く続いているバンド。もっと盛り上げたいしライブも行ってみたいんだよなあ。
Limelight
1,500円
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今回レビューするのはそんな「ロマンス」が大ヒットする直前のアルバムです。何とも言えないジャケットが堪らないですね(笑)。
今回レビューが微妙に投げやりなのは(笑)、酒飲んでるのと極力短くしたかったからです。これでも長いけど。
『Limelight』
01.太陽の国 ★★
映画のエンディングのような、壮大でどっしりとしたスローバラードから開幕。80年代歌謡ロックのような頭のギターフレーズがインパクト大。大仰でドラマチックなサビは超ベタなんだけど、耳馴染みの良いメロディで悪くない。テンポが遅いからこそHAKUEI独特の歌唱が際立ちますね色んな意味で(笑)
02.DEAD or ALIVE ★☆
続いてはガラッと雰囲気を変え、PENICILLINらしいハード&スリリングなシングル曲。HAKUEIのフェイクや安っぽいシンセがいちいちダサい(笑)。サビは勢いはあるけど全然好きじゃないなあ…。どことなくBUCK-TICKっぽさもある。
トレンディ―ドラマが始まりそうな歌謡ロック。ラルクの「夏の憂鬱」にも通ずるテイストで、非常に日本人らしい哀愁を効かせつつ聴きやすい。他のどの曲よりもシングルっぽいんですよねー。歌詞も妙にリアリティあるというか、ほんとドラマっぽい(笑)。
前曲と微妙に繋がった、ファンキーなハードロック。カジノがテーマなだけあってOK!バブリーな感じで(笑)、映画で見るようなギラギラしたラスベガスを思い浮かべる。全体的にちょっと古いなって感じるんですが、やけっぱちなサビが結構お気に入り。ギターもハードでカッコ良くて、高校時代大好きでした。
陰鬱なスローテンポの楽曲。ひたすら暗く妖しい。サビあるんだか無いんだかわからないほど盛り上がらないんだけど、ギターソロから狂気を増していく構成は結構癖になる。ミュージカル風。
今作随一のハード&スピードナンバー。ファンクなカッティングも織り交ぜ、初期のGLAYがやってそうというか、90年代初期の王道というか。ひたすら勢いで押していくのだけど、サビは中々耳に残って良い感じ。
カップリングか何か。歌謡テイストで聴きやすいロックナンバー。サビの切ないメロディアスさが良い。古臭いシンセが逆にいい味出してる。インパクトもあるし全然A面でイケる楽曲。
これも歌謡テイスト強いシングル曲。でもサビはポップで90年代初頭のアイドルを彷彿とさせるような妙なキラキラ具合。全体的にアレンジが古臭いというかダサい。
09.99番目の夜 ★★★☆
こちらもお得意の歌謡ロックですが、大ヒット曲「ロマンス」に通ずるようなハードなギターが特徴的。シンセのフレーズも耳に残る。シリアスめなサビもシングル曲らしくキャッチー。ギターソロも弾きまくりでいいスパイスになってますね。
10.Limelight ★★★
アルバムタイトルにもなっている曲は、スローでどこかAOR風味。打ち込み(っぽい)ドラムとベースの音色、外人のコーラスなんかもろに。歌詞は環境問題をテーマに、HAKUEIの歌唱も後半になるにつれ熱量がぐんぐん上がり、ギターソロも非常に渋い。PENICILLINっぽいとは言えない曲調ですが、純粋に良い曲だなと。
感動的な楽曲に続くのはまさかのクワガタソング。意味が分かんねーです。歌詞をぜひ見てください。曲はアコースティックアレンジで普通にメロディなんかも良質。突然に入るメンバーコーラスが笑わせにかかる。「ブンブンブン ブンブブン♪」じゃねーよ(笑)
12.Chaos ★★
シークレット扱いの曲。クラギの美しい音色から始まるも、ヴィジュアル系御用達の「eins…twe…drei…vier」の掛け声でツタツタと爆走!和風なAメロからクラシカルなサビなど、どこまでも90年代ヴィジュアル系の作法に則ったコテコテ楽曲。サビは結構メロディアスで、まあ、ボーナスでちょうどいいかな。
総評 [お気に入り度★★★ / おすすめ度 ★★]
「ロマンス」が大ヒットする1年前にリリースした2ndフルアルバム(多分)。とりあえず音悪り~。1997年とはいえ流石に気になる。1曲目から音割れてますし。「ロマンス」からはレコード会社を移籍してすごく良くなるんですよね。
PENICILLINといえばやはり「ロマンス」に代表される鋭いハードロックと歌謡メロディが融合したスタイルを思い浮かべると思うのですが、今作ではそこまで激しくないですね。歌謡ロックからベタベタなヴィジュアル系まで割と幅広くて、J-POPらしいアルバムと言うか。アレンジの古臭さが勿体ないところ。
ただHAKUEIのボーカルは既に強烈なインパクト。唯一無二ですね。シンセを多用しながらギターも主張が強く、テクニックは上々。ただまだ引き出しが少ない頃でしょうか。ドラムは昔は打ち込みだったってのを目にしたんですが、いつまでの時期だったのでしょう?
とりたてて名盤とは言えないですけど、PENICILLINらしさは十分ですし、笑撃の「男のロマン」をぜひ聴いてみてください(笑)。
ベストソング / ひび割れた HOLY NIGHT