スペルマルガリィタ / ガゼット | 夕暮れビジュアル鑑賞会

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 どうもー、今回も引き続きガゼットより、3か月連続ミニアルバムの第3弾を。これ、当ブログの記念すべき1回目のレビューとして2014年に投稿してんすよね…やばいですね、時の流れは(笑)。恥ずかしいので全面的に書き直しです。

 

 

 このCDは僕が初めて買ったガゼットの音源でもあるんで、思い入れもなかなかに強い。そういえば、V系専門ショップに初めて入店したとき、あわよくば三部作全部買ってやろうと思っていたのですが、当時(2005年ごろ)『スペルマルガリィタ』以外はすぐ完売していたようですね。『COCKAYNE SOUP』が異常に高くて中々手に入れられない中、『スペル~』が普通に売ってたのはそういうことだったのね。

 

『スペルマルガリィタ』

 

01.LINDA~candydive Pinky heaven~ ★★★

 現在においてもライブの超定番曲で、聴けば忘れられないハンドクラップ。キラッキラなサビとヘヴィなパートとの対比は、当時のミクスチャー楽曲の流行り具合がよくわかる。山嵐とか好きらしいですからね。荒々しくもキャッチーで初期の名刺代わりの1曲、良い曲です。

 ラップパートでは少しれいたも歌ってたりするんですかね?なんだかルキっぽくない感じもするのですけど。

 

 

02.ブラックスパンコールギャング ★★★★

 ロカビリー調で荒々しい、ギャングなロックンロール。演奏もなかなか暴れてて痛快だし、終始パンク的にがなり立てるボーカルも新鮮で大好き。歌詞も含めて全体的に頭悪い感じが可愛くもある(笑)。この曲をライブでやってたというデータが全く無いんですが、聴けた人はいるのか…。

 

 

03.別れ道 ★★★★

 これはもう、00年代を通ってきた人には有名じゃないかな?ガゼット結成後初めての曲で、ファンからの要望も多く今作に再録。疾走感と悲哀のこもったメロが融合し、演奏陣も劇的に盛り上げる、王道の歌謡ビジュアルロック。

   手数多く勢いのあるリズム隊と未練がましい歌詞はさながら青春パンク。汗と涙と鼻水垂れ流しながら、ただ全力疾走しか出来ないもどかしい青春のBGMって感じ。僕がそうだったように、思春期真只中のバンギャちゃん達にもすげえ刺さったのだと思う。

 歌謡+ビジュアル+パンクというとメリーっぽいですけど、そこに青春パンクが入ると初期ガゼットっぽくなるイメージ、わかりますかね(笑)。後に色んなマイナーバンドで「別れ道」っぽい曲を聴きましたねー。それくらいパワーのある名曲。

 

 

04.☆BEST FRIENDS☆ ★★☆

 で、ラストは超キャッチーな正統派青春パンク。ガゼットの中で唯一、ダークな要素のない曲だと思います。リズム隊は中々凝ってる印象(全部ですけど)。求める音楽性ではないけど、ライブでたまにやられると嬉しくなっちゃいますね。

 ガ青臭く真っ直ぐすぎる歌詞は、半分位れいたも作詞し戒もアイディアを出すなど、作詞が大日本異端芸者名義となっています。

 

 

総評 [お気に入り度★★★☆  おすすめ度★★★

 初期のミニアルバム第3弾は、元々あるV系要素に加えて、J-POPシーンやパンク系の要素も取り入れ、さらに幅広く音楽性を広げてきました。そういう意味では真っ白なジャケットもよく合ってる。

 相変わらず詰め込みすぎてガチャガチャうっさいですけど、1曲1曲のパワーは一番でかい作品ではないかと。ライブで盛り上がらないわけがない「LINDA~」と、王道中の王道「別れ道」があるだけでもう強い。ほか2曲も(ガゼットとしては)個性的にそろえ統一性は無いに等しいけど、そもそもそれが狙いの連続リリース。

 リリースの翌年1月、結成してわずか2年ほどでSHIBUYA-AX公演を成功させてしまう勢いは、うわべの人気ではなく、耳を惹く楽曲をいくつもリリースできたからこそ。

 

 

 ミニアルバム3作が1枚に収まったベスト盤、「LINDA~」と「別れ道」のためだけに買っても全然損はないと思います!

 

ベストソング / 別れ道