今から怖い話を書こうと思う。


ある少女は生まれて物心がつくまでとても裕福な家庭で育ったらしい。


何不自由なく育ったそうです。


しかし、お父さんが急死する。


お父さんは会社の社長をしていて裕福だった家庭は一気に負債に負われる日々になる。


お母さんは毎日、毎日、仕事に追われる日々。


少女は高校進学さえ危ぶまれる金銭的な不幸に追い込まれる。


が、優しい少女のお兄さんが有名大学進学を諦めて少女を高校に通わせる為に仕事を始める。


少女は頭が良く無かったので私立のお嬢様学校に進学する。


学費は市立よりもかさむ。


が、兄は頑張って働いてくれたお陰で少女は難なく高校を卒業する。


母親は慣れないお酒の席の仕事までするようになる。


夜遅くに帰ってきてはひたすら嘔吐する母親。


少女は寂しさを埋めるように架空の人物を友人に持って順風満帆な学校生活を母親に語るようになる。


しかし、兄はそんな妹の事も母親の身体の限界も知りつつ何も言わなかった。


そして、無理が祟った母親は病状に伏せてしまった。


少女はわかっていてもわかりたくなかった。

そんな妹を兄は責めなかった。


そして、一家の大黒柱の母親は亡くなる。


兄は何も言わずに喪にふくす。


少女は母親の存在よりも兄に自分の存在価値を見出す。


「自分が今、生きているのは兄のお陰である。

兄は何があっても絶対的な私の正義である。」と。。。。


そして数年が過ぎて少女は母親になった。


母親になったが子供が兄の裏切り行為に対して訴える。

少女は子供よりも兄を信じたかった。


子供の苦痛よりも兄の裏切り行為が悲しかった。

信じたくなかった。


が、兄は母親と同じ様に病状に伏せてしまった。


泣きながら兄に

「信じたいの!」と、訴える。

兄はそのまま亡くなる。


結果、少女だった発言は全てを無くしてしまう。


これは心霊などよりも本当にあった人間の怖い話。