REAL ME -70ページ目

君の汚い切創が

嘔吐してるみたいに、黒い液体を延々と垂れ流してる。


急激に体温を失って、肌の色が見る見る内に吸血鬼のように蒼白くなっていく。表情は苦痛で歪んでいく。
もっと安らかな死が訪れるとでも思った?
眠るように逝けるなんて思ってたの?


君の浅はかさに無性に腹が立って、私は床に転がる君の頭を思い切り蹴飛ばした。

でも君は弱々しく瞼を痙攣させただけで他には何の反応も得られなかった。

急に虚しくなった。
怒りも一瞬で引いてしまった。

生ゴミになった君と排水溝に流れ込む黒い液体を見つめながら、私はニ滴だけ泣いた。

ねぇ、どうしようもない

アタシだけど、ちゃんと愛して?

体温をください。
素敵な音を、

ください。


全ては直感なの。本能なの。
そこに根拠なんて存在しない。

初めて君とアタシが空間を共有した時に、アタシは深い思い込みをしてしまった。

君はどう?
アタシの空間に足を踏み入れて、何を感じた?
アタシの声を聞いて、何を考えた?
アタシの思考の一部を共有して、何を思った?



君っていう生き物はね、欠点を含めて盲目な状態に陥るのに十分すぎる素材だったよ。
アタシにとっては。

生態全て知りたいのに、君はほんの一部しか見せてくれない。

でも、無条件の情みたいなものを君の言動から感じてしまう。

君がアタシを見つめる刺さるような視線が痛くて、舐めるように視線を絡ませる。


もっとちゃんと愛して。
もう少しこっちにおいで。

加藤岡君。