PSGの対Chelsea戦の戦略考察 | ゆうのなりきりスポーツコメンテーター

PSGの対Chelsea戦の戦略考察



我がブルーズにとっては拾った勝点1であり、捥ぎ取ったAWAYGOALだった
しかし、この引分の結果で得られたものはPSGよりは大きかった…と私は思う

この苦戦の原因はどこにあるのか?
残念ながら今シーズンのフランスリーグ1は視聴してないのでPSGのリーグでの今年の戦術等は判らないが、明らかにモウリーニョCHELSEAは研究され尽くしていて、ゲーム内容としてはPSGの良さが際だった

システムとしてコスタのワントップはルイスと二人のSBに完全に押さえ込まれ機能不全
アザールのドリブルは、アタッキング3rd手前でファウルでも潰す意識のPSGプレスの前にゴールを狙うスペースを覗くこともさせて貰えなかった
シュートアテンプトが前半の2つのみ…つまり後半は更に完全に押さえ込まれたことになる

PSGのハイプレスの前に自陣で横パスとバックパスを繰り返し、それでさえもプレッシャーを掛けられ、ロングパスとは言いづらい程の精度の欠けたクリアでPSGボールになってしまう

フランスリーグ1は若手のフィジカルの強さでも勝負が出来るリーグ、1対1の勝負を常に行なう激しさを持っている
他方、プレミア所属のChelseaはリーグの首位を走り、個々の選手のテクニックで抜きん出ている印象からか、かわされるリスクを避ける為にガツガツと削るようなアタックを受けていない印象が私にはある

本来ならばディフェンシブハーフの位置から全体を操るセスクはオスカールの不調で一列前のトップ下
マッテッチとラミレスではタイプも求められてるプレーも違う
ボールを貰いにセスクが下りてくると、そのスペースにラミレスが上がってくるのがセオリーだが、PSGのプレスとボールを失ってのショートカウンターを恐れて簡単にはポジションを入れ替えられない
自然と人数が足りず、個々のボールを持つ時間が増え、密集エリアでボールロストかサイドに追い込まれてタッチライン際で雪隠詰にされてしまう

攻撃の戦略はボールの出所と受け手を封じてしまえるPSGの組織的なディフェンスプランに嵌った言えるのではないだろうか?

GKクルトワの神セーブが無ければ4-1の大差の結果でもおかしくなかった

終盤にはほぼ5バック気味にDFラインを下げて守りきったカタチだが、ボールホルダーへのアプローチが遅い上に、距離を取ってしまった為に、ほぼフリーの状態からアタッキング3rdの侵入を許し続ければズラタンの高さ強さにテリーやケイヒルもタジタジだった

気になった点は後半途中投入された3人ともほぼボールに触れられずゲームに入れなかったこと
ウィリアンのプレースタイルがゴール前でのクリエイティブな動きにならないこと
ワンタッチでの展開よりもボールを1回止めて自分で保持したがる傾向にあることだろう

先制得点シーンは、練習場でやっても10回に1回程度の成功確率だろうが、ケイヒルの足裏でのフリックにドンピシャのタイミングでのイヴァノのヘッドは素晴らしかった
…が、失点シーンを含め、マンマークの受け渡しが出来ないほどに混乱させられたことは記憶しておこう

2ndレグは要塞スタンフォードブリッジ
まずはAWAYゴールは防ぎたいところで、スッキリ勝利を得たいが…どうだろうか?

0-0なら昨シーズンと同様にAWAYゴールの差で勝ち抜けるが、失点1はあり得る状況
もし、先制されれば焦りが選手に伝播する事態
とすれば…得点が必要だ
PSGから得点する為にはDHFのルイスを釣り出す必要がある
マンマークには強いが足は決して速くは無い
起点が作れればそれぞれの持ち味が活かせるはずだし、DF陣を掻き回すことも可能

ミドルシュートやサイドバックの裏のスペースへのアプローチは1レグでは見せなかったこと
特に両サイドバックは攻撃参加が持ち味の攻撃的な選手だから攻め処ではないだろうか?

CLとリーグとの2冠達成を是非ともファンに披露して欲しい

思惑通りとAWAYの1-1の引分を見るかもしれないが、守りきって勝ち得た引分勝点1ではなかった
楽観は禁物だと…あえて言っておきたい