なんか切ない。 | 茨の海

茨の海

在りったけの花で飾って そして崩れ堕ちて 何度でも 正しくなど無くても 無くても

娘は今日バイトでした。



コンビニなので、というかコンビニだからという訳ではないけど
おばあちゃんが来たんです。



勿論、親族のおばあちゃんではないですよ。




そのお客さんのおばあちゃんが買い物するにあたり
リュックを背負ってました。


片手には杖。



うちのおばあちゃんも杖をついて歩いてます。



娘からしたら曾祖母か。



その姿を見た娘はレジでの接客を終えると
あたしにこう言いました。





おばあちゃんの誕生日いつだったっけ?




5月だよ。

 って答えると

じゃあ、誕生日プレゼントにリュックをプレゼントしよう!


と、娘が言いました。




勿論娘のことだから
自分のバイト代から買うつもりです。



あたしは
いいんじゃない?喜ぶよ!
と、娘に言った反面なんだか切なかった。



娘も優しい子なんです。




息子も優しい子ですが。




あたしが切なくなった理由は…




まず、おばあちゃん自身が娘を四人産んでまして。


男の子が欲しかったけど望めなかったの。



四人姉妹の三女がうちの母親なんだけど。



だからかしらないけど
孫でも特に男の子を可愛がる傾向にあります。



あたしは幼い頃からおばあちゃんと一緒に暮らし
弟を可愛がるおばあちゃんを見てきました。



何があっても弟の肩を持つおばあちゃんでした。


ある日、喧嘩の末
高校一年の弟に痣が出来るぐらい殴られ
着ていたパジャマも破れました。



それを知ったおばあちゃんは理由も聞かず
そこまで怒らせたあたしが悪いと決めつけました。



今考えるとあたしも悪かったな、とか
喧嘩の理由も忘れるぐらい些細なことでしたが。


その時のあたしは納得行かず
おばあちゃんが今でも基本は嫌いです。




あ、母親は
どんな理由があっても痣が出来るぐらい殴るのはよくないと
力の差を考え
喧嘩両成敗にしてくれました。

  
 
どちらかというと
息子の方が悪い!みたいな感じでしたが。





そんなおばあちゃんは
齢80を越えましたが今でも変わってません。




娘と息子なら息子の方が可愛い。




娘が学校に行き鍵を渡してますが持って行くのを忘れ
鍵の無い状態で帰宅。


家にいる息子に鍵を開けてくれと言っても息子が開けず
冬の寒空の中で娘は一時間以上あたしの帰宅を待ちました。





帰宅したあたしは息子に激怒しましたが
それが何度か続き
鍵を忘れる娘にも開けない息子にも困っていると
母親から驚愕の言葉が。



おばあちゃんは娘が悪いと言っていると。



日頃の行いが悪いから良いじゃないか、と言っていると。




勿論、鍵を開けない理由も息子に聞きました。



理由を聞けば分かります。




でも、寒空の中で一時間以上待たされ
風邪をひいたらどうするんだ、と。



それはそれで、人としてどうなんだと思います。




息子は週一でしか学校に行ってないんだから
それぐらいならしてやれよ!と親として思います。




それだけじゃない。



もっともっと色々あるけど
そこは省略して
それでも娘は自分のバイト代から
曾祖母のリュックを買おうと思った訳です。




親として嬉しい反面
なんだか切なくて仕方なかったです。



 だって息子は手に入れたお金で自分の物しか
基本は買わないんですよ?


娘からしたら
祖母ではなく曾祖母へ。



うちの母親も喜びます。




色々考えたらキリがないし
あたしがおばあちゃんを好きでは無いことは変わり無いけど
それはそれとして。




娘が優しい子になってくれて良かったと
素直に思おうと思います。






でも、なんだかやっぱりモヤモヤする。