よく質問されて、答えにくいのでまとめてみました。

「障害」について、「医学の分野」と「教育の分野」では分類に

若干の差違があるかもしれません。

名古屋では、正式には「無い」のかもしれませんが、実際には

「有る」と感じます。



「広汎性発達障害」 ICD-10

 ・自閉症

 ・非定型自閉症

 ・レット症候群

 ・ その他の小児〈児童〉期崩壊性障害

 ・知的障害〈精神遅滞〉と情動運動に関連した過動性障害

 ・アスペルガー症候群

 ・その他の広汎性発達障害

 ・広汎性発達障害、詳細不明


この中で現場が混乱するのが「自閉症」ですが、まだまだ

浅い障害児教育の歴史の中で、「自閉症」とは知的障害を

重複しているに決まっている、そんな存在でもあったと思う

ので、混乱しても不思議ではないなと、個人的には感じて

います。

つまりは、所謂ところの知的障害を重複していない自閉症

のお子さんは、「しつけをされずに育った我が儘な子ども」

「母親が悪いんだ」「性格を直さなければならない」そんな

扱いを受けていたので、やはり「自閉症」は、知的障害児で

なければならなかったのかもしれないなと、想像します。


勿論、今では脳の機能障害だと解明されて、決して親の

養育態度が原因でそうなったり、性格が悪いからそんな

行動を取ったりするのではない、ということは明らかにされ

ています。しかしながら、未だ、親の所為、にされている

場面も多々見受けられ、「知的障害が無いのなら言ったら

分かるんだろう、やっぱり親の所為だ、甘やかしたんだろ」

などと言う教師が存在することは否定できません。


また、唐突に教育現場に障害名が降って湧いて出たと、

そう私は感じたのですが、ですから私も当初は「高機能

自閉症」と「アスペルガー症候群」というのは全く別々の

新しい障害なんだと思っていました。

しかも、その後から「広汎性発達障害」という言葉も現れ、

もうひとつ増えたのか、と思ってしまったのでした。


これはまた、とある保護者の方から、「自閉症」の診断名

が付かないと医療補助も何も受けられないのに、ウチは

「広汎性発達障害」だと診断されたんです。「自閉症」とは

何処が違うんでしょうか、同じに思えるんです、…、とまあ

こんな話を聞いた、ということもありまして、…。


また、名古屋では「情緒障害児学級」に「自閉症」の子は

入級します。〈支援学級をを希望すれば、ですが〉

情緒障害と自閉症とは、明らかに違うと思うのですがそう

なっています。何故なのか…、未だ分かりません、という

のか、調べてもいません。そうなのだから。

この辺りからも、混乱が生じます。自閉症はやりは心の

問題なんじゃないか、育て方だぞ、…と。


また、ばかり続きますが、また、情緒障害児学級の担任

をするのに特別な勉強は必要有りませんでした。ですが、

専門的な教育を受けられる場だと述べられています。

しかも、本物の、という言い方は相応しくありませんが区別

の為の言葉と受け止めて下さいね、本物の情緒障害児に

対して、何らかの心理的アプローチをする学級、のように

説明されています。そんなことは余程の担任以外、学んだ

ことはないはずですが…。


というように、教育現場で「発達障害」の子どもたちが理解

されないのも当然の成り行きだと、私は個人的には思って

います。

個性を重視しながら統制を取ることの難しさ、教育現場の

崩壊、教師の精神疾患の多発、理解不能の犯罪行為など

一体全体、日本の教育現場は何処へと突っ走っているの

でしょうか。少子化対策には、この辺りへの切り込みも必要

なのでは? と思い、終わります。