~side理菜~
「隆弘は私の彼氏です」
平然と言ったその言葉。
そう聞こえるように言った言葉は、私の心を締め付ける。
それは罪悪感で。
裕哉さんへの・・・。
「そっか」
その小さな声で呟いた甘い声は悲しさで満ち溢れていた。
「はい」
心が痛む。
自分のせいで・・・自分のせいで・・・。
この人が苦しんでいる。
私が選ばなかったばかりに。
好きな人を決めきらなかったばっかりに・・・。
ズキン・・・ズキン・・・。
私の心はもうボロボロだった。
廃れて・・・壊れそう・・・。
だけど、次は隆弘の番。
私に疑問を投げかける。
「ねぇ・・・理菜」
「な・・・に・・・?」
彼から投げかけられた疑問はごく自然で当たり前のモノ。
彼氏なら当然思うべきもの。
私と裕哉さんの関係だ・・・。
私が言葉に詰まっていると、裕哉さんが話を続けた。
それは挑発のような・・・少し違うような・・・そんなもの。
彼らのやり取りは私には声しか届かない。
二人がどんな表情で話しているのか。
何もわからない・・・。
「じゃあ、恋人だったら?」
試すように裕哉さんは聞いた。
「理菜に決めてもらう。俺を取るか裕哉さんを取るか」
そうなんだよね・・・。
私が決めるしかない。
これからの未来をどうするか。
裕哉さんを取るのか、隆弘を取るのか。
それとも・・・。
「二股は咎めないの?」
「咎めますよ。ただ別れようとは思わない」
普通の人とは違う考え。
普通の人なら浮気が発覚したら即座に別れたりするものだから・・・。
「なんで?」
「俺は昔から理菜しか見てなかったから」
・・・初めて聞いた。
彼の本気の想いを。
昔から想っていてくれたってことを。
「隆弘・・・」
「理菜。俺の初恋は君だ。俺には理菜しか考えられない」
ドア越しの言葉。
だけど、その想いの強さは私の胸に響いた。
「ありがと・・・」
「ねぇ・・・理菜さん。僕のこと忘れてない?」
裕哉さんの甘い声が苦笑交じりに言った。
「そんなことないですよ」
「そう?あのさ、僕からも一ついいですか?」
「・・・はい」
彼はなにを言うのだろうか。
何となくわかる。
きっと彼も嬉しいことを言ってくれるのだろう・・・。
そして、私はどちらかを選ぶ・・・。
なんて・・・そんな甘い期待は簡単に打ち崩された。
「理菜さん・・・。僕と理菜さんはやっぱ会えないね」
「え・・・」
「隆弘君の方がきっと理菜を幸せにできると思う」
優しいこの人はきっと身を引こうとしているのか・・・な?
ただ少なくともさっきまでとは違う。
強引さは一切ない。
でも、それが嫌だ。
勝手に自己解決して。
終わらせようとするこの人が。
そして、それに対して何も言わない隆弘が。
「だから・・・」
「なんで・・・?」
裕哉さんが言葉を続けて何かを言おうとしたのを私が割り込む。
それは、滲んだ思い。
半端に動かされている心の叫び。
「え・・・?」
「なんで自分で勝手に解決しようとするんですか?私の気持ちは無視ですか?」
「そうじゃなくて・・・僕は理菜さんのためを思って・・・」
「嘘だ!!」
「・・・」
彼はなにも言葉を返してこない。
「私は・・・私は・・・二人とも好きなんだ・・・」
「理菜・・・」
「理菜さん・・・」
大好きな二人の声が混じった。
私は・・・今この瞬間。
最悪なことを二人の目の前で言った・・・。
↑ ↑ ↑
押してください~!!
励みになるので。
詰んだ!!ww
あしたこれどうすればいいんでしょう・・・ww
続きが・・・
あ~!!