『テーマ別 上級で学ぶ日本語』第3課について

先生方への伝達用として、簡単にまとめてみました。
意外に好評だったので、ここに載せます。

タイトルで「再び」としたのは、ブログではかなりの部分を、既にもっと丁寧に掘り下げたためです。

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チェルノブイリのあと、脱原発が一つのトレンドとしてありましたが、
既にそのトレンドは反転しつつあります。
その辺りを押さえなければ、学生の誤認識を生むと思います。

①ドイツ…脱原発政策が進むかどうかは不透明。
②スウェーデン…06年脱原発政策凍結。09年政策転換表明。そもそもスウェーデンは原子力発電依存率46%の原発大国。
③ベルギー…環境保護派政党が連立政権から離脱。政策転換の動き。ここもそもそも原子力発電依存率54%の原発大国。
④フランス…「原発に依存せざるをえない」ではなく、積極的な国策と捉えるべき。→EUの中での電力販売。強力なプラント輸出競争力。

著者は、脱原発にスポットを当てすぎの嫌いがあります。

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あと一点、P26の「グラフに慣れましょう」は意味不明。
これも学生の誤認識を生みます。

教科書が載せているのは、「電気エネルギー消費」のグラフ。
「電気エネルギー」とは二次エネルギー。

「総エネルギー使用量」ではなく、電気エネルギー「だけ」の使用量を見ても意味がありません。
例えば、ガソリン車を全廃して、エコのために電気自動車に転換した国は、エネルギー浪費国になってしまう。
これが教科書の指標です。

教科書からは「世界第二位のエネルギー使用大国 = 日本」みたいになりますが、誤解を招く、不毛な知識です。

ちなみに、総エネルギー換算(一次エネルギー消費)になると日本人一人当たりの消費は先進7カ国で4位だったと思います。
また、GDPあたりの総エネルギー消費(つまりエネルギー効率)は圧倒的に日本が世界一です。
(財)省エネルギーセンターhttp://www.eccj.or.jp/result/01/03.html

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こんな感じで、先生方へ伝えました。

著者の偏向ぶりをワーワー言うよりも、
端的に、間違っている部分のみを指摘する。

まずはこのあたりから(何が?)

(最近、ブログが自分のメモ用みたいな感じとなっていて恐縮です。R163)


続きです。

『テーマ別 上級で学ぶ日本語』第5課の"グラフに慣れましょう"は、

男性法曹関係者は死刑「賛成」が多い(賛成…61.2%)。
それに対して、
女性法曹関係者は死刑「反対」が多い(反対…66.7%)。
と描写し、設問などで、性差による意識の差を強調します。

しかし、男女の法曹関係者の合計で見ると死刑反対は60.4%であり、
男性のみの値と極めて近い値となっています。

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『教師用マニュアル』によると、教科書データのソースはシンポジウムの資料なので、簡単に入手できそうにありません。
ですが幸い、対象者の人数が約1000人と書いてありますので、それを手がかりに計算することができます。

連立不等式。

「約」1000人、というのが悩ましいところですが、1000人ちょっきりで計算しました。
想定される誤差は、一桁です。

不等式を解いた結果、男性と女性の割合が出ました。

母数は「男性970人。女性30人」です。

これで、数値がぴったり合います。
恐らく、アンケートの対象者は1000人ちょうどでよいのだと思います(データの不作為が無ければ)。

つまり、1000人の法曹関係者にアンケートをとった。
そのう970人が男性。30人(少なっ!)が女性。
970人の男性のうち、594人が死刑賛成で、死刑賛成率61.2%
30人の女性のうち、10人が死刑賛成で、死刑賛成率33.3%

男女トータル。1000人のうち、604人が死刑賛成で、死刑賛成率60.4%
ということです。

にしても…
女性の対象者30人って…何でしょうかね?

ちょっと悪乗りして、アンケート回答者の棒グラフを作ってみました。


$日本語教師 R163のブログ-死刑3


女性、少なすぎっ!


例えば

「世論調査の結果を発表します。対象人数は30人です!」

などと言う報道は、当然ありえません。
分母がある程度大きくないとアンケートは多くの場合、無価値です。

まして、30人のアンケートに基づいて
「日本の女性法曹関係者の意見は全体として見ると死刑反対」なんて主張はナンセンスです。

ということで、このデータの女性部分は教科書に載せるべきデータでは無いと判断できます。


今回の件からもハッキリすることは、この教科書の著者が、自分の意図する結論を導くためには、
(控えめに言っても)データの妥当性への考慮はほとんどしていない、ということです。

つまり、教科書の著者は女性の対象人数が30人だということを知っていて教科書に掲載している確信犯なのです。

この一事も、『テーマ別』という日本語教科書が、

「自分の主張にあうようにデータを自分達の都合の良いように解釈する」
「学習者は彼らの都合のよい解釈に沿った日本像を学ぶことになる」

という、毎度毎度の結論(→コチラ)につながってゆきます。



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GWですね。

市場シェアトップの上級日本語教科書『テーマ別 上級で学ぶ日本語』第5課について書きます。
書く対象は"グラフに慣れましょう"です。

まず、教科書の内容をエクセルに打ち直しましたので、ご覧ください。

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グラフに慣れましょう
Ⅰ.グラフを見て、次の質問に○か×で答えてください。

死刑制度に関するアンケート結果(法律に携わる人約1000人を対象)

$日本語教師 R163のブログ-死刑1

$日本語教師 R163のブログ-死刑2


1.(  )  2.(  )  3.(  )  4.(  )
5.(  )  6.(  )  7.(  )  8.(  )


Ⅱ.グラフから分かることを説明してみましょう。

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と、こんな感じの内容です。

聴読解問題形式となっていて、日本人法曹関係者の意識を知ることができる、という内容です。
以前も書きましたが、再度書きますと、
内容がしっかりしているならば、教える立場としては、とてもありがたい内容です。

グラフを見ると、男性は女性よりも死刑に賛成であるといえそうですね。
しかし、女性に限れば、2/3が死刑反対! であると。

それから。
年齢別に見ると、年齢が低くなると死刑反対が優勢ですね。
なるほどなるほど。

上のようなことは、付属の聴読解の問題として挙げられており、学習者への気付きを促すようになっています。
付属の○×式の設問が8つありますが、その中の問2~問4がそれに該当します。
以下、引用します。

2.死刑制度に対する考え方に男女の違いはあまり見られない。→ 答×
3.女性より男性の方が死刑制度に反対する人が多い。    → 答
4.年齢か上がれば上がるほど、反対する人の割合が多くなる。→ 答

こうした問題の後で、Ⅱとして、「グラフから分かることを説明してみましょう。」
があるわけですが、

まず、5課の本文で、
"信用できない警察"
"冤罪の危険性"
についての記述がたっぷりとあります。

なにしろ、5課のテーマの一つは
「人が人を裁くことの危険を考える」ことです。(←『教師用マニュアル』P11より)

学習者の反応は、経験的に、人それぞれですが、

「女性は死刑反対。若者も死刑反対。今後日本は死刑廃止になる可能性がある」

と言う意見は、出ます。

また教科書の意見を大切にする学習者からは、

「死刑は良くない」
「警察は信用できない」
「冤罪の可能性は常にある」

といった意見も出ることもあります。

(5課の内容については、昨年の5月のエントリーで触れていますが、読み返してみますと、あまりブログ向きではない内容でしたorz)



で・す・が…。

このグラフ、特に上のグラフはちょっと変です。

男の死刑反対   … 61.2%
女の死刑反対   … 33.3%
男女計の死刑反対 … 60.4%

男の反対者の割合(61.2%) ≒ 男女計の反対者の割合(60.4%)
女の死刑反対者 33.3% の割合の影響はどこへ行ったの?

不自然すぎ!!

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本ブログでは、市場シェアトップの日本語教科書『テーマ別 上級で学ぶ日本語』と、
その姉妹編の問題点を指摘してきました。ご興味があれば、コチラをご覧ください。
今後のブログの方向性については、コチラをご覧ください。

「馬には乗ってみい、人には沿うてみい。」
以前、営業時代。私の上司が口すっぱく教えてくれた言葉。

教科書。
『留学生のための時代を読み解く日本語』
の第一課の扱い方について。先週の続きです。

使い方しだいで、行けるかもしれません。
『テーマ別 上級で学ぶ日本語』
『テーマ別 中級から学ぶ日本語』
などよりも、わかりやすい分、全体としての対処がやりやすい。

「全体として」というのは、またいつか。

やっぱり、避けていてはわからない部分があります。
嫌なものでも、乗ってみる、沿うてみる。
大切ですね。

「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ」
年をとっても、シンジの言葉はよく脳裏をよぎります。

第一課の対策のみ、記します。

(自分で読み返してもわかりにくいため補記しますと…
 左傾化した教科書の中でも、特に左派色の強い『留学生のための時代を読み解く日本語』
 の方が、意外にも「歪められていないな日本の姿」を伝えるのに、
 やりやすい部分がある、ということでございます)

以下、第一課の教案のようなものです。課の内容については、前回記したとおり、
「フランスはグランバカンス」vs「日本は有給も取れない。封建的無権利状態」
という部分を終えた段階での授業です。

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「フランスと日本を比較して、どちらがいいか理由とともに述べよ」
と振る。

留学生から出た意見として、
「フランスのほうが良い」←多数
「あたり前です。フランスです。」
「過労死したくない。」
など。19人全員がフランスがいい。

その後、
「見方を変えたユニークな意見はない? 視点や考え方をずらせる人は?」
で誘導、

暫くの後、多少ずらせる学生が出る。
「日本のほうが人が伸びる」
「日本のほうがサービスが良くなる」
「日本は資源がないからこの道しかない」…

多少マシになったものの、なかなか及第点は出ない。

そこでブログをプリントして、配布。読解。

ブログの内容は、版権の問題があるから載せられません。
(本人了解を得なきゃダメだと思うのですが、余裕がないので、多分できましぇん…。
 要するに、働くことに喜びを見出して、日々の仕事に励んでいる方々のブログです。)

そして、次のような価値観の根本的な転換を促す。

  労働=苦役 ←教科書の伝える価値観
   ↓
  労働=喜び ←少なくない日本人の感じている価値観


ついでにフランスの影の部分も伝える。

ここまで行けばまずまず。
この後は、バラエティーにとんだ意見交換でした。
無論、日本の良さに気付き、評価する留学生が多くなる。
日本を肯定的に評価した学生が、過半だったと思います(数えてないので…)。

留学生諸子は、かなり教科書の異質さを感じた上で、論理展開を出来るようになります。
学生にとっても上の価値観の提示は、教科書の提示する「思考の枠」を取っ払うことになり、
視野が広がるメリットがあります。
メリット、といいますか、教科書の内容で思考をとどめることは、思考の硬直化をもたらします。

この後であれば、フランスに賛成する学生の意見であっても、厚みが出ます。
つまり、反対の視点を意識した上での論構成が出来るようになるからです。

別にいいですよ。フランスに賛成で。
私は、まず第一に、不当に日本が貶められるのが嫌だ、ということですから。
日本のことをきちんと多角的に見てくれさえすれば、批判するのもどうぞご自由に、というスタンスです。

とまれ、上の流れによって、
教科書の内容は、精読でバッチリと脳裏に刻み込まれているものの、
解毒剤もかなり強く埋め込めている。


これでいい。


教科書の取替えが最善。
しかし、これならば次善の教授法を探しうるか?


というところで、余裕が生まれれば、また更新します。

めざせ
「日本を第二の祖国として大切にする留学生」



来年からは使うまい。
しかし、今年は『留学生のための時代を読み解く日本語』をせざるを得ない。

第一課 「余暇」

左派バリバリの鎌田慧の新書よりの本文。
彼によると、次のような主張になる。

1.「グランバカンスのフランス」と違って日本の「夏休みは8日ほど」。有給も満足に取れない。
    その理由
2.「有給休暇さえ取れないのは、労働組合の力が弱いため」
また日本では、
3.「封建的な無権状態」が増えている。 日本は「人間らしく」ない生活をしている。
    対策として
4.「人間らしく生活するためには、せめてドイツ並みの労働時間に」する「必要」がある。
   
このような本文構成であり、これを使って日本語教師が学生に日本語の授業をする。

上の1-4に対して、全て問題あるが、少し記す。

1のグランバカンス。
100万人単位のゼネストが全く珍しくない権利意識の異常に強い国の例を、さらりと肯定的に取り上げてよいものか?

2の有給が取れない理由。
 これは、鎌田氏の願望レベルであり、正確ではない。
教師はこの辺りをきちんと伝えないと、特定の思想に根ざした前提を学生に埋め込むことになる。
ここはあつさりと言えば、対決的労組と協調的労組が原因であり、
そこには、当然ながら、労働に対する文化に根ざす価値観の差異がある。
 これに触れなければ、留学生の日本社会への理解は育たない。
 
4.のドイツに関して、ワークシェアリングによる収入の低下とパートタイムジョブの平行と行うドイツの現状に一定程度触れずして、彼の主張を結論として伝えるのは非常に表面的な知識を与えるにとどまってしまう。

とりあえず、このあたり。
「どうあっても今の日本は悪なのよ!」という鎌田氏の寝言に学生をつき合わせなきゃならない。

この教科書では「日本を第二の祖国として大切にする」留学生は育たない。


はあ…溜息。




自分の記録用として、作ったものがありました。せっかくなので貼ります。
2/14のエントリーの続き、外国人医師の問診表です。

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次は消化器ですか…。

日本語教師 R163のブログ-心臓血管系

口が臭い?
 ←ナマナマしい聞き方ですね。「口臭が強いほうですか?」とか優しく聞いてもらいたいところです。



消化器の続き。

$日本語教師 R163のブログ-消化器.

(3)食後腹がはったり胃が具合悪い(?)
   ← 「腹(ハラ)」なんですね「お腹(おなか)」じゃないんですね。
    「具合悪い?」 って友達じゃないんですから。
    助詞を省略しないで、悪い「ですか」って聞いて欲しいんですが…。
(4)胸やけ(?)ハイ イイエ
   ← 胸やけ(?)って…。略しすぎ。まあ、一応はわかるけどねぇ。
(5)すっぱいゲップが出る?
   ← せめて「出ますか」にしてください。
(6)腹がすいた時痛む?
   ← やっばり「腹(ハラ)」ね。で、やっぱり助詞は省略で、痛み「ますか」ではないのね。
(7)~(9) 略



次が、泌尿器。

$日本語教師 R163のブログ-泌尿器

(1)夜中に尿に起きるか?
 ← 「尿に起きるか?」何か父親に怒られてるみたいな聞かれ方だ…。
(2)~(6) 略 
(7)尿がひどく臭う?
← これまた直接的な表現を…。



で、次が神経系

日本語教師 R163のブログ-神経系

(3) 気が遠く感ずる? 
   ←意味不明です。
(5) 言葉が不自由?
   ←ご自身の問診表のことでしょうか?
(8) 卒倒したことがある?
   ←今、まさに卒倒しそうです。といいますか、こういう時は
    「気を失ったことがありますか」とか「気絶をしたことがありますか?」
    とか聞かないと別の意味になります。



ようやく、一番最後の質問。

日本語教師 R163のブログ-最後の部分

左下の「其の他」の「其」の漢字が怪しすぎる。どんなフォント使っているのだろうか。
それから、お約束の命令形。「をつけなさい」。

はい、つけますよ、先生。


教育ブログ
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ここから、3/23記。

結論を書くと、検診自体は問題ありませんでした。普通に検診してくれました。
でもいろいろと面白いことがありました。

一つだけ書くと、便を提出するんですが、そのときの言葉が、

「糞便」の出し方、のような感じでした。

はいはい。私はケダモノ。糞便を垂れるケダモノでございます。
と内心呟きました。
なかなかペタ返しもできません…。
すいません。
(心苦しいです)

当面、ペタがつけられない設定とさせて頂こうとおもいます。



よろしくお願いします。

R163
日能試改定。

どのように判断するか。
評価したいメントしては例えば次のようなもの。

①文字の得点割合の縮小

N1の変化を表にまとめました。大きく比重が下がったことがわかります。
上級になると、漢字は選べればよい(漢字を書く必然性は低い)、と言う判断。評価したいです。

日本語教師 R163のブログ-能力試験1

もっとも下のレベルでは、まだある程度比重が高いのですが、そこも好ましい。

日本語教師 R163のブログ-能力試験2

②いわゆる従来型「文法」の比重低下。

従来を78点と一応考えると、従来型の文法問題の比重は
約20% → 7%と考えられる。

ありがたい。以下のような文型の扱いを、各教科書製作サイド、教育現場がどのように判断するか、
見ものである。

山奥の「こととて」なにもありません。
自分の店を持た「んがために」働く。

大きくは、この辺りでしょうか。評価したい点は。



しかし。
予想されていたとはいえ、

改定として、落ち着かせたポイントが「これだったのか!」
という点に関する不満のほうがはるかに高いのですが。


*ちょっと下品な言葉でしたので、改訂しました。3/5

今度の勤務先でのメインテキストのようです。(上級~超級)


宮原彬編(2006)『留学生のための時代を読み解く上級日本語』スリーエーネットワーク
最初の5課から抜粋してみます。
以前書いた『テーマ別 上級で学ぶ日本語』と同じ構図です。コチラ


1課 タイトル「余暇」
余暇としてはフランスのグランバカンスがよく知られている。…略…
ところが日本では、…略…夏休みは8日程度である。…略…
このような封建的な無権利状態が、『経済大国』と言われる日本で増えている…略…
過労死や過労自殺が出てくる。…後略…

← 『テーマ別 上級で…』と同じく、ネガティブな側面のみを強調しています。
  「とにかく現代の日本は悪なのよっ!」と言う感じです。
  


2課 タイトル「健康産業」
 …略…日本でもアメリカ流の「健康産業」がさかんになってきた。
健康があまりにも強調されると、身体の弱いひとや障害者がいまよりもさらに排除される風潮が強まるのが心配である。…略…
福祉制度の弱い日本では、はたらき手が病気になってしまえば、とたんに生活が破綻する。…後略…

← これまた『テーマ別…』と同じ構図です。
 「福祉制度の弱い日本」あっさりと、日本にレッテルを貼っていますが、
 どういう基準なのでしょうか。


3課 タイトル「見合いは親同士で」
  …略…未婚の息子・娘を持つ親同士が子どもに代わって見合いをする催しも登場し、参加希望が殺到。人生の伴りょを見つけるのも親がかりといった様相だ。…後略…

← 例外を一般的な事例のように扱うのはやめてもいたいものです。


4課 タイトル「性別役割分担」
  …略…東京・荒川区は…略…男女共同参画条例案前文に、次の一文を入れた。
「男女が互いの特性を認めつつ人権を尊重し…略…男女の区別を差別と見誤って否定の対象とすることなく…」という「逸脱の防止と是正」に関する条文も盛り込んだ。
…略…結局荒川区は区議会に提出した同条例案を取り下げた。…略…
取り下げは当然であろう。

← 「取り下げは当然」で終了し、思考停止しています。
  どうして荒川区が「男女の区別を差別と見誤って否定の対象とすることなく」
  という文言を入れたのか、ということには一顧だにしていません。



5課 タイトル「国民の生活と日本の行政」
 …略…先進国の仲間を自認する日本の行政府は、国民の4つの基本的権利を知らないか、知っていても無視しているかのどちらかであるに違いない。
前者だとすれば…略…先進国の行政府としての資質に欠けるし、後者ならば…略…不作為の責任があると言えよう。
  …略…日本は、他の国からは奇異にしか見えないだろう。…略…あるいは国際問題を一緒に討論する相手として選ばれるかどうかまことに疑わしい

← 寝言は寝てから言ってもらいたいものです。


別の教科書にしたいが、さてさて…。
*言葉が悪かったので、3/5改訂しました。

前回いただいたコメントへの返事を書いていたところ、長くなったので、エントリーとします。
広島県人さんありがとうございます。

日本文化の何たるかを学ばせない、日本語教育が盛んです。
その結果として、自国での振る舞いをそのまま日本で行う外国人留学生が育ちます。

嘘をつく/配慮しない/時間を守らない/ことばを変えられない/自己中…

こうした振る舞いは、強制的に是正する。私はこの立場です。
なぜ、是正するのか。
放って置くのが、楽なのですが、それは2重の意味でダメです。

①彼らの将来にとってマイナスである。
②日本社会にとってマイナスである。

だからです。

彼らが日本の流儀を使い分けられない限り、日本社会からは弾かれます。
つまり、バイト先に遅刻、無断欠勤なんてすると、相当印象が悪くなりますよね。

そうした部分をきちんと日本流に合わせられる能力を持たないと、留学生の長い人生の中で、
日本との長く良好な関係を築くことは、かなり難しいと言えます。

それが出来ない留学生の場合、「日本が嫌い」とか「日本は閉鎖的だ」とかいったネガティブな印象を持つことになります。

そうした学生は、多くの場合、日本社会から弾かれ、しかも帰国しても日本との関係を取り持つような仕事に就くことは一般には困難です。

そこで、①彼らの将来にとってマイナスである。が出てきます。

また、日本に留学しておきながら、その留学生が、日本にとって信頼できるパートナーになりえないとすれば、それは日本国家の損失です。
また、仮に、そうした留学生が多く日本に永住することになるとすれば、それは日本社会に良い影響をもたらすとはいえません。日本の永住権の取得は、諸外国に比して易しいものです。

そうしたところから、②日本社会にとってマイナスである。が出てきます。


つまるところ、留学生の日本社会では許容されない振る舞いに対して、ビシッと指導して、
日本社会の中で役割を果たしうる下地を作る教育が必要だ、と私は考えています。

それが日本社会のためでもあり、
彼らが望む日本社会での就職にもつながることです。

ですが、今の日本語教育は、友愛チックですから、上のこととは真逆です。
今の日本語教科書を通じて伝えられるメッセージは、
「現在の日本は問題が多い国家である。あなたは、ありのままのあなたで良い。」というメッセージです。

ここからは、
日本に住む留学生が変わるのではなく、
日本人や日本社会が変わるべきである、

というメッセージが伝達されます。


これでは、留学生にとっても、日本にとっても良い結果は導かれないのです。

留学生が、日本を敬い、第二の祖国と考えるようにする。
彼らが日本社会の中で適切な振る舞いが出来るように、いわば強制的に教え込む。
それは、日本語教育機関で、日本語を強制的に教え込むのと、同様に必要な強制力
である、
と私は考えています。

走り書きのようなエントリーで失礼しますた。

R163