『王妃の離婚』
フランス王ルイ12世と
最初の妻ジャンヌ・ドゥ・フランスとの
離婚裁判の法廷サスペンス、西洋歴史小説
日本はこのころ室町時代
離婚は史実だが
史料を集めながらハラハラする小説にするとは!
『王妃の離婚』
佐藤賢一 集英社 1999年発行
こんな面白い小説があったとは
恥ずかしながら知らなかった
当時も直木賞のニュースはみていたと思うが
私は当時絶賛子育て中で
本の一冊もなかなか読まない時期だったと思う
主人公の弁護士フランソワが
実はとても有能で
彼が王妃の弁護士として関わった途端
王の思う通りに進むと思われていた裁判が
一気に王妃有利に傾いていく
読者も傍聴しているかのように感じる
もう一つは
当時の法に携わる人は聖職者とか、
結婚はキリスト教に準じたものとしてなされていたとか、
その当時のフランスの常識というものが分かりやすい
でも心は現代とも変わらないはず
だから歴史小説といっても、
人ごとには感じない
それだけに
フランソワの若い頃の恋や後悔はせつない
山形の思い出