看護師さんのための医療機器保守点検術

看護師さんのための医療機器保守点検術

臨床工学技士不在で、医療機器の保守点検に不安がある看護師さんへ、看護師さん向けの安全安心の保守点検術を公開しています

安全で安心な医療をサポートするメディカルエンジニア ヨッサンです。

最近まであだ名らしいあだ名は無かったのですが、あるセミナーで講師の方から「ヨッサン」と呼びましょうと言って頂いたことから、「ヨッサン」を使うことにしました。

私は、現在医療機器のメンテナンスサービスをメインの仕事にしております。


なぜ、医療機器のメンテナンスか。



10歳の頃に心房中隔欠損症という

左右の心房を隔てる壁に穴が開いている奇形でした。

心臓手術を受け完治いたしましたが、この時「死」というものと真剣に向き合いました。人は死んだらどうなるんだろうとか、そもそもどうして生まれて来たんだろうとか、そんなことを考える傍ら人体について興味を持ち解剖生理の事を主治医の先生や、看護師さんに教わりました。

こんな事がきっかけで医療系に進むことを決心し、得意の理工系分野と一緒になった医用工学(メディカルエンジニアリング:ME)の仕事を志ました。

ところが、バブルの時代の就活時に、12社受けたME関連企業に総スカンされました。

仕方なく唯一内定した医薬品メーカーに就職しましたが、悔しさで暴れたくなりました。自分という人間を社会から全否定された気持ちになりました。

しかし、MEへの気持ちは捨てきれず関連資格なども取得したうえで改めて国内MEメーカーを受け無事転職することが出来ました。

その後、新潟や仙台でMEのセールスサービスエンジニアとして得意の循環器分野を中心に24時間体制で働きました。

循環器分野は急性心筋梗塞などの緊急度の高い手術への立ち会いの仕事が多く、24時間いつでも病院からお呼びが掛かれば出動する為当時はポケベル、今は携帯電話を枕元に置いて寝る癖が抜けません。

30代を迎える頃、仕事でも安定した成果が出せるようになり自信も出てきましたが、この頃自分の市場価値がどれ位有るのか気になりある転職エージェントに相談したところ、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」を読めと勧められ全巻読んでみました。



そもそも、私は読書も歴史も苦手な方で小説などは読み始めて5分もすると寝てしまうような人間でしたが、なぜか竜馬がゆくは引き込まれるように全巻読破。改めて志を高く持って事に臨むことを学びました。これをきっかけに歴史も勉強するようになりました。

その後外資系の医療機器メーカーに転職し、名古屋でペースメーカーの営業をやっていましたが、国内MEメーカー時代の上司だった人に「一緒に会社をやろう」誘われ現在に至ります。



15年ほど前に静岡の企業の社内ベンチャーとして関東地区でMEのメンテナンスサービスの事業を立ち上げ、私は地元埼玉県を中心に市場を開拓してきました。

新しいベンチャービジネスというのは受け入れてもらうまでは様々な苦労が付き物で詐欺に会う等もして多額の借金も作りました。(10年かけて完済しましたが)逆に詐欺呼ばわりされた事もありましたが、1人で始めた埼玉から千葉、東京、神奈川、山梨、長野、茨城とわずかづつでは有りますが市場開拓し、4人の社員も雇えるようになりました。

事業も今は3事業に増えそこそこ順調です。まだまだ紆余曲折はあり予定していたよりは成果が出るまで時間は掛かっていますが・・・

そして一昨年にこの社内ベンチャーを辞め、新たに独立し再起業いたしました。
医療関連サービス業として、医療系企業の営業代行、中小病院へのME代行、ME機器点検代行、ME機器点検治具レンタル等を行っています。



そうそう、もう1つ学びが、前の仕事を始めた当時、純植物性の化学薬品を一切使わない消臭剤の加工販売をする会社を立ち上げました。10期続けましたが、MEの仕事が忙しくなるにつれ営業が出来なくなったため5年前に廃業しました。

二兎を追うもの一兎も得ず この言葉を思い出し、最悪の事態を避けることが出来ました。



その他

この仕事は車には車検、飛行機は駐機中は必ず点検・整備を行うのに医療機器の分野では壊れたら修理すれば良い、メンテナンスとはこういうものだという考えに支配されてきました。

しかし、医療法などの法改正によりこの考え方は間違いで、日常的に病院内で点検・整備を行うことが義務付けられた事で保健所の監査などでもこの点を指摘され始めました。

医療事故を少しでも減らすには、機器そのものの性能・安全性がきちんと担保されている必要があるのも勿論ですが、もっとも大切なのはヒューマンエラーとの闘いです。

人は必ずミスをします。日本ではこのミスが起こらないよう如何に注意するかという考え方が主流でしたが、アメリカでは人は必ずミスをする。従ってミスが起こっても問題にならないようにするにはどうすればよいかとい考え方です。

病院における医療安全というテーマは大変奥が深く決して終わることのない永遠の研究テーマです。

この中の医療機器に関連する医療安全だけでも相当に奥が深いですが、少しでも安全で安心できる医療をサポートするため日々研究と実践の繰り返しです。


好きな書物:覚悟の磨き方 超訳 吉田松陰  他歴史関連書 小山昇氏の経営関連書物

趣   味:山登り、スポーツ観戦(西武ライオンズ、浦和レッドダイヤモンズ、近鉄ライナーズ、稀勢の里、豪栄道を応援してます)

座右の銘 :人としてのプライドは捨てても、プロとしてのプライドは死んでも捨てるな!

好きな言葉:たとえ身は 武蔵野野辺に朽ちぬとも 留めおかまし 大和魂(吉田松陰辞世の句) 商売繁盛

専門分野 :循環器の電気生理系ME(心電図、心臓ペースメーカー等) 呼吸器ME 輸液系ME

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