シンガポールGP、金曜日はFP1ではミニロングラン、FP2では予選アタックとロングランを実施した。
また先週のバクーとは打って変わって今回はジョージ・ラッセルが一時クラッシュした程度で順調にセッションは進んだ。
今回は金曜日のデータを基にロングラン、予選シュミレーション、セッティングの観点から分析していく。
「ロングラン分析」
上位勢はFP1、2共にフェラーリ、マクラーレンが良いタイムで周回をしていた。
またそれに続いてよかったのがアルピーヌ、ウィリアムズの中段勢の2台が搭載燃料量はわからないものの安定したタイムをマークしていた。
またレッドブルなどはFP1から2にかけて改善はしていたのでここから土曜日に向けても改善が見込める。
また上位の差はほんと少しの差のためこのペース差では決勝で抜くことは容易なことではないだろう。
中段勢ではアルピーヌ、ウィリアムズが頭一つ抜けているがその後はRB、ザウバー、ハースは似た様な平均タイムだった。
特に予選の一発のタイムでは良かったRBがミディアム、ハードでのロングになると39秒台と遅かったのはとても意外だった。
しかしどのチームにも言えることはコンパウンドがかなり異なる中での比較となるため実情は掴みにくい。
「予選シュミレーション分析」
上位チームではマクラーレンとフェラーリがとても近いタイムを出していた。
FP1では良かったレッドブルであったがFP2になると低迷し本日何処まで改善されたか見ものだ。
メルセデス、特にルイス・ハミルトンは走りにくそうな状況であり、尚且つジョージ・ラッセルがFP2終盤にクラッシュしたのは心配な点だ。
中段勢はかなり団子状態ではあるが、Q3の2枠を争うのにはウィリアムズ、RBの2台が可能性が非常に高いだろう
特にRBはFP2で角田裕毅が4番手、ダニエル・リカルドが6番手と好調そうだ。
「セッティング分析」
マクラーレンを基準にセッティングを分析するとレッドブルはマックス・フェルスタッペンの無線からも察すられるに、リアタイヤを守るためにダウンフォースを高めたらアンダーステアが強くなり、コーナリングで苦しんでいる状態だ。
またメルセデスはストレートでも0.3秒程遅れているにも関わらず、スローコーナーでも0.4秒程遅れているのはドライバーが上手く攻めれないピーキーな車の状態にあるのだろう。
逆にフェラーリの車はカルロス・サインツがブレーキについての課題を2回のセッション共に訴えていたがとても上手くまとめられている様に見受けられた。
「総括」
全体的にはやはりレッドブルが少し厳しい戦いになりつつあり、メルセデスも本調子では無さそうだ。
一方マクラーレン、フェラーリは好調な立ち上がりを見せ、今週は上位勢にウィリアムズが食い込む勢いを持っている。
RBも予選だけなら良さそうだがある程度のロングランタイムを持っていればコース上で抜くことは難しいため特に予選が重要になるだろう。
予選に向けては金曜日の夜に雨が降ったことによりトラックは再びクリアとなりトラックエボリューションの効果が大きそうでありトラフィックに気をつける必要がある。
決勝でも過去の開催で100%のセーフティーカー確率、そしてロスタイムの長いピットロードを考慮すると1ストップ作戦が定石であり、多少のマシン性能の良さより戦略や対応力が求められるものになりそうだ