『最終戦アブダビGPを総括』

アブダビGPは今週金曜日のFP2でサインツがクラッシュし赤旗、その後再開されるがヒュルケンベルグがクラッシュし殆ど半分以上を赤旗となった。その影響でロングランができないままでのその後のセッションへとなった。


予選ではFP2でクラッシュしたサインツがQ1落ち、ハミルトンも2戦連続のQ2敗退となった。

意外な所ではアルファタウリ角田はQ3まで残り続け予選6番手、決勝では三列目スタートを決めた。

フェルスタッペンは安定の走りでQ3 2セットのソフトを残し他者を圧倒した。

ルクレールは5戦連続フロントローと予選では調子の良さを見せていた。

ノリス最終アタック途中までは良かったもののハーフスピンしタイムを更新できず一発の弱さがまた見えた。







決勝ではスタート直後にルクレールがフェルスタッペンを再三に渡り攻めたが攻めきれずにその後はタイヤを守り自身のレースに集中し2位獲得となった。終盤ではフェラーリのコンストラクターズ2位のために5秒ペナルティを待つペレスを先行させ逃げさせようとしたが残念ながらメルセデスを追い越すことはできなかった。

フェルスタッペンは安定の走りで同一サーキット4年連続ポールトゥーウィンを成し遂げ角田はワンストップ作戦を敢行するも後半ではタイヤが落ち後ろから迫るツーストップ勢に抜かされた。しかしハミルトンとの最終ラップでの攻防では必至にブロックを試みハミルトンのミスを引き出し抜き返し順位を8位でフィニッシュしドライバーオブザデーも獲得した。















『レッドブル』

レッドブルは今週あまり調子が良さそうではなかったが蓋を開けてみればフェルスタッペンの独壇場だった。

フェルスタッペンは予選からトップに立ち続けタイヤ的にも余裕をもちポールポジションを獲得し決勝ではダウンホースをつけてる影響でストレートが伸びないところに付け込もうとしたルクレールをしっかり守り切りその後は逃げる形となり4年連続同一サーキット4年連続ポールトゥーウィン、今季19勝を獲得した。

ペレスは予選での最終アタックでトラックリミット違反になり9番手スタートとなったがピット戦略などでうまくかわし順位を上げた。

しかしノリスを交わす際にブレーキが遅れノリスに突っ込む形となり5秒ペナルティを受けた。その結果2位でゴールラインを超えたものの4位へと落ちた。

来年からも大幅なコンセプト変更はなさそうだが他チームはここ一年で大幅に力をつけ追いつけてきており来年は接近戦になることに覚悟が必要だ。





『フェラーリ』

フェラーリはここ数戦調子が良く特にルクレールに予選では光る速さが見える。

ルクレールは予選2番手と5戦連続のフロントローを獲得し優勝への気運が高まる中スタート直後にフェルスタッペンに幾度も仕掛けるがか逃げられその後は自分のレースをする形となった。

サインツはFP2でクラッシュした影響か予選ではトラフィックの影響もありQ1敗退となった。決勝では順位を上げていたがH→Hと繋ぎピット義務のためピットに入りその後リタイヤとなった。

ルクレールはペレスに先行させラッセルに対して5秒話させようとするものの成功せずフェラーリはコンストラクターズ3位で終わることとなった。

サインツの予選順位、戦略が悔やまれる最終戦となったが来年はこの終盤戦での勢いのまま頑張ってもらいたい。





『メルセデス』

メルセデスは今週末コンストラクターズ2位を狙う戦いとなった。

予選ではハミルトンが2戦連続Q2で敗退となったが決勝では持ち前のレース運びで9位フィニッシュとなった。

ラッセルは予選P4と高ポジョンからのスタートとなった。決勝では順位を上げ3位表彰台フィニッシュとなり見事にフェラーリから守り切った。

来シーズンはまたトップに返り咲く為に今シーズン途中で切り替えたコンセプトをもとに頑張ってもらいたい。





『アルピーヌ』

アルピーヌは予選ではオコンがQ2敗退となったがガスリーはQ3進出となりP10スタートとなった。

決勝ではオコン、ガスリーともにポイント獲得とはならずガスリーはレース途中にブレーキをロックさせハミルトンに追突され若干ディフューザーが壊れた影響からか順位を落とした。

来シーズンはサーキットごとにパフォーマンス差が大きいのでそこが改善されパワーユニットのエネルギーの持ちなど課題があるがフランス人コンビで今シーズン以上に頑張ってもらいたいら。





『マクラーレン』

マクラーレンは今シーズンスタート直後はとても競争に参加できない最低の車だったが最終戦では見違える早さが見えた。

予選ではノリスが最終アタックでミスしタイム更新できなかったがP5、ピアストリはP3スタートとなった。

決勝ではノリスがペレスと接触したがノリスが5位、ピアストリが6位でフィニッシュした。

今シーズンは特にピアストリの成長が著しかったがレースでのマネージメント、またノリスは予選でのここぞとの場面でのミスが見えたのでそこが改善されるとトラック上最強のコンビになるだろう。





『アルファロメオ』

アルファロメオは最終戦いいところのない週末だった。

予選では両者共にQ1敗退となり唯一のQ1敗退チームとなった。

決勝でもレースペースの差が激しくなかなか安定したタイムはだせず特にボッタスは酷かった。

来年からはザウバーに戻るわけであるがこのまあのチーム状況では厳しく今年のシーズンは予選で高ポジョンスタートもあったが決勝では速さを見せられずにいた。





『アストンマーティン』

アストンマーティンは最終戦及第点といった成績だろう。

予選ではアロンソがQ3まで残り決勝では順調にレースを進め7位フィニッシュとなった。

ストロールも予選P13ながら決勝では上手にタイヤを使い10位フィニッシュとなった。

序盤はコーナースピードで他者を圧倒し、ストレートには課題があったもののシーズン中盤には課題を改善しようとするもの失敗し、しかし終盤にはストレートスピードに課題は残るもののポイント争いはできる車になった。

今後はコンセプトミスをした中すぐに戻せたので課題点での進化を見たい。





『ハース』

ハースは今年も伸び悩むシーズンとなった。

予選では予選番長ヒュルケンベルグがQ3進出P8と躍進したがレーススタート直後に順位を失いポイント獲得とはならなかった。

マグヌッセンもP17からスタートし20位と堕ちた。

ハースはアメリカGPで一気にアップデートを入れたものの不発今後はアップデートの仕方や根本的なレースペース不足を解決しなければポイント争いに参加することは難しいだろう。





『アルファタウリ』

アルファタウリは終盤戦にかけてアップデートを入れ今週も新たな部品を入れた。

結果角田は鈴鹿以来のQ3進出となり自己最高タイのP6スタートとなり決勝に期待を膨らませた。しかし決勝ではワンストップ作戦をとり途中では2004年ヨーロッパGP佐藤琢磨以来のレースリーダーに躍り出るなどしたが終盤タイヤがキツくなりツーストップ作戦の後続車に抜かされた。しかし最終ラップではハミルトンとの激闘を制し順位を守り抜いた。

リカルドは予選P15ながら奮闘するも序盤に捨てバイザーがブレーキダクトに挟まりピットを余儀なくされ11位フィニッシュとポイントまであと少しだった。

アルファタウリは車は良くなるものレース戦略面ではフレキシブル性に欠け今後はレース中の柔軟な決断が上位進出への鍵となるだろう。





『ウィリアムズ』

ウィリアムズは今シーズン復帰の年となり長年ストレート番長でありコーナー区間では段違いに遅いマシンだったがいまだにコーナーでの課題は残るものの安定する車になった。

しかし今週はアルボン、サージェント共にパッとせずポイント争い、獲得には至らずもリカルドをサージェントが押さえていたお陰でコンストラクターズ7位を死守した。

今年は名門復活に向けて良い兆しが見えるシーズンとなり来年へ大きな進歩も見えたのでドライバーラインナップはサージェントが不明だが来シーズン楽しみなチームの一つだ。





『来シーズンに向けて』

今シーズンはフェルスタッペン、レッドブルの圧倒的支配であり多くの記録が塗り替えられた。しかしシンガポールで見せた弱さのようにフェルスタッペンも自信が持てないときはくだらないミスをし他のドライバーも終盤にはチャンスが見えていた。

また今シーズンはマクラーレンやアストンマーティン、メルセデス、フェラーリなどとレッドブル以外にもサーキットにより強さを発揮していた。

来年はディフェンディングチャンピオンとしてのレッドブル対どのチームになるのか楽しみだ。