こんにちは
いよいよ決着しましたね
人類最強
柯潔
VS
最強囲碁AI
AlphaGo
第三局
今日も感想を書いていきたいと思います
黒 AlphaGo
白 柯潔九段
序盤戦は黒1~7までというはじまり、これは、1,3,7という構えは然程珍しい
構えではなく一時期プロの間でも流行した布石です。
名称は臨戦中国流(リンセンチュウゴクリュウ)という構え方で名前の由来としては
日本の河野臨九段がよく用いることで、そのような名前がついたそうです。
【AlphaGoの新手!?】
そして数手進んで、黒1と打ったのが、人間の常識では発想に無い手。
こんな手を人間相手に打たれたら、強い人であれば、、、
この碁はもらったナ←(こんな顔になる)
しかし、AlphaGoが打つと気味が悪いというもの・・・
【AlphaGoの意図・・・?】
黒1~5までがAlphaGoの目指した図なのでしょうか・・・?
右辺の白を攻めながら右上の黒地を拡大しようという図ですが
ある程度強くなった人だと1~5とAの幅が狭い・・・
と思うので石の効率が悪いと感じて、この図を却下してしまいます。
又、黒3~は違う手を狙っていたのでしょうか、実戦では白2と打っていないので
悪魔で推測になってしまいます
黒1に対して、右辺へすぐに打たなくても具体的な厳しい手はないので
白2~6と左下の黒を攻めに行きます。
しかし右辺は元々、黒の勢力圏、力関係としては黒のほうが全体的に
強いですから、白の頑張った打ち方と言えます。
続いて黒1に、白2!ここで大体の人が右下に目線が集中すること
でしょう。そして白2の意図としては、右下の黒地を荒らし、隅へ入り込む事。
または下辺の白2子と連絡するという見合いの手をつくっているわけです。
そこで・・・
【柯潔さんの狙い】
その白の意図を阻むために、黒3~7と打つと、白4.6.8となり
黒が右下の黒地を確保している間に、左下の黒を攻められてしまいます。
じゃあどうするか・・・
実戦は、黒1~7と攻めにくる前に黒を補強しました。
ここまで、だと『う~ん、そうなんだ?』と思う人も多いかもしれませんが
実戦は黒11までとなりました。
こうなるとAlphaGoの構想力の素晴らしさに気付かされます。
気付けば、黒の弱い石はありませんが、白▲がとても弱い石になってしまいました。
さらに右下の白は一手かけないと、完全ではないので、白の弱い石が3つ・・・
白は弱い石が3つもあるのに、地で先行しているわけでもありません。
かなりまずいです(汗)
AlphaGoは、相手の弱い石をつくったり、厚みの判断に、とても明るく、そういった
数値化が難しいもの、に対して、特に強みを発揮する印象があります。
この時点で、既に形勢が傾きはじめたと言えるでしょう。
手数として、31手・・・
恐ろしいですね、この後もAlphaGoの素晴らしい判断が光りました。
AI(コンピューター)の一番強い所は常にベストコンディションというところもあります。
囲碁を打つ皆さんならわかると思いますが、後から
あ~なんでこんな手打っちゃったんだ・・・ヘボいなあ・・・
とか
こう打ってたら勝ってたのに!!
なんて日常茶飯事、、、いえ、、、むしろ完璧に打てたなんて日は、ほとんどないと言えます。
相手が強ければ、頑張っていい手を捻りだそうと、大悪手を打つのが人間
そんな手を隣で見て笑いながら、自分も悪手を打ってる愚かな生き物であります
この碁は、黒の完勝という感じでした。
柯潔九段がこの日の為に、すごく努力し準備してきたのだなというのが、とても伝わります。
今後も柯潔九段の活躍を心から期待しています。
(でも井山さんには負けて欲しいけど)
なお中国トップ棋士5人でAlphaGoに立ち向かって、敗北したチームの様子(笑)
AlphaGoとAlphaGoの棋譜も公開されるそうなので、そちらも感想を書きたいと思います
では、今日はこんなところで
バイバイ