CAR-T「プレヤンジ」を処方し、腫瘍が破裂する前の兆候として左首に重たいような鈍痛がありました。しかし長らく何の変化もないことに焦っていたので、自分自身で痛いという思い込みなのではないかという気持ちもありました。今冷静に考えると本当に痛かったんだろうなと思います。また、処方してしばらく熱も出なかったのですが、翌々日くらいから奇妙なことに体温が33℃くらいに下がりました。看護師さんと体温計が壊れたか電池が少ないのかな?と何度か体温計を交換しましたが表示される体温は変わらず。特に寒気があったわけでもなく、またこの現象に医師もよくわからず、とりあえず様子見な状況でしたがこれもCAR-Tを入れたことによる影響なのだとしたらやはりいろいろまだわからないことが多い治療なのでしょうね。


腫瘍が破裂し、首が腫れ上がりました。首は大怪我状態です。そして腫瘍は首の外に出ている箇所だけでなく首の内部にもありますが内部で破裂した腫瘍が私の気道を狭めてしまっていました。毎朝飲む薬が飲み込めず看護師が危険性を訴え、私はCTを取り、医師は寝ている間に窒息死する可能性があるとして人工呼吸器の装着の準備に入りました。私は知らなかったのですが、人工呼吸器を取り付けると苦しくてとても起きてられないので強制的に一週間ほど薬で眠らされるのですね。その方針が固まりつつあると医師からその旨の許可について妻に連絡が行きました。最悪これが最後になるかも知れませんと。まあ、最悪そうですよね。最悪。


なので、人工呼吸器はどうしても避けたかったので翌日医師に腫れが引きました!と訴えました。実際のところそんな感じはなかったのですが。しかし、医師は私の首を見ながら「ほんとだ、そうですね…」と感心されたご様子。ほんとなんかい!と心の中でツッコミを入れ、その後内視鏡で首の中の写真を撮りにいきました。明日また圧迫程度を比較してみましょう、と。そして翌日また内視鏡で検査すると腫れが驚くほど引いており、人工呼吸器はキャンセルとなりました。嘘が誠になった。よかったよかった。


その後は二週間程度、毎日39℃の発熱をしながらカタールワールドカップを観戦する日々を過ごしていました。腫瘍が破裂し、左首は大怪我状態、気管は多少圧迫されていて毎日39℃の発熱。ツライと思うでしょう?いえ、一番つらかったのは治療の見込みがないかも知れないと思い絶望していた数日間です。今直面している症状は効果があった証拠と考えると何もつらくもなかったです。頭はボーッとしますが。


根拠はありませんが治ったと自分が確信した出来事がありました。それはまた次回のブログで書けたらと思います。