結婚式の前から住めるようになったので、私は、20km離れていて、23才から7年間住んだ、木造のトイレ共用の安アパートから、いろんなものを運んできました。


よりによって車の車検がもうすぐ切れ、廃車になるので、何度も往復して、そのまま泊まっていました。結婚に必要なお金と労力がかかり、次の車を買う余裕も時間もありません。

前のアパートにいられる期限も近づいていました。


その新しい、公団に住んで二週間程たった時、午後7時頃、上の階の火元の部屋に人影が見えました。


私は、ドキドキし、チャンスだ、と思い、何度も逡巡しましたが、やっぱり言おうと決意し、その部屋に直行しました。


玄関から、すぐに顔を出さないので、インターホン越しに、火事を起こした人かどうか、確認した後、思わずわめきながら言いました。


「今度、新婚で入る予定の下の隣の者だが、壁もシミだらけで、家具も濡れた。あまりにもひどいではないか。謝罪くらいすべきではないか。」


それだけ言って、部屋に帰りました。


翌日、謝罪の手紙とともに4万円が玄関の郵便受けに入っていました。


少しは気が済みました。

次は公団に何とかしてもらわなければ、言わなかったら壁の染みは放置されそうだ。


ホントにいい加減な人間ばかりだ。そう思いました。