「世界が明日終わるとしても」
ーー私は種を蒔くだろう
タイトルはこういう意味です。ここに終着させたくて、七転八倒しました。二十余年はこの完結編を書くために費やしたとも言える。
怪物の「愛の名」「世界が」は最初から終幕まで順に書いた訳ではなく、所々のエピを書いて繋げたり削ったり書き足してました。元から長編向きでは無いので苦肉の策。書きたいシーンを書くことで、なんとか繋げてきました。
予想以上に長くなりすぎた原因は、やはりフランス革命をちゃんと書かないと、この物語にならないからです。
まあフランス革命がちゃんと書けたかどうかはかーなり疑問ですけども、ともかく。
二次作品なんだから、別に革命を抜いてしまっても支障は無いんですが。私はやはりオスカルもそしてアンドレも、フランス革命と言う歴史がなければ成立しないキャラだと思っています。
革命の歴史と言うダイナミズム。そこにリンクするオスカルの人生だからこそ、激しく熱く美しい。その激しい女性をどこまでも愛した男だからこそ、アンドレは強い。
私がベルばらに惹かれたのはまさにそこなので、革命は外せません。そしてフランス革命は思想も暴力も伴い血が流れたからこそ、綺麗なだけの物語にはならないしできない。
綺麗なだけの物語は、それこそ山ほどあるんですよ。美しい男女の純愛が叶い、生涯幸せに暮らしました。ただ幸福に暮らす男女が見たいならそういう話でいいんです。でもベルばらはそういう話じゃない。確かに悲劇ではあるけど、決して不幸な話でもない。
原作のオスカルは自身が死んでも祖国の栄光を信じた。「怪物」のオスカルは死に際しても、希望の種を蒔いた。
そんな物語が描きたかったんです。描ききれたかは読み手の方にお任せします。
イラスト: rds