ゼロプラン、排外主義に反対するスピーチをする市民=新宿駅前で
非正規滞在者の強制送還を進める出入国在留管理庁の「ゼロプラン」などに抗議する活動「入管法改悪反対アクション」が27日、東京都・新宿駅南口であった。市民や難民認定を求めるミャンマー出身者ら約40人が参加。ゼロプランや排外主義の広がりに反対するスピーチを、年の瀬の夜の街に響かせた。
2023、24年の入管難民法(入管法)見直しで、難民申請3回目以降の人の強制送還を可能にするなどした。5月のゼロプラン発表後、難民申請者らの強制送還が急増している。
参加者は、日本が加入する難民条約の「命や自由が脅威にさらされるおそれのある国に送還してはいけない」とするノン・ルフールマン原則を紹介し、「入管はこれを守っていない」と訴えた。「難民の命や尊厳をないがしろにしている。これは私たち日本社会の問題」との指摘もあった。
排外主義に対して「外国人は違うからとか、そういった考えをしている限りは、冷たい社会が広がっていくだけ。私たちも日本から一歩外に出れば外国人。同じ人間として共に生きる社会をつくっていきたい」とのアピールがあった。
抗議活動を呼びかける市民有志の1人、佐久間雅子さん(55)は新年を控え「一人一人の声が社会を、希望をつくっていく。声を上げ続けましょう」と呼びかけた。(飯田克志)