“またキレイになったんじゃない?”
…と言うボクに
小さい頃から ボクが誉めると そうしていたように
少し恥ずかしいような…
それでいて誇らしい顔をして…
“ありがとう♪”…
と彼女は答えてくれた
約1年半振りに娘が帰国した

久しぶりに会った娘は
20歳の誕生日に贈った 女房の好きだったアクセサリーをつけて現れた
“それ…つけてるんだ♪”
“うん♪ 似合ってる?”
“オゥ♪すごく似合ってるよ”
“よかった♪”…
メールではなく
普通の親子の会話ができる事がとても楽しかった
ボクの休暇も含め7日間はあっという間に過ぎて
いよいよ別れの時…
空港で搭乗を促すアナウンスが流れて
“それじゃ元気でね また会おうね”
“うん…パパもね…”
…と言葉をつまらせて涙ぐむ彼女と抱き合って
“じゃあね”
“またね…”
短い別れの言葉を残して彼女は又旅立って行った

彼女を乗せた翼はあっという間に小さくなって行って
1人ロビーに残されたボクは
“決して泣かないゾ”
…と決めていたのに
とても寂しい気持ちになって“不覚”にも(笑)泣いてしまった…
すると
隣に座っていた外国人の老夫婦がボクに話しかけてきた…
“大丈夫?何かあったの?”
ボクは何だか素直な気持ちで…
”はい…大丈夫です…たった今 人と別れてきたんです…”
と答えた
婦人はボクの手をとり
ボクの“別れ”の事情など知らないはずなのに
“そう…それは寂しいわね
でも またきっと会えるわ♪
その時まで 笑顔で待ちましょう…”
と言ってくれた

空港の駐車場…
置いてきぼりにしてあった助手席のスマホにメール着信のサイン…
開くとそこには娘からのメールが…
“パパ…久しぶりに会えて楽しかったです 愛してるからね♪”
…とあった
短いけれど
ボクには充分過ぎる
彼女からの思いのつまったメールに
“がんばれ♪”
…とボクも短い返信をして
つかの間の休暇は終わったのでした

19年前に
女房がボクに残してくれた家族…
娘を思う時…
ボクの心は空を飛び越えて行く
人を恨むばっかりだったボクに
こんなにも愛しいという気持ちを教えてくれた女房に感謝しないといけないな…
なんて思いながら
雨も降っていないのにフロントガラスが滲んで見にくいゼ…(笑)
おわり…

