AI絵師は絵師? それとも出力師? | よしぞう日誌

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漫画家・イラストレーター因幡よしぞうのブログ
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先日、邪神ちゃんドロップキックを描いているユキヲさんがAIイラストは「描く」ではなく「出力する」だよねと、ごく当たり前の〝事実〟をtweetしたらAI絵師を名のる人物に絡まれるという事件が発生した。

この件は〝AI絵師〟がTwitterでトレンド入りしてしまうほど話題になり、AIイラストについて考えさせられる事件でしたね。

 

そもそもAIイラストの製作者は〝描いていない〟のは事実で、ただ単に〝出力しただけ〟なのも事実なのでこの件でとやかく言われる筋合いはないんだけど、絡んできた人間はどうしても〝絵師〟が名乗りたかったのかもしれないですね。

 

絵師に憧れてはいたけども、自分では描けない(描けるように努力することができない)ので絵師を名乗ることを諦めていたところでAIに出会い、これを使えば見栄えのいいイラストを〝作る〟ことができるのでつい絵師と名乗り、それに固執したのかもしれません。

 

 

ちなみに同じようにAIについてAI絵師とはという質問したらこんな返事が返ってきたとのtweetもありました。

 

なので本当なら〝AI絵出力師〟が一番的を得た呼び方かもしれませんね。

 

 

ちなみに僕自身は写実系の絵を目指していたので、AIで写実系のイラストを簡単に出力されると面白くないというのは正直ありますw

 

よしぞうさんの写実系のイラスト

 

ただAIのイラストの方は細部が歪んでいたり著作権の問題もあったりするので仕事的にはまだそれ程影響はない感じですが、対策としてもう少し個性を出していこうと考えています。

 

ちなみにAIの著作権等の法的な問題ですが、先日の新聞にも載っていたのですが日本は法整備が遅れているみたいですね。

 

AIは他人の著作物を勝手に取り込んでそれを組み合わせてイラストを作っているので、いわば少し前に大問題になった古塔つみさんのトレパクと同じようなことをしているわけです。

 

古塔つみのトレパク事件について記事はこちら

 

 

そしてさらにAIが勝手に作成するわけだから既存の創作物に似てしまうケースもあり得ます。

もし著作権にうるさいディズニーの創作物に似てしまったら高額な訴訟問題に巻き込まれるかもしれませんw^^;

 

なので趣味の範囲内、練習や参考程度ならいいとして、商用に使うのは今はまだ控えた方がいいかもしれません。

商用利用OKとうたっているAIイラスト作成ソフトもありますが、それはあくまでもそのソフトを使う権利で他人の創作物を勝手に取り込んで制作したイラストを商用で利用するのは法的にグレーなままです。

先程も言いましたが、商用利用可のAIソフトを使ったとしてもAIが勝手に既存の創作物に似たイラストを作成してしまった場合は著作権侵害で訴えられる可能性もあります。

 

現在、かなり問題になっているのでこれから法整備も進んでいくと思いますが……。

 

僕的には法整備が進んで、法的に商用利用可になったら作業コスト削減の為にモブシーンや背景に使いたいなとは考えていますが、今のところは様子見です。ただ時代の波に乗り遅れたらダメなのでかなり注目はしていますがwww^^;

 

 

そして話を戻しますが、AIでイラストを製作する人のことはAI絵師と呼ばれていますが、僕的にはAI絵師ではなくてAI絵出力師が妥当だと考えています。

 

……と、言ったところでTwitterでこんなtweetを見つけた。

 

この事件をうけてまっとうなAIユーザーさんは〝AI術師〟と名乗るようになったみたいですね。

とりあえず今のところ商用ではグレーな部分が多く、法整備が待たれるところですが、個人で楽しむ分には問題ないみたいなので、変に絡まずに楽しんでいけばいいのではと思います。

(∩´∀`)∩

 

 

 

因幡よしぞうは漫画家:イラストレーターです。

 

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