想像してください。

あなたは、八百屋さんを経営しています。

ミカンを150円、
ミカンとリンゴのセットを300円
で販売しています。

さて、あなたなら、どんな方法で売上を上げますか?

例えば、
ミカンを100円に値下げして、
セットを350円に値上げして、
ミカンをたくさん買わせる。

あるいは、
ミカンを200円に値上げして、
セットを250円に値下げして、
セットをたくさん買わせる。

もしかしたら、これらの方法もうまくいくかもしれません。

でも、
価格を変更するリスクをとらず、
売上を上げる方法があるんです。

それは、、、
”リンゴを「300円」で販売すること”
です。

リンゴを300円で買う人なんていませんよね?

では、なぜリンゴを「300円」で販売することが
売上アップにつながるのでしょうか?

実際に、こういう結果があります。

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ある雑誌の年間購読の案内を用いた実験があります。

A、B2つのグループに、
雑誌「エコノミスト」の購読案内を見てもらいました。

A グループは、
「ウェブ版」
「ウェブ版と印刷版」

Bグループは、
「ウェブ版」
「印刷版」
「ウェブ版+印刷版」

値段は、
ウェブ版:59ドル
印刷版:125ドル
ウェブ版+印刷版:125ドル

どちらも条件はほぼ同じ。

違うのは、Bグループに
「印刷版だけの購読」が
含まれているだけ。

なのに、「印刷版」を選択した人は1人もいませんでした。

その上、Bグループでは、
ウェブ版と印刷版のセット購読を選ぶ
人は62%多くなり、収益も43%増えています。

でも、やったのは、売れない「印刷版」を
「おとり」にしただけです。

では、なぜおとり商品はうまくいったのでしょうか?

ある研究がfMRIによるスキャンを用いて、
それを証明しています。

その実験は、私たちが選択肢の中から1つを選ぶとき、
脳内で何が起きているかを確かめました。

その結果、魅力が同じ2つの選択肢から選ぶ場合、

選択の難しさが原因で、
人はイラ立ちを示すことが確認されました。

そこに、さほど魅力的でない選択肢がもう一つ加わると、

選ぶ過程が、前よりもラクで楽しくなることが証明されました。

お客さんは常に選択に迷っています。

必要な商品を手にいれるため、
お客さんはいずれの方向にひと押ししてくれる
何かを求めているのです。
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このように簡単なことなのに知っているだけで、
得するアイデアがあります。

これは、
「脳科学マーケティング100の心理技術」で紹介している
100の実践アイデアのうちの1つです。
残りの99のアイデアはこちら

脳科学マーケティング100の心理技術