この場所を忘れていた
今ふと昔の記録を見ていてこの場所を思い出した。10年近く全く忘れていた。最後の投稿をしたのが2017年、ちょうど子供が生まれた年だ。ここを忘れていたということは、自分自身とても幸せな時間を過ごしていたのだと思う。家内に感謝、子供に感謝。実は今年の初め父を亡くした。十数年ぶりに実家に帰り父の亡骸に会った。最初は悲しいという感覚が全くわかなかったが、時間がたつにつれ父の思い出が蘇ってきた。エホバは本当に無情な存在だ。私は父が大好きだった。父はなんでも話を聞いてくれ、性急に口をはさむことは無かった。本当に何でも話した。でも排斥されたときは、父もかばってはくれなかった。エホバはあんなに懐の大きな、優しい父を私から奪ってしまった。それから十数年、一度も父には会えなかった。私も両親のことを思い出そうともしなかった。思い出すとつらくなるから避けてきたのだ。あんなに大好きだった父も今は小さく、冷たくなってそこに横たわっていた。止めどもなく涙が溢れてきた。気が付けば、何度も何度もごめんよと繰り返している自分がいた。昔の顔見知りが訪ねてきて、早く帰ってきなさいと何度も言われた。私は父にどうしてももう一度会いたいと思い、心は大きく揺れた。でもあの苦しみを思うとまた、心のスイッチがOFFになった。エホバは本当に無情な、そして無慈悲な存在だ。今はそこから離れ、家族で幸せに暮らせていることを心から感謝している。組織の中で苦しみ悲しんでいる人たちが、一日も早くその呪縛から解かれることを切に願っている。