名探偵コナン 黒鉄の魚影(2023年)監督 立川譲 声の出演 高山みなみ(日本)

 

「哀ちゃん、劇場版お疲れ様」

「ありがとう。あなたも大変だったでしょ」

「それなんだけど、最近私、京極さんみたくなってない?格闘要員みたいになっているような気がするんだけど」

「それでも活躍シーンがあるからいいじゃない」

「でもなんだか最近、『ら~~ん!』って、ずいぶん聞いてない気がするんだけど」

「き.き.気のせいよ。まだ始まって半年ぐらいしか経ってないんだから」

海流が早い八丈島周辺に建設するのは大変だっただろう?

 

「でもその間私たち、何回誘拐されたり、監禁されたりしたかしら?通算で月一以上は誘拐されているんじゃない?」

「それを楽しみにしている人、いるんじゃないの?私たちが監禁され、拘束されるのを見るのが楽しみな、ヘンタイさんが!それはそうと、今回どう思った?」

「いや、お父さんの事申し訳なくて。今回は酒飲んでばかりで役立たずだったから」

「まあ、前回お世話になったから、その辺は見逃してもいいんじゃない」

「あと博士のドライブテクニック、凄いわね。安室さんもびっくりだわ。でもビートルって20年前に生産終了しているのよね。よくあれだけ酷使しても動くの感心だわ」

「なんか時々ガレージにこもってごそごそしているから、発明品取り付けてるんじゃないの?『これで瞬発力が数倍に跳ね上がる』的なのを」

「でもとりあえず今回は、園子んちに迷惑かけなくてよかったわ。いつも何億どころじゃない被害を受けているから」

「それでびくともしてないの凄いわね。でも来年はあの気障な怪盗が出るようだから、またあの人の叔父さんがしゃしゃり出るんじゃないの。今度はいくらの被害を被るやら。でも彼女のおかげで八丈島行けたのよね」

「それは、哀ちゃんがおばあさんに、フサエ・ブランドの回数券譲ったのを見たから。ああいうとこ、男前なのよ」

「そういえば今回、高木刑事出なかったわね。また佐藤刑事とイチャイチャしはじめたら、揶揄ってやろうと思ったんだけど」

「前回大活躍だったからじゃないの。今回はインターポールの話だし。まあ、中の人は別口で出てるけど」

「でもさあ、あのパシフィック・ブイの世界中の監視カメラを集めるシステムって、やばくない?下手したら、究極の監視社会を作り上げるわよ」

「まあ、この作品だから、そこまで考えてないんでしょ。コナンの世界では、だいたい警察とか情報機関は無能でも善玉だし」

「ああ、それ言えてるわね。善玉でも無能ってとこ。今回もFBIコンビは安定の“ご活躍”だったし。でもさあ、インターポールのセキュリティーって、ザルじゃない?だいたいどうして紛れ込んだ小学生を、重要施設に簡単に入れて案内するのよ」

「でも黒田管理官が許したっぽいからじゃないの。今回、管理官が空手のアドバイスしてくれたけど、あの人格闘技詳しいのかしら。警察官だから柔道やってると思うけど」

今回高木刑事はパス

 

「ああ、あれね。またあの噂が再燃するかもね。あなたの同級生の世良とかいう、出しゃばりさんのお父さんの正体説が」

「あの噂、なんか浮かんでは消え、浮かんでは消えするわね。原作では17年前の件が明らかになって、沈静化したと思っていたのに」

「でも、警視庁の管理官にそんなのが化けてたら、日本の警察も結構ザルよ」

「それ言うなら、黒の組織も大概じゃない?人質がいる部屋に見張りも立てていないし、コルンもキャンティも仕留めそこなってるし。まあ、そのおかげで私は助かったんだけど」

「ジンなんか、あの格好でヘリから降りて潜水艦に入ってくるの見たら、笑っちゃったわ」

「自分ではかっこつけてるつもりなのよね。最後には絶妙にコナン君をアシストしてくれるし。いつもの事だけど」

「でも今回ウォッカが意外と有能だったわね」

「ええ、哀ちゃんに脱出法を丁寧に教え始めたあたりは、いつもだなと思ったけど。あの人、ジンが絡むとポンコツになるわね」

「有能になると消されるからじゃないの。ほどほどに無能な方が、自分が引き立つし」

「だからRAMが嫌いなのかしら」

「まあ、あの人も17年前はひどいしくじりやってるけどね。私も大変なのよ。あの連中を怖がってるふりするの」

「あれって演技だったの?」

「まあ、怖いっちゃ怖いわ。私のこと思い出す時、いつも裸を想像するヘンタイがいるから」

「そういえば、今回RAMもあの方と長いこと会っていない事が分かったわね」

「№2すらトップと顔を合わさずに命令に実行する組織なんて、とんだブラック企業だわ。一方でRAMはあの方を探ってるっぽいし」

「赤井務武は誰だ」問題が再燃しそうな黒田管理官

 

「黒の組織の複雑な人間関係が分かったけど、それにしてもポンコツ過ぎない。一部ではネタとして『スパイ養成所』だの『極悪茶番集団』だの言われているけど、ここまで酷いと本当にポンコツと思えちゃうわ」

「唯一まともなのはベルモットかしら。今回はすっかり騙されたわ」

「あの人、哀ちゃんを助けたのよね。私やコナン君は味方みたいだけど、哀ちゃんは憎んでたじゃない?なぜ助けたのかした?」

「助けたんじゃないと思う。ただ、利害が一致しただけ」

「利害が一致?」

「ええ、RAMは老若認証を使い、あわよくばボスの動向を探りたい。一方、ボスは老若認証が一般化したら困った。そしてベルモットはボスの直属。だからボスの意向を受けて、老若認証を欠陥ソフトにして葬ろうとした。そこでたまたま私が助かったんだと思うわ。それでもフサエ・ブランドを欲しがった理由はわからないけど」

「今回どうしてベルモットは、フサエ・ブランドを欲しがったんだろう。まさかフサエ・キャンベル・木之下は黒の組織と関係あるんじゃ?」

「でも烏丸蓮耶は100歳超えてるんでしょう。フサエさんは幼い頃、博士と同級生だったからあり得ないんじゃないの?」

「でもフサエさんの運転手と烏丸らしき老人の運転手、そっくりと言われているわよ」

「あの老人、烏丸かな?見え見えすぎる気がするんだけど。それにあのビリーってフサエさんの『母の再婚相手の友人』なんでしょ?ほぼほぼ他人じゃない。同一人物だとしても、フサエさんとは関係ないと思うわよ」

「それって、哀ちゃんの勘?」

「そうだけど、私の勘は当たるんだから」

「そうそう、どうして灰原センサー、発動しなかったの?」

サイヤ人化がとまらない蘭姉ちゃん

 

「分からないわ。でも最近ジン以外に反応しないことがあるからかな」

「でも劇場版って、終わった時、始まる前とプラマイゼロにしなきゃいけなんでしょう?今回結構踏み込んでたけど、プラマイゼロになったのかした」

「一応劇場版は、パラレルな世界になっているらしいから、いざとなったら“なかった事”にするんじゃないの。まあ、そのあたりは公式が考えるから、私たちが気にしなくていいと思うわ」

「それも含めてだけど、いつも劇場版は”一見さんでも大丈夫”という作りだったけど、今回はある程度『名探偵コナン』の事を知らないと、わかりにくい作りだったかもしれないわね」

「それ言えてるわね。最近見始めた人は、ラストは『あのイチョウは何なの?』ってことになるだろうし。その意味で黒の組織扱うのって難しいのよ。だからポンコツ組織に見えてくるわけだし。いや、別にあいつら擁護する気ないけど」

フサエさんの運転手(上)と謎の老人の運転手(下)。そっくりといっちゃそっくりだけど?

 

「ところで哀ちゃん」

「何?」

「あなた、まさか私の事…なの?」

「えっ?」

「パシフィック・ブイで最後に...」

「ああ、あれね。違うわ。あなたの事は好きだけど、そっちじゃない」

「じゃあどうしてあんなことを...」

「それはね、借りてたのを返しただけ。気にしなくていいわよ」

「...?」

今回ラブもコメもない珍しいコナン

 

※すみません。今回はいつも以上にふざけています。哀ちゃんと蘭姉ちゃんファンの方お気を悪くなさらないでください。

結構茶々入れていますが、映画は面白かったです。哀ちゃんのヒロインとしての破壊力は半端ないです。