イメージ 1

 
 
 
 
古事記現代語訳
 
 
 
 
 
 
 
 
天地のはじめ
天地(アメツチ)が初めて現れ動き始めた時に高天原(タカマノハラ)に成った神の名は

天之御中主神アメノミナカヌシノカミ)、
 
次に高御産巣日神タカミムスヒノカミ

次に神産巣日神カミムスヒノカミ)、
 
この三柱の神は、みな独り神として、
姿は見えません。
 
次に地上世界が若く、水に浮かんでいる脂のようで、
くらげのようにふわふわと漂っていた時、
葦が芽を吹くように、きざし伸びるものによって成った神の名は、

宇摩志阿斯訶備比古遅神ウマシアシカビヒコジノカミ

次に、天之常立神アメノトコタチノカミ)。

この二柱の神もまた独り神で姿は見えません。
以上の五柱の神は別天津神コトアマツカミ)といいます。
島々の生成
次に成った神の名は、国之常立神クニノトコタチノカミ)、
次に豊雲野神トヨクモノノカミ)。
この二柱の神もまた、独り神で姿は見えません。
次に成った神の名は、宇比地邇神(ウヒジニノカミ)。次に、妹須比智邇神(スヒチニノカミ)
次に、角杙神(ツノグイノカミ)。次に妹活杙神(イクグイノカミ)
次に、意富斗能地神(オオトノジノカミ)。次に、妹大斗乃弁神(オオトノベノカミ)
次に於母陀流神(オモダルノカミ)。次に、妹阿夜訶志古泥神(アヤカシコネノカミ)
次に伊耶那岐神(イザナキノカミ)。次に、妹伊耶那美神(イザナミノカミ)
以上の、国之常立神から伊耶那美神までの神々を総称して神世七代(カムヨナナヨ)といいます。
*****
天津神達は、伊耶那岐命と伊耶那美命に「この漂っている国土を有るべき姿に整え固めなさい。」と命じ、天の沼矛(アメノヌボコ)をお授けになりました。
そこで二神は天の浮橋の上にお立ちになって、その沼矛で国土を掻きまわし、
沼矛を引き上げると、沼矛の先から滴る潮(塩)が積もって島になりました。
これを淤能碁呂島(オノコロシマ)といいます。
伊耶那岐命・伊耶那美命が淤能碁呂島に降りてみると、その島には天の御柱と八尋殿(ヤヒロドノ)がありました。  

イザナキ:「貴女の身体はどのようにできているのですか。」
イザナミ:「私の身体はほぼ整っているのですが、足りない所が一箇所だけあります。」
イザナキ:「私の身体は既に整っているのですが、それが高じて余った所が一箇所だけあります。
       だから、私の身体の余った所で貴女の身体の足りない所を挿し塞いで国を生もうと思い       ます。それでどうでしょう?」
イザナミ:「ええ,結構ですわ。」
イザナキ:「それならば、私と貴女でこの天の御柱のまわりをめぐって出会い、
       寝所で交わりをしましょう。貴女は右からまわって下さい。
       私は左からまわりましょう。」

 そして、二神がその方法に同意して柱をめぐり出会った時に、まず伊耶那美命が声をかけました。

イザナミ:「まぁ、あなたはなんて素敵な方なの!」
イザナキ:「あぁ、きみはなんて素敵なひとなんだ!」
イザナキ:[……女性が先に言うのは良くなかったのでは?」

とは言うものの、二神はそのまま交わって子を生みましたが、生まれた子は水蛭子(ヒルコ)淡島(アワシマ)でした。
二神は困ってしまって天津神に相談しますと、天津神は
「女性が先に言葉を言ったのがよくなかったのだ。もう一回やりなおしなさい。」と指示しました。
そこで、再び二神は天の御柱をめぐり出会いをやりなおし、今度は先に伊耶那岐命が声をかけたのです。

イザナキ:「あぁ、きみはなんて素敵なひとなんだ!」
イザナミ:「まぁ、あなたはなんて素敵な方なの!」

こう言い終わって交わると次々に子が生まれました。

淡道之穂之狭別島アワジノホノサワケノシマ(淡路島)、
次に 伊予之二名島イヨノフタナノシマ(四国)は身一つに4つの顔があり、それぞれ愛比売エヒメ(愛媛県)、飯依比古イイヨリヒコ(香川県)、大宜都比売オオゲツヒメ(徳島県)、建依別タケヨリワケ(高知県)といいます。
次に三つ子の隠伎之三子島オキノミツゴノシマ(隠岐島)(またの名を天之忍許呂別アメノオシコロワケ)といいます。
次に筑紫島ツクシノシマ(九州)も身一つに顔が4つあり、白日別シロヒワケ(福岡県)、豊日別トヨヒワケ(大分県)、建日向日豊久士比泥別タケヒムカヒトヨクジヒネワケ(長崎県・熊本県・佐賀県・宮崎県)、建日別タケヒワケ(熊本県・鹿児島県)といいます。
次に伊岐島イキノシマ(壱岐島)を生み、またの名を天比登都柱アマヒトツハシラといいます。
次に津島ツシマ(対馬)、またの名を天之狭手依比売アメノサデヨリヒメ
次に佐渡島サドノシマ(佐渡島)
次に大倭豊秋津島オオヤマトトヨアキヅシマ(本州)、またの名を天御虚空豊秋津根別アメノミソラトヨアキヅネワケといいます。
この八つの島がまず生まれたので、大八島国(オオヤシマノクニ)といいます。
それから御帰りになった時に、
吉備児島キビノコシマ(岡山県児島半島)=建日方別タケヒカタワケ
次に小豆島アズキシマ(香川県小豆島)=大野手比売オオノテヒメ
次に大島オオシマ(山口県屋代島?)=大多麻流別オオタマルワケ
次に女島オミナシマ(大分県国東半島沖の姫島)=天一根アマヒトツネ
次に知訶島チカノシマ(長崎県五島列島)=天之忍男アメノオシオ
次に両児島フタゴノシマ(五島列島南の男島・女島?)=天両屋アメノフタヤ
吉備児島から両児島まで合わせて六島です。
プログ村ポチをお願いします