深沈厚重なるは 是れ 第一等の資質

 磊落豪雄なるは 是れ 第二等の資質

 聡明才弁なるは 是れ 第三等の資質

 人は、人物ができてくると「木鶏」の域に近つくという。「われ未だ、木鶏にあらざるを嘆く」
 しからば、「深沈厚重」と言うのはいかなる人物であろうか?深山のように静まり、沈着冷静かつ毅然 として重厚さのある人であり、人が黙っていても治まる。安重深沈なる人物を言う。
 天下の大雄を定むるものはこの人なり。天下の大事を弁ずる者はこの人なり。

 磊落は大きな石がごろごろとしていて、腹中に大きなものを養い豪快である人物。剛明果断な人である。

 頭がいいために弁が立つ、浮薄にして好みて任じ、もって自ら才を詳らかにして自らを誇示するは、時として、過ちを犯したり、出すぎたものとなるなり。